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QCD の漸近自由

2026年10月15日4分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第6部 第4章 走る結合とくりこみ群

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第6部 第4章 §6.4.4 ★★ 符号が逆転する。b0=11−2nf/3=7b_0=11-2n_f/3=7(nf=6n_f=6)。

強い相互作用の理論(QCD)は、色荷を持つゲージ場(グルーオン)が自分自身と相互作用する点でQED と異なる。1ループの β\beta 関数は

β(g)=−g316π2 b0,b0=11−2nf3(6.4.7)\beta(g) = -\frac{g^3}{16\pi^2}\,b_0,\qquad b_0 = 11-\frac{2n_f}{3}\tag{6.4.7}

である(nfn_f はそのエネルギーで軽いと見なせるクォークの種類数)。1111 はグルーオンの自己相互作用から来る反遮蔽の寄与、−2nf/3-2n_f/3 はクォークループから来る遮蔽の寄与である。標準模型のクォークは6種類なので nf=6n_f=6 で b0=7>0b_0=7>0 となり、β<0\beta<0、すなわち高エネルギーで結合が弱くなる。この性質を漸近自由と呼ぶ。

式 (6.4.7) を積分すると

αs(μ)=2πb0 ln⁡(μ/ΛQCD)\alpha_s(\mu) = \frac{2\pi}{b_0\,\ln(\mu/\Lambda_{\rm QCD})}

となる。ΛQCD\Lambda_{\rm QCD} は積分定数を書き直したもので、結合が強くなるスケールを表す。μ→ΛQCD\mu\to\Lambda_{\rm QCD} で αs\alpha_s が発散するが、これは摂動論が使えなくなることを示すだけであって、そこで理論が破綻するわけではない。低エネルギーでクォークとグルーオンが単独では観測されない現象(閉じ込め)は、この強結合領域で起きる。閉じ込めは摂動論では示せず、格子上の数値計算によって支持されている。

図 6.4.1 に、QED と QCD の走る結合を対比して示す。

図

図 6.4.1 走る結合定数。左は QED(電子ループのみの1ループ、式 (6.4.6))で、エネルギーとともに結合が強くなる。右は QCD(b0=7b_0=7)で、エネルギーとともに結合が弱くなる(漸近自由)。

例題 4.1(1/α(MZ)1/\alpha(M_Z) を評価する)

オリジナル式 (6.4.5) を積分して式 (6.4.6) を導け。さらに α(me)=1/137.036\alpha(m_e)=1/137.036、me=0.511 m_e=0.511\,MeV、MZ=91.19 M_Z=91.19\,GeV として 1/α(MZ)1/\alpha(M_Z) を評価し、実測値1/α(MZ)≃1281/\alpha(M_Z)\simeq128 と比較して差の原因を述べよ。

解答

積分。 μ dα/dμ=2α2/(3π)\mu\,\mathrm{d}\alpha/\mathrm{d}\mu=2\alpha^2/(3\pi) の両辺を α2\alpha^2 で割ると

1α2dαdln⁡μ=23π⟺−ddln⁡μ(1α)=23π.\frac{1}{\alpha^2}\frac{\mathrm{d}\alpha}{\mathrm{d}\ln\mu}=\frac{2}{3\pi} \quad\Longleftrightarrow\quad -\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}\ln\mu}\left(\frac{1}{\alpha}\right)=\frac{2}{3\pi}.

ln⁡μ\ln\mu について積分すれば式 (6.4.6) を得る。

数値評価。 ln⁡(MZ/me)=ln⁡(91.19/0.000511)=ln⁡(1.784×105)=12.09\ln(M_Z/m_e)=\ln(91.19/0.000511)=\ln(1.784\times10^5)=12.09 である。また 2/(3π)=0.21222/(3\pi)=0.2122 なので

1α(MZ)=137.036−0.2122×12.09=137.036−2.566=134.47≃134.5.\frac{1}{\alpha(M_Z)} = 137.036 - 0.2122\times12.09 = 137.036-2.566 = 134.47 \simeq 134.5 .

実測との差。 実測値は約 128128 で、66 ほど小さい(つまり実際の α(MZ)\alpha(M_Z) は上の評価より大きい)。原因は、電子だけを走らせたことである。mem_e と MZM_Z の間にはミューオン・タウ、および5種類のクォークが存在し、それぞれの質量を超えると真空偏極に寄与し始める。寄与は電荷の2乗に比例し、クォークは色の自由度で3倍される。これらをすべて含めると 1/α1/\alpha の減り方が大きくなり、実測値に近づく。

この数値は 検算スクリプト の「1/alpha(M_Z) = 134.5」で確認してある。

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