ボゾンは周期、フェルミオンは反周期
AI 生成・木下が未勉強
場の量子論入門 第7部 第6章 §7.6.3 ★★ 境界条件の違いが統計の違いそのもの。Matsubara 振動数が決まる
場の理論では、虚時間方向の周期境界条件が場ごとに違う。ボゾン場は
であり、これは前節のトレースをそのまま場に拡張したものである。Fourier 展開すると振動数は離散化され、
というMatsubara 振動数を取る。
フェルミオン場は事情が違う。トレースを Grassmann 変数のコヒーレント状態で書くと という符号の反転が現れる。これは Grassmann 数が反可換であることの帰結であり、場は
という反周期境界条件を満たす。したがって Matsubara 振動数は
と半整数間隔になり、 に相当する零モードが存在しない。場の量子論と統計力学の対応において、統計の違いはこの境界条件の違いだけに集約される。
例題 6.2(単一モードの分配関数)
オリジナル振動数 の 1 モードについて、フェルミオンとボゾンの分配関数
を、(i) 演算子の言葉(状態を数える)と、(ii) 経路積分の言葉(Matsubara 振動数の積)の両方で導け。ゼロ点エネルギーは適当に規格化してよい。
解答
(i) 状態を数える。フェルミオンは 、 から占有数が か に限られ、 の固有値は である(第4部 の検算済みの事実)。よって
ボゾンは占有数 が制限なく許され、 の固有値は なので等比級数の和から
どちらも検算済みの結果である。
(ii) Matsubara 振動数の積。Euclid 作用が 2 次形式なので、経路積分は Gauss 積分であり、ボゾンでは固有値の積の 乗(複素変数の場合)、フェルミオンでは 乗が出る(第 4 章)。1 モードの Euclid 作用の固有値は である。ボゾンでは を使い、 と を組にして
となる(無限積の公式 を使った。 に依存しない全体因子は温度に依らない規格化に吸収する)。したがって
指数因子 はゼロ点エネルギー の寄与であり、これを規格化で落とせば (i) の結果に一致する。
フェルミオンでは を使い、行列式が分子に来るので
となる()。ゼロ点の因子を落とせば であり、(i) と一致する。ボゾンとフェルミオンの違いが、行列式の位置( か か)と境界条件(周期か反周期か)の 2 点だけで再現されていることが要点である。
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