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残留相互作用と Hund の規則:項記号

2026年10月15日3分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第12部 第3章 多電子原子:周期表の量子力学

AI 生成・木下が未勉強

量子力学入門 第12部 第3章 §12.3.3 ★★ Hund の規則・項記号 2S+1LJ^{2S+1}L_J の決定

開殻の電子配置は一般に多数の状態を含む(p2p^2 なら (62)=15\binom{6}{2}=15 状態)。残留相互作用がこの縮退を解くとき、良い量子数は全軌道 L^=∑l^i\hat{\bm{L}}=\sum\hat{\bm{l}}_i と全スピン S^=∑s^i\hat{\bm{S}}=\sum\hat{\bm{s}}_i(残留相互作用は空間回転とスピン回転を別々に保つ;LS 結合)。多重項を項記号 2S+1LJ^{2S+1}L_J で表す(L=0,1,2↔S,P,DL=0,1,2\leftrightarrow S,P,D)。どの項が最低になるかの経験則が Hund の規則:

  1. SS 最大の項が最低。理由は He の triplet で見た交換の物理そのもの——スピン対称(SS 大)⇒\Rightarrow 空間反対称 ⇒\Rightarrow 電子どうしが近づけない(Fermi 孔)⇒\Rightarrow 反発の損が小さい。
  2. 同じ SS なら LL 最大。LL 大=電子が同方向に回る=すれ違いにくく反発が減る、という古典的イメージが目安になる。
  3. スピン軌道相互作用が JJ を決める:殻が半分以下なら J=∣L−S∣J=|L-S|(正常)、半分超なら J=L+SJ=L+S(逆転)。半分超の殻は「正孔」の集まりと見なせ、正孔は実効的に符号が逆のスピン軌道係数をもつためである。

例題 3.1(p2p^2 配置の項をすべて数え上げる ★★)

オリジナル同一の pp 殻に2電子がいる配置(C の 2p22p^2 など)に許される項 2S+1L^{2S+1}L をすべて求めよ。

解答

1電子状態は (mℓ,ms)(m_\ell,m_s) で 3×2=63\times2=6 通り、Pauli で異なる2状態を選ぶから全 (62)=15\binom62=15 状態。ML=∑mℓ, MS=∑msM_L=\sum m_\ell,\ M_S=\sum m_s の表を作り、端から項を剥がしていく:最大は (ML,MS)=(2,0)(M_L,M_S)=(2,0)——MS=1M_S=1 を伴わないので L=2,S=0L=2,S=0、すなわち 1D^1D(55 状態)を剥がす。残りの最大 (1,1)(1,1) から 3P^3P(99 状態)。残るは (0,0)(0,0) の1つで 1S^1S:

p2:1D ⊕ 3P ⊕ 1S,5+9+1=15 ✓p^2:\quad ^1D\ \oplus\ ^3P\ \oplus\ ^1S,\qquad 5+9+1=15\ \checkmark

(3D^3D や 3S^3S が現れないのが Pauli の効き目:たとえば (ML,MS)=(2,1)(M_L,M_S)=(2,1) は2電子とも mℓ=1,ms=+12m_\ell=1,m_s=+\tfrac12 を要求し、同一状態の2重占有で禁止される。)Hund の規則で並べると 3P<1D<1S^3P<{}^1D<{}^1S——炭素の実測(1D^1D は 1.261.26 eV 上、1S^1S は 2.682.68 eV 上)と順序が一致する。この 1S→1D^1S\to{}^1D 型の禁制遷移(第1章)が、オーロラの緑線(O、557.7557.7 nm)の正体である。■\blacksquare

酸素 2p42p^4 は p2p^2 の「正孔2個」なので項の種類は同じだが、Hund 第3規則が逆転して基底は 3P2^3P_2(C は 3P0^3P_0)——正孔の描像の実証である。

第3章のまとめ ★★

多電子原子=中心場(遮蔽)+Pauli+残留摂動の3段。遮蔽が ℓ\ell 縮退を解き(s<p<ds<p<d)、周期表の詰まり順を決める。開殻の多重項は 2S+1LJ^{2S+1}L_J でラベルされ、Hund の規則(SS 最大〔交換=Fermi 孔〕→ LL 最大 → JJ は殻の詰まり具合で正順/逆順)が基底項を選ぶ。C の 3P0^3P_0、O の 3P2^3P_2 が実証。より重い原子ではスピン軌道が残留反発を上回り、jjjj 結合へ移行する。

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