量子力学入門 第11部 第4章 §11.4.3 ★★ f=k1∑(2ℓ+1)eiδℓsinδℓPℓ、σ=k24π∑(2ℓ+1)sin2δℓ。ユニタリ限界。
境界条件 (11.2.1) を部分波で書く:ψ=∑ℓAℓruℓ(r)Pℓ(cosθ) の遠方形が「(11.4.1) の平面波+外向き波のみ」となるよう Aℓ を決める。(11.4.1) と (11.4.2) の漸近形を突き合わせ、内向き球面波の係数が平面波のそれと一致することを要求すると Aℓ=(2ℓ+1)iℓeiδℓ/k が決まり、外向き波の差額として散乱振幅が出る:
f(θ)=k1ℓ=0∑∞(2ℓ+1)eiδℓsinδℓPℓ(cosθ) (11.4.3)
これを ∣f∣2 にして立体角で積分すると、Legendre 多項式の直交性 ∫PℓPℓ′dΩ=2ℓ+14πδℓℓ′ により交差項が消え、
σ=k24πℓ=0∑∞(2ℓ+1)sin2δℓ (11.4.4)
——全断面積は「ℓ ごとの寄与の単純和」に分解された。各部分波の寄与には上限
σℓ≤k24π(2ℓ+1)(ユニタリ限界:sin2δℓ≤1)
があり、これを飽和する δℓ=π/2 が共鳴(第5章)である。
どこまでの ℓ が効くか。 半古典的には角運動量 ℏℓ≃(運動量)×(衝突径数)=ℏkb。到達距離 a のポテンシャルに「当たる」のは b≲a、つまり
ℓ ≲ ka
——低エネルギー(ka≪1)では s 波(ℓ=0)だけが効く。部分波法が低エネルギーで無敵なのはこのためで、無限和が実質1項で終わる(遠心力障壁 ∝ℓ(ℓ+1)/r2 が高い ℓ の波をポテンシャルに近づけない、と言ってもよい)。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com