量子力学入門 第11部 第4章 §11.4.4 ★★ σ=k4πImf(0)。確率保存(前方の影)が生む名の付いた基本定理。
(11.4.3) で θ=0(Pℓ(1)=1)と置き虚部を取ると Imf(0)=k1∑(2ℓ+1)sin2δℓ。(11.4.4) と見比べて
σ=k4πImf(0) (光学定理)(11.4.5)
——全断面積(全方向への散乱の総量)が、前方散乱振幅の虚部という1つの数で決まる。一見不思議だが、正体は確率保存である:散乱された分だけ前方のビームは減っていなければならず、その減衰は入射波と前方散乱波の干渉(第2章で棚上げにした項!)でしか作れない。「影は前方干渉でできる」——影の総量=全断面積、を式にしたものが (11.4.5) である。なお Born 近似の fB は(V~ 実なら)実関数で光学定理を満たさないが、これは矛盾ではなく「Imf は V の2次から始まるので1次の近似には現れない」という次数勘定の帰結である。
第4章のまとめ
球対称なら ℓ ごとに分解:ポテンシャルの効果は位相のずれ δℓ に集約(引力で +、斥力で −;ユニタリ性 Sℓ=e2iδℓ の帰結)。f=k1∑(2ℓ+1)eiδℓsinδℓPℓ、σ=k24π∑(2ℓ+1)sin2δℓ。効く部分波は ℓ≲ka(低エネルギーは s 波のみ)。光学定理 σ=k4πImf(0)=確率保存(前方の影)。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com