フェルミオンループの符号
AI 生成・木下が未勉強
場の量子論入門 第4部 第4章 §4.4.3 ★★ 落とし穴:閉じたフェルミオンループごとに を掛ける
Feynman 則には「閉じたフェルミオンループ1つにつき因子 」という規則がある。この符号は Wick の定理でフェルミオン場を並べ替えるときに生じるもので、図を見ているだけでは出てこない。起源を最小の例で確認する。
例題 4.2(ループの はどこから来るか)
オリジナル相互作用が ( は 行列の積、 はスカラー場)で与えられるとき、2つの頂点 をフェルミオン線で結んだ閉ループの寄与に が付くことを示せ。
解答
寄与するのは
のうち、 と 、 と を縮約した項である( はスピノル添字。 は数の並びなので自由に動かしてよい)。第1の縮約は隣り合っているのでそのまま になる。
問題は第2の縮約で、 と は間に3つの場( から見て の並びのうち手前の3つ)を挟んでいる。縮約を取るには縮約する2つを隣接させる必要があり、 を右へ3回移動させる。フェルミオン場は反交換するので、1回の移動ごとに が付き、合計 である。その結果、
となる。スピノル添字が と一巡するのでトレースになり、全体に が掛かる。頂点が 個の閉ループでも、同じ数え方で移動回数が奇数になり、符号は必ず である。
同じ起源から、もう1つの符号規則が出る。終状態(または始状態)の2つの同種フェルミオンを入れ替えて得られる2つの Feynman 図の間には、相対符号 が付く。これは外線スピノルの並べ替えに伴う符号であり、Møller 散乱()や Bhabha 散乱で干渉項の符号を決める。どちらの規則も、元をたどれば という第3章の結論に行き着く。
第4章のまとめ
フェルミオンの時間順序積は入れ替えに を伴うように定義する。これによって は という運動量表示をもち、Dirac 演算子の Green 関数()になる。閉じたフェルミオンループの と、同種フェルミオンの交換図の相対符号 は、どちらも場の反交換性から出る。
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