非可換ゲージ理論とゴースト場
AI 生成・木下が未勉強
場の量子論入門 第7部 第5章 §7.5.3 ★ ゴーストは物理的粒子ではない。非物理的自由度を打ち消すために現れる
非可換ゲージ理論(Yang–Mills 理論)では、ゲージ場は群の添字を持ち と書かれる。ゲージ変換は無限小のとき
であり、右辺に が現れる点が可換な場合との決定的な違いである( は構造定数、 は随伴表現の共変微分)。ゲージ条件を に取ると
となり、これは に依存する。したがって QED のように定数として括り出すことができない。
そこで第 4 章の結果を使う。行列式は Grassmann 積分として書けるので、
と、新しい場 、 の経路積分に書き換える。この をFaddeev–Popov ゴーストと呼ぶ。
ゴーストは奇妙な性質を持つ。Lorentz 変換の下でスカラー(スピン )でありながらGrassmann 数として反可換であり、スピン統計定理に反している。したがってゴーストは物理的な粒子ではない。実際、ゴーストは外線に現れずループの中にだけ登場する。その役割は、ゲージ場 が持つ 4 成分のうち物理的でない 2 つ(時間成分と縦波成分)を打ち消すことである。物理的な自由度は横波 2 成分だけなので の食い違いがあり、反可換であるがゆえに を伴って寄与するゴーストがこれをちょうど埋め合わせる。ゴーストを入れずに計算すると、ユニタリ性(確率の保存)が破れて散乱断面積に負の確率が現れる。
可換な QED であれば、正準量子化の側でも Gupta–Bleuler の方法で処理できた。しかし非可換ゲージ理論では、ゲージ固定と行列式の扱いを正準形式で追うのは著しく煩雑になる。経路積分では恒等式を 1 個挿入するだけで処方が書き下せ、ゴーストの Lagrangian まで自動的に出る。標準模型の計算が実行可能なのは、この定式化があるからである。
強い相互作用を記述する量子色力学(QCD)は の Yang–Mills 理論にクォークを結合させたもの、電弱理論は のゲージ理論に Higgs 場を加えたものであり、どちらもこの枠組みの上に乗る。非可換ゲージ理論に固有の漸近自由性(、 で 、検算済み)は、ゲージ場の自己相互作用とゴーストループの寄与を合わせて初めて正しい符号になる。第6部 の走る結合の議論は、この計算に支えられている。
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