Hartree–Fock:スレーター行列式の中で最良を選ぶ
AI 生成・木下が未勉強
量子力学入門 第12部 第5章 §12.5.1 ★ HF・SCF・Koopmans・相関エネルギー
第3章の中心場近似を「気持ち」から「アルゴリズム」に昇格させる。現代の量子化学・物性計算の二本柱——Hartree–Fock(HF)と密度汎関数法(DFT)——の論理構造を、実装の詳細に立ち入らずに骨格だけ通しておく。
変分法(第6部『摂動論と変分法』の第2章)を「試行関数=単一のスレーター行列式」というクラスに制限して実行するのが HF である。行列式 のエネルギー期待値は
——第2項の交換項は行列式の反対称性が自動的に生む(He の triplet で見た交換積分の一般形;同スピンの電子対にだけ効く)。軌道について停留(、規格直交拘束つき)を課すとHartree–Fock 方程式
が出る——1電子の固有値問題だが、演算子 (全電子の平均静電場)と (交換;非局所)が解くべき軌道自身に依存する。そこで「軌道を仮定→場を作る→解き直す」を収束まで回す(自己無撞着場、SCF)。第3章の「中心場」はこの の球平均にほかならない。軌道エネルギーの物理的意味は Koopmans の定理が与える:(軌道 からのイオン化エネルギー)——光電子分光のピークと HF 軌道の対応の根拠である。
HF が原理的に取り逃がすものが相関エネルギー ——電子どうしが瞬間瞬間に避け合う多体の踊りは、単一行列式(各電子が平均場だけを見る)では書けない。He で言えば HF 極限 に対し厳密 (原子単位;文献値)——差は僅か だが、化学結合のエネルギーはまさにこの桁なので、化学の定量には相関の回収(配置間相互作用・MP2 摂動・結合クラスター…)が必須になる。
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