解答
(1) 2体位相空間. 定義は
dΠ2=(2π)3d3p32Ep31(2π)3d3p42Ep41(2π)4δ4(P−p3−p4),P=(s,0).
まず p4 の積分を空間デルタ関数で実行すると p4=−p3 に固定され、
dΠ2=∫(2π)3d3p32E32E41(2π)δ(s−E3−E4)=∫(2π)24E3E4∣pf∣2d∣pf∣dΩδ(s−E3−E4)
となる(∣pf∣≡∣p3∣、E3=∣pf∣2+m32、E4=∣pf∣2+m42)。残るデルタ関数を ∣pf∣ の積分で始末する。
d∣pf∣d(E3+E4)=E3∣pf∣+E4∣pf∣=E3E4∣pf∣s
なので、デルタ関数は因子 E3E4/(∣pf∣s) を与える。よって
dΠ2=(2π)24E3E4∣pf∣2⋅∣pf∣sE3E4dΩ=16π2s∣pf∣dΩ.
全立体角で積分すれば ∫dΠ2=∣pf∣/(4πs) である。
(2) 流束因子. 重心系では p1=−p2、∣p1∣=∣pi∣ で、速度は v=p/E だから
2E12E2∣v1−v2∣=4E1E2(E1∣pi∣+E2∣pi∣)=4∣pi∣(E1+E2)=4∣pi∣s.
(2つの速度は逆向きなので大きさが足し算になる。)
(3) 微分断面積. (1)(2) を断面積の公式に入れると
dΩdσ=4∣pi∣s1⋅16π2s∣pf∣∣M∣2=64π2s∣M∣2∣pi∣∣pf∣.
これが2体散乱の重心系公式である。すべての質量が等しい場合は ∣pf∣=∣pi∣ となって比が 1 になる。上の位相空間の計算と最終形は数値積分でも確認してある(検算 検算スクリプト)。