解答
ϵμ(k)→kμ と置き換える。使う関係は、質量殻上の条件(p−m)u(p)=0、uˉ(p′)(p′−m)=0、k2=0、運動量保存 p+k=p′+k′、および {γμ,γν}=2ημν から従うab=−ba+2(a⋅b) である。
第1項(s チャネル)の分子は γν(p+k+m)ku(p) になる。(p−m)u(p)=0 より ku=(k+p−m)u と書き換えられるから
(p+k+m)ku=(p+k+m)(p+k−m)u=[(p+k)2−m2]u=(2p⋅k)u.
途中で (a+m)(a−m)=a2−m2(aa=a2)を使った。分母の 2p⋅k と約せて、第1項は uˉ(p′)γνu(p) になる。
第2項(u チャネル)の分子は k(p−k′+m)γν である。今度は uˉ(p′) が左にあるので、左側の質量殻条件を使いたい。運動量保存から p−k′=p′−k なので、まず
k(p−k′+m)=k(p′−k+m)
と書き換える。kp′=−p′k+2(p′⋅k) と kk=k2=0 を使うと
k(p′−k+m)=−p′k+2(p′⋅k)+mk=−(p′−m)k+2(p′⋅k).
これを uˉ(p′) に左から掛けると、uˉ(p′)(p′−m)=0 より第1項が消え、2(p′⋅k)uˉ(p′)γνu(p) が残る。分母は −2p⋅k′ であるが、(p−k′)2=(p′−k)2 から p⋅k′=p′⋅k なので、第2項は −uˉ(p′)γνu(p) になる。
和を取ると
kμMμν∝uˉ(p′)γνu(p)−uˉ(p′)γνu(p)=0
である。個々の項は ±uˉ(p′)γνu(p)=0 であり、2つを足してはじめて消える。片方のダイアグラムを書き忘れると、この検算がゼロにならないので誤りが分かる。ϵν∗(k′)→kν′ の置き換えについても、同じ手順(今度は k′ 側の質量殻条件を使う)でゼロになることが示せる。■