量子力学入門 第1部 第7章 §1.7.3 ★★★ S^± で三重項・一重項を構成(CG 係数)。
Step 1:てっぺんから出発。 ∣↑↑⟩ は M=21+21=1 をもつ4次元空間で唯一の状態。M=1 が存在する以上 S≥1、かつ2つのスピン 21 からは M=2 は作れないので S=1 が最大。ゆえに
∣1,1⟩=∣↑↑⟩.
Step 2:S^− で降りる。 左辺に一般公式、右辺に S^1−+S^2− を作用させる:
S^−∣1,1⟩=ℏ2∣1,0⟩,(S^1−+S^2−)∣↑↑⟩=ℏ(∣↓↑⟩+∣↑↓⟩).
両者を等置して
∣1,0⟩=21(∣↑↓⟩+∣↓↑⟩)
規格化係数 2 が自動的に合っていることに注意(公式の S(S+1)−M(M−1)=2 と、右辺のノルム ℏ2 が一致)。
Step 3:もう一度降りる。 S^−∣1,0⟩=ℏ2∣1,−1⟩ と(S^1−+S^2−)21(∣↑↓⟩+∣↓↑⟩)=2ℏ(∣↓↓⟩+∣↓↓⟩)=ℏ2∣↓↓⟩ から
∣1,−1⟩=∣↓↓⟩.
(さらに S^− を掛けると零:梯子はここで正しく止まる。)以上の3つが3重項(triplet、S=1)。
Step 4:残り物が1重項。 4次元のうち3つを使った。残る1状態は M=0 の部分空間(∣↑↓⟩,∣↓↑⟩ が張る2次元)の中で ∣1,0⟩ に直交するもの:
∣0,0⟩=21(∣↑↓⟩−∣↓↑⟩)
これが1重項(singlet、S=0)。実際 S^±∣0,0⟩=0(上にも下にも行けない=孤立した S=0)と、S^2∣0,0⟩=0 が確かめられる。S^2 の直接確認には恒等式
S^2=S^12+S^22+2S^1⋅S^2,2S^1⋅S^2=2S^1zS^2z+S^1+S^2−+S^1−S^2+
が便利で、各基底ベクトルへの作用を機械的に計算できる(3重項で S^2=2ℏ2=ℏ2⋅1⋅2、1重項で 0 となることが確かめられる)。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com