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2体散乱の重心系公式

2026年10月15日4分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第3部 第5章 断面積と崩壊率

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第3部 第5章 §3.5.4 ★★ 最も使う公式。位相空間積分を実行して形を確定する。

例題 5.2(2体位相空間と重心系の断面積公式)

オリジナル重心系で 2→22\to2 の散乱を考える。(1) 2体位相空間 dΠ2\mathrm{d}\Pi_2 を立体角で表せ。(2) 流束因子を重心系で書き直せ。(3) 微分断面積の公式を導け。

解答

(1) 2体位相空間. 定義は

dΠ2=d3p3(2π)312Ep3 d3p4(2π)312Ep4 (2π)4δ4(P−p3−p4),P=(s,0).\mathrm{d}\Pi_2=\frac{\mathrm{d}^3 p_3}{(2\pi)^3}\frac{1}{2E_{p_3}}\,\frac{\mathrm{d}^3 p_4}{(2\pi)^3}\frac{1}{2E_{p_4}}\,(2\pi)^4\delta^4(P-p_3-p_4),\qquad P=(\sqrt s,\bm{0}).

まず p4\bm{p}_4 の積分を空間デルタ関数で実行すると p4=−p3\bm{p}_4=-\bm{p}_3 に固定され、

dΠ2=∫d3p3(2π)312E3 2E4 (2π) δ(s−E3−E4)=∫∣pf∣2d∣pf∣ dΩ(2π)2 4E3E4 δ(s−E3−E4)\mathrm{d}\Pi_2=\int\frac{\mathrm{d}^3p_3}{(2\pi)^3}\frac{1}{2E_3\,2E_4}\,(2\pi)\,\delta(\sqrt s-E_3-E_4) =\int\frac{|\bm{p}_f|^2\mathrm{d}|\bm{p}_f|\,\mathrm{d}\Omega}{(2\pi)^2\,4E_3E_4}\,\delta(\sqrt s-E_3-E_4)

となる(∣pf∣≡∣p3∣|\bm{p}_f|\equiv|\bm{p}_3|、E3=∣pf∣2+m32E_3=\sqrt{|\bm{p}_f|^2+m_3^2}、E4=∣pf∣2+m42E_4=\sqrt{|\bm{p}_f|^2+m_4^2})。残るデルタ関数を ∣pf∣|\bm{p}_f| の積分で始末する。

dd∣pf∣(E3+E4)=∣pf∣E3+∣pf∣E4=∣pf∣sE3E4\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}|\bm{p}_f|}\bigl(E_3+E_4\bigr)=\frac{|\bm{p}_f|}{E_3}+\frac{|\bm{p}_f|}{E_4}=\frac{|\bm{p}_f|\sqrt s}{E_3E_4}

なので、デルタ関数は因子 E3E4/(∣pf∣s)E_3E_4/(|\bm{p}_f|\sqrt s) を与える。よって

dΠ2=∣pf∣2(2π)2 4E3E4⋅E3E4∣pf∣s dΩ=∣pf∣16π2s dΩ.\mathrm{d}\Pi_2=\frac{|\bm{p}_f|^2}{(2\pi)^2\,4E_3E_4}\cdot\frac{E_3E_4}{|\bm{p}_f|\sqrt s}\,\mathrm{d}\Omega =\frac{|\bm{p}_f|}{16\pi^2\sqrt s}\,\mathrm{d}\Omega .

全立体角で積分すれば ∫dΠ2=∣pf∣/(4πs)\int\mathrm{d}\Pi_2=|\bm{p}_f|/(4\pi\sqrt s) である。

(2) 流束因子. 重心系では p1=−p2\bm{p}_1=-\bm{p}_2、∣p1∣=∣pi∣|\bm{p}_1|=|\bm{p}_i| で、速度は v=p/E\bm{v}=\bm{p}/E だから

2E12E2∣v1−v2∣=4E1E2(∣pi∣E1+∣pi∣E2)=4∣pi∣(E1+E2)=4∣pi∣s.2E_12E_2|\bm{v}_1-\bm{v}_2|=4E_1E_2\Bigl(\frac{|\bm{p}_i|}{E_1}+\frac{|\bm{p}_i|}{E_2}\Bigr)=4|\bm{p}_i|(E_1+E_2)=4|\bm{p}_i|\sqrt s .

(2つの速度は逆向きなので大きさが足し算になる。)

(3) 微分断面積. (1)(2) を断面積の公式に入れると

dσdΩ=14∣pi∣s⋅∣pf∣16π2s ∣M∣2=∣M∣264π2s∣pf∣∣pi∣.\frac{\mathrm{d}\sigma}{\mathrm{d}\Omega}=\frac{1}{4|\bm{p}_i|\sqrt s}\cdot\frac{|\bm{p}_f|}{16\pi^2\sqrt s}\,|\mathcal{M}|^2 =\frac{|\mathcal{M}|^2}{64\pi^2 s}\frac{|\bm{p}_f|}{|\bm{p}_i|} .

これが2体散乱の重心系公式である。すべての質量が等しい場合は ∣pf∣=∣pi∣|\bm{p}_f|=|\bm{p}_i| となって比が 1 になる。上の位相空間の計算と最終形は数値積分でも確認してある(検算 検算スクリプト)。

例題 5.3(ϕ4\phi^4 理論の2体散乱断面積)

オリジナルϕ4\phi^4 理論の最低次(O(λ)O(\lambda))で ϕϕ→ϕϕ\phi\phi\to\phi\phi の微分断面積と全断面積を求めよ。終状態が同種粒子であることに注意すること。

解答

例題 3.1 で M=−λ\mathcal{M}=-\lambda(定数)を得た。4粒子とも質量 mm なので ∣pf∣=∣pi∣|\bm{p}_f|=|\bm{p}_i| であり、微分断面積は

dσdΩ=∣M∣264π2s=λ264π2s\frac{\mathrm{d}\sigma}{\mathrm{d}\Omega}=\frac{|\mathcal{M}|^2}{64\pi^2s}=\frac{\lambda^2}{64\pi^2 s}

と、散乱角に依らない等方的な分布になる。全断面積を求めるには立体角で積分するが、終状態の2粒子が同種なので、立体角 Ω\Omega と Ω\Omega の反対側は同じ終状態を指している。二重に数えないために 1/2!1/2! を掛ける:

σ=12∫ ⁣dΩ  λ264π2s=12⋅4π⋅λ264π2s=λ232πs.\sigma=\frac{1}{2}\int\!\mathrm{d}\Omega\;\frac{\lambda^2}{64\pi^2s}=\frac{1}{2}\cdot4\pi\cdot\frac{\lambda^2}{64\pi^2s} =\frac{\lambda^2}{32\pi s} .

ss が大きくなると断面積が減る。振幅が定数なので、断面積の ss 依存性はすべて流束と位相空間から来ている。λ\lambda が無次元であることと、断面積が面積の次元(自然単位で質量の −2-2 乗)をもつことも整合している。

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