統計熱力学入門 第8章 §8.2 ★★ Nex∝(kBT)d/2e−Δ/2kBT、C∝Td/2−2e−Δ/2kBT。活性化型。
励起粒子数。 ne=nh なので、両者の相乗平均をとると μ が消える:
nenh=ABΓ(2d)2β−de−βΔ ⟹ Nex=ne=nenh=ABΓ(2d)(kBT)d/2e−Δ/2kBT.
★★ 結果:励起粒子数
Nex=ABΓ(2d)(kBT)d/2e−Δ/2kBT
指数因子 e−Δ/2kBT の「活性化エネルギー」がギャップ幅 Δ ではなくその半分 Δ/2 である点が本質的である。これは μ がギャップ中央にあるため、価電子帯上端からも伝導帯下端からも化学ポテンシャルまでの距離が Δ/2 になることの帰結で、真性半導体のキャリア密度が e−Eg/2kBT で立ち上がるという実測則に対応する。
比熱。 励起エネルギーを求める。伝導帯の電子は下端 Δ から測って平均 2dkBT の運動エネルギーをもち、正孔も同様に 2dkBT を担う。実際、∫Δ∞εA(ε−Δ)d/2−1fdε=ne(Δ+2dkBT)、価電子帯側の寄与は +nh2dkBT となり、基底状態からの励起エネルギーは
ΔE=E(T)−E(0)=Nex(Δ+dkBT).
低温では Δ≫kBT なので ΔE≃ΔNex。比熱はこれを微分する。指数因子の微分
dTde−Δ/2kBT=2kBT2Δe−Δ/2kBT
が Td/2 の冪微分より支配的だから、
★★ 結果:比熱
C(T)=dTd(ΔE)≃2kBT2Δ2Nex=2ABΓ(d/2)Δ2kBd/2−1Td/2−2e−Δ/2kBT
比熱もまた活性化型 C∝Td/2−2e−Δ/2kBT で、絶対零度に向けて指数関数的に消える。金属の C∝T(前章)や自由 Bose 気体の冪的な立ち上がりと異なり、ギャップがあると熱励起が指数的に抑えられる——これが絶縁体・半導体の低温比熱の特徴である。
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