残留相互作用と Hund の規則:項記号
AI 生成・木下が未勉強
量子力学入門 第12部 第3章 §12.3.3 ★★ Hund の規則・項記号 の決定
開殻の電子配置は一般に多数の状態を含む( なら 状態)。残留相互作用がこの縮退を解くとき、良い量子数は全軌道 と全スピン (残留相互作用は空間回転とスピン回転を別々に保つ;LS 結合)。多重項を項記号 で表す()。どの項が最低になるかの経験則が Hund の規則:
- 最大の項が最低。理由は He の triplet で見た交換の物理そのもの——スピン対称( 大) 空間反対称 電子どうしが近づけない(Fermi 孔) 反発の損が小さい。
- 同じ なら 最大。 大=電子が同方向に回る=すれ違いにくく反発が減る、という古典的イメージが目安になる。
- スピン軌道相互作用が を決める:殻が半分以下なら (正常)、半分超なら (逆転)。半分超の殻は「正孔」の集まりと見なせ、正孔は実効的に符号が逆のスピン軌道係数をもつためである。
例題 3.1( 配置の項をすべて数え上げる ★★)
オリジナル同一の 殻に2電子がいる配置(C の など)に許される項 をすべて求めよ。
解答
1電子状態は で 通り、Pauli で異なる2状態を選ぶから全 状態。 の表を作り、端から項を剥がしていく:最大は —— を伴わないので 、すなわち ( 状態)を剥がす。残りの最大 から ( 状態)。残るは の1つで :
( や が現れないのが Pauli の効き目:たとえば は2電子とも を要求し、同一状態の2重占有で禁止される。)Hund の規則で並べると ——炭素の実測( は eV 上、 は eV 上)と順序が一致する。この 型の禁制遷移(第1章)が、オーロラの緑線(O、 nm)の正体である。
酸素 は の「正孔2個」なので項の種類は同じだが、Hund 第3規則が逆転して基底は (C は )——正孔の描像の実証である。
第3章のまとめ ★★
多電子原子=中心場(遮蔽)+Pauli+残留摂動の3段。遮蔽が 縮退を解き()、周期表の詰まり順を決める。開殻の多重項は でラベルされ、Hund の規則( 最大〔交換=Fermi 孔〕→ 最大 → は殻の詰まり具合で正順/逆順)が基底項を選ぶ。C の 、O の が実証。より重い原子ではスピン軌道が残留反発を上回り、 結合へ移行する。
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