量子力学入門 第12部 第2章 §12.2.4 ★ 超微細構造・21⊗21 合成・21cm 線
核(陽子)もスピン 21 と磁気モーメント μp をもつ。電子スピンとの磁気的結合(s 状態では Fermi の接触相互作用 ∝δ3(r)S^e⋅S^p)が水素基底状態 1s1/2 をさらに割る:全スピン F=Se+Sp の合成(第4部『スピンと角運動量合成』の 21⊗21!)で triplet(F=1)と singlet(F=0)に分かれ、間隔は
ΔEhfs=5.9×10−6 eV⟺ν=1420.4 MHz,λ=21.1 cm.
微細構造よりさらに me/mp∼1/1836 倍小さいのは、核の磁気モーメントが μN=eℏ/2mp と重い質量で抑えられているからである。この遷移は M1・スピン反転で猛烈に禁制(寿命 ∼107 年!)だが、宇宙には中性水素が桁外れに大量にあるため、21cm 線は銀河の中性水素ガスの分布と運動を測る電波天文学の基本ツールになっている(銀河回転曲線→ダークマター問題も 21cm 観測が土台)。実験室では、この遷移の精密測定(水素メーザー)が最も安定な周波数標準の一つである。
第2章のまとめ ★★
微細構造=α2 抑制の相対論3補正(SO〔Thomas の 21〕・p4・Darwin〔s 状態のみ〕)。合計は Enj=En[1+n2α2(j+1/2n−43)]——j だけに依存(Dirac と整合;2s1/2–2p1/2 の残留縮退を破るのが Lamb シフト=QED)。弱磁場 Zeeman は射影定理から gJ=1+2j(j+1)j(j+1)+s(s+1)−ℓ(ℓ+1)、強磁場では積基底に戻る(Paschen–Back)——「強い摂動が基底を決める」。超微細構造は核スピンとの 21⊗21 合成で、水素の F=1↔0 が 21cm 線(電波天文学の基本線・周波数標準)。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com