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パックの麦茶の濃さが一定で止まるのはなぜ?

2026年7月23日ふとした疑問

問いは木下が出したもので、答えは Claude Code と調べて書いたものです。

Q(木下の問い・直感) パックの麦茶を水に入れておくと、色(濃さ)がある程度で頭打ちになる。砂糖水みたいに 溶質を大量に入れてるわけじゃないから、溶解度の飽和ではなさそうなのに、なぜ止まる?

A 飽和(=溶媒の受け入れ限界)ではない。理由は主に二つ。

  1. 可溶分の総量が有限。焙煎大麦から水に出るのは、焙煎でできた褐色色素(メイラード・ カラメル化の生成物)や可溶性の糖・アミノ酸・ミネラル。パック1袋の「溶け出せる分」は 最初から決まっているので、全部出きればそれ以上濃くならない。上限濃度 ≒ (可溶分の質量) ÷(水の量)。だから水を減らせば濃く、増やせば薄い。飽和と真逆で「溶かす側の限界」では なく「溶ける側(供給)の枯渇」。

  2. 拡散が平衡へ漸近して速度が落ちる。抽出は、粒の内部と周りの水の濃度差(濃度勾配)を 駆動力とする拡散で進む。出るほど外の水が濃くなり差が縮み、出る速度が落ちて、最後は内外の 濃度がつり合う分配平衡へ指数関数的に近づく。だからある時間から先はほぼ変化がなく見える。

補足 水出しで一晩置いても途中からほぼ変わらないのはこのため。お湯だと拡散・溶解が速く可溶分が 多く早く出るので濃く出る。メーカーの「1Lに1袋」等の指定は、この上限濃度がちょうど目標の 濃さになるよう設計されている。砂糖水(溶媒が限界=飽和)とは別メカニズム。

補足2(2026-07-25・拡散モデルを具体化) 「濃度勾配を駆動力とする拡散」は数式モデルに落ちる。土台は3点セット=①フィックの第1法則 J=D(dC/dx)J = -D \cdot (dC/dx)(流束は濃度の傾きに比例。真の駆動力は化学ポテンシャル勾配 μ\nabla \mu で、希薄理想溶液 μ=μ+RTlnC\mu = \mu^{\circ} + RT \cdot \ln C より μC/C\nabla \mu \propto \nabla C/C、その代理が濃度勾配)②質量保存 ③粒表面での局所平衡(分配則)。 これで方程式が閉じるから立てられる。

補足3(2026-07-25・砂糖と同じ拡散方程式か) 支配方程式は砂糖と同じ C/t=D2C\partial C/\partial t = D \cdot \nabla^2 C(フィック第2法則、拡散するもの全部に効く)。違うのは 「どこで・どんな境界で解くか」の3点:①律速拡散の場所=砂糖は緻密結晶で内部拡散なし(表面溶解+ 水中拡散、DD は自由水値)/麦茶は多孔質粒の内部拡散が律速で有効拡散 Deff=D(ε/τtort)<DD_{\mathrm{eff}} = D \cdot (\varepsilon/\tau_{\mathrm{tort}}) < D。 ②境界条件=砂糖は表面が溶解度 csatc_{\mathrm{sat}} に張り付き、縮む結晶なら移動境界(Stefan型)/麦茶は分配平衡で 有限リザーバゆえ時間とともに下がる。③止まる理由=砂糖は csatc_{\mathrm{sat}} 到達=真の飽和/麦茶は csatc_{\mathrm{sat}} 手前で 可溶分枯渇=ceqc_{\mathrm{eq}}(=前項の対比の精密化。角砂糖1個200mLも実は飽和の下で全溶=供給枯渇側)。 よく撹拌して勾配を潰せば両者とも集中定数 c(t)=ceq(1et/τ)c(t) = c_{\mathrm{eq}}\left(1 - e^{-t/\tau}\right) に潰れ、差は τ\tauceqc_{\mathrm{eq}} の中身に集約。

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