場の量子論入門 第5部 第6章 §5.6.4 ★ 点電荷からのずれが構造を教える。電子散乱実験の原理
ここまでは原子核を点電荷として扱った。実際の原子核は有限の広がりを持ち、電荷密度 ρ(x)(∫ρd3x=Ze)で表される。外場の Fourier 変換は
A~0(q)=∣q∣2ρ~(q),ρ~(q)=∫d3xe−iq⋅xρ(x)≡ZeF(q2)
となる。F(q2) を形状因子(form factor)と呼び、電荷分布の Fourier 変換を全電荷で規格化したものである。定義から F(0)=1 である。断面積は
dΩdσ=dΩdσMottF(q2)2
と、点電荷の結果に ∣F∣2 を掛けた形になる。∣q∣ が小さい(波長が核より長い)ときはF≃1 で点電荷と区別が付かない。∣q∣ を上げると F が1から下がり始め、その下がり方から電荷分布の広がりが読める。小 ∣q∣ での展開
F(q2)=1−61⟨r2⟩∣q∣2+⋯
の係数が電荷半径の2乗の期待値 ⟨r2⟩ を与える。高エネルギー電子を原子核に当てて角度分布を測り、Mott の公式で割って ∣F∣2 を取り出す実験(Hofstadter らの電子散乱)によって、原子核の電荷分布が測られた。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com