共鳴と Breit–Wigner 公式
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量子力学入門 第11部 第5章 §11.5.2 ★★ が を横切る共鳴=Lorentz 型ピーク。幅 寿命 。
エネルギーを上げていくと、位相のずれが特定のエネルギー の近くで急激に だけ立ち上がることがある。 が を横切る点でユニタリ限界が飽和され、断面積が鋭いピークを作る——共鳴である。 を のまわりで
と展開(:立ち上がりの幅)すると、 より
——Lorentz 型の共鳴曲線である。物理的な描像:ポテンシャルの内側(あるいは遠心力障壁の内側)に「ほとんど束縛された」準安定状態があり、入射粒子が一時的にそこへ捕まって(滞在時間 :エネルギー幅と寿命の関係、第8部『時間依存摂動論とダイナミクス』)、あらためて放出される——散乱が「素通り」でなく「一旦つかまる」2段過程になるため断面積が跳ね上がる。トンネル効果(第7部の第7章)で見た「障壁の内側の準位」が、散乱実験では共鳴ピークとして直接見えるわけで、原子核・素粒子物理では共鳴ピーク=新粒子(準安定状態)の発見を意味する( 粒子や はこうして見つかった)。
低エネルギーの s 波では、共鳴は散乱長の発散として現れる:束縛状態がちょうどエネルギー に現れる瞬間に (引力を強めていくと は へ飛ぶ)。浅い束縛状態がある系は異常に大きな断面積をもつ——中性子・陽子散乱(重陽子の浅い束縛)や冷却原子の Feshbach 共鳴(外部磁場で を自在に制御する技術)の基礎である。
第5章のまとめ・他の部との接続
低エネルギーは s 波のみ:、(剛体球で古典の4倍)。共鳴= が を横切る点で、Breit–Wigner の Lorentz 型ピーク(幅 寿命 )。準安定状態・トンネル(第7部)・エネルギー時間の不確定性(第8部『時間依存摂動論とダイナミクス』)と一続きの物理。使い分けの目安:高エネルギー・弱い相互作用 Born()、低エネルギー・球対称 部分波( と )、その中間や共鳴 位相のずれを数値で解く。
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