場の量子論入門 第6部 第5章 §6.5.4 ★★ 1ループで 0.152%。高次項は (α/π)n で落ちる。
数値を入れる。α=1/137.036 なので、1ループの理論値と実測値は
ae(1)=2πα=0.00116141,aeexp=0.00115965,g=2(1+ae(1))=2.0023228
となる。相対差は 0.152% にすぎない。これらの数値はすべて検算スクリプト で確認済みである。
高次のループはどのくらいの大きさか。展開のパラメータは α/π=2.32×10−3 で、その2乗は 5.40×10−6 である。a の展開係数は1のオーダーの数なので、2ループの寄与は a 自体の 10−3 程度、3ループはさらにその 10−3 程度になる。1ループで0.152% 合うことは、この階層と整合している。
現在、ae は5ループまで計算されており、理論値と実験値はおおよそ 10−12 の絶対精度で突き合わされている。発散する積分から出発した理論が、物理学における理論と実験の比較として最も精密な部類の一致に到達している。
例題 5.1(ae を評価し実測と比べる)
オリジナルα=1/137.036 として ae=α/2π を有効数字6桁で求め、g=2(1+a) を計算せよ。実測値 aeexp=0.00115965 との相対差を百分率で求め、その大きさが2ループの寄与の見積もりと整合するかを論じよ。
解答
数値。 2π=6.28319 なので
ae=137.036×6.283191=861.021=1.16141×10−3.
したがって
g=2(1+1.16141×10−3)=2.0023228.
相対差。
aeexpae(1)−aeexp=1.159651.16141−1.15965=1.52×10−3=0.152%.
1ループの理論値は実測よりわずかに大きい。
整合性の検討。 a の展開を a=2πα+C2(πα)2+⋯ と書くと、2ループの相対的な大きさは
(α/2π)C2(α/π)2=2C2⋅πα=2C2×2.32×10−3.
C2 が 1 程度の負の数なら、この比は −5×10−3 程度になる。観測された−1.52×10−3 のずれ(実測が理論より小さい向き)はこのオーダーに収まっており、2ループ補正で説明できる大きさである。実際、既知の2ループ係数はおおよそ −0.33 であり、上の式に入れると −1.5×10−3 となって観測されたずれとよく合う。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com