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反可換な数とその微分・積分

2026年10月15日3分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第7部 第4章 Grassmann 数とフェルミオン

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第7部 第4章 §7.4.1 ★★ 定義は 3 行。だが Berezin 積分の約束には理由がある

前章までの経路積分は、各時空点で実数(あるいは複素数)を積分するものだった。しかしフェルミオンの場は、正準量子化では反交換関係 {ψ, ψ†}=δ\left\{\psi,\,\psi^\dagger\right\}=\delta を満たす演算子である。経路積分で扱うには、積分変数の側を反可換にする必要がある。それが Grassmann 数である。この章では Grassmann 数の代数と積分を定義し、Gauss 積分がボゾンと逆の形になること、そしてそれがフェルミオンループの符号 (−1)(-1) の起源であることを示す。

定義 (Grassmann 数)

互いに反可換な量 θ1,θ2,…,θn\theta_1,\theta_2,\dots,\theta_n の組をGrassmann 数(あるいは反可換数)と呼ぶ。

θiθj=−θjθi(∀i,j),とくにθi2=0.\theta_i\theta_j=-\theta_j\theta_i\quad(\forall i,j),\qquad \text{とくに}\quad \theta_i^2=0 .

通常の複素数とは可換とする。

θ2=0\theta^2=0 なので、1 変数の関数は Taylor 展開が 2 項で終わる。

f(θ)=a+bθ.f(\theta)=a+b\theta .

nn 変数なら、θ\theta を高々 1 個ずつ含む 2n2^n 個の単項式の線形結合である。関数空間が有限次元になる点が通常の解析と決定的に違う。

微分は左微分で定義する。∂/∂θi\partial/\partial\theta_i は θi\theta_i を左端まで持ってきてから取り除く操作であり、移動のたびに符号が付く。たとえば

∂∂θ1(θ1θ2)=θ2,∂∂θ2(θ1θ2)=∂∂θ2(−θ2θ1)=−θ1.\frac{\partial}{\partial\theta_1}(\theta_1\theta_2)=\theta_2,\qquad \frac{\partial}{\partial\theta_2}(\theta_1\theta_2)=\frac{\partial}{\partial\theta_2}(-\theta_2\theta_1)=-\theta_1 .

微分演算子どうしも反可換である。

積分の定義には理由がある。通常の実積分の最も本質的な性質は平行移動不変性∫dx f(x+a)=∫dx f(x)\int\mathrm{d} x\,f(x+a)=\int\mathrm{d} x\,f(x) である(Gauss 積分の平方完成も、経路積分のϕ=ϕc+η\phi=\phi_c+\eta という置き換えも、この性質に依存していた)。Grassmann 数にも同じ性質を要求すると、積分の形はほぼ一意に決まる。

定義 (Berezin 積分)

Grassmann 数についての積分を

∫ ⁣dθ 1=0,∫ ⁣dθ θ=1\int\!\mathrm{d}\theta\ 1=0,\qquad \int\!\mathrm{d}\theta\ \theta=1

で定義する。多変数のときは dθi\mathrm{d}\theta_i どうしも反可換とし、∫dθn⋯dθ1\int\mathrm{d}\theta_n\cdots\mathrm{d}\theta_1 のように順序を指定して使う。

この定義が平行移動不変性を満たすことは直ちに確かめられる。η\eta を別の Grassmann 数としてf(θ)=a+bθf(\theta)=a+b\theta に θ→θ+η\theta\to\theta+\eta を代入すると f=a+bη+bθf=a+b\eta+b\theta となり、積分すると定数部分は落ちて bb が残る。もとの ∫dθf(θ)=b\int\mathrm{d}\theta f(\theta)=b と一致する。定数の積分が 00 でなければこの性質は壊れるので、∫dθ 1=0\int\mathrm{d}\theta\,1=0 は選択ではなく帰結である。結果として、Grassmann 数の積分は微分とまったく同じ操作になる。

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