縮退摂動論:正しい0次状態を選ぶ
AI 生成・木下が未勉強
量子力学入門 第6部 第1章 §6.1.4 ★★★ 永年方程式・2準位摂動
非縮退の公式は分母 をもつ。準位が縮退している(同じ の状態が複数ある)と分母が零になり級数が破綻する。だがこれは物理の破綻ではなく、「どの0次状態から出発するか」を間違えていることの現れである。
何が起きているか。
縮退空間内では、固有状態の選び方に回転の自由度がある(どんな線形結合も の固有状態)。摂動 が入った瞬間、その自由度は消えて特定の線形結合だけが の固有状態に連続的につながる。間違った基底から出発すると、摂動級数は「無限小の摂動で状態が有限に回る」ことを表現しようとして発散するのだ。
処方箋(永年方程式)。
縮退空間 (同じ )の中で摂動を行列
として書き、これを対角化する:
- Step 1 縮退空間の基底 で行列 を作る。
- Step 2 固有値問題を解く。固有値が1次のエネルギー補正 。
- Step 3 固有ベクトルが正しい0次状態 。
- Step 4 縮退が解けた後は、各 を出発点に非縮退の公式(2次以降)が使える。
「安定な軸」の直観 ★★
摂動 は縮退空間という「等方的な平面」に方向性を持ち込む。永年方程式は「 が選ぶ主軸」を見つける操作である。正しい0次状態とは、摂動を入れても(1次では)回らない安定な軸のこと。Stark 効果(次節)では「 に伸びた状態と に伸びた状態」がその軸になる。同じ「縮退空間内で対角化して良い基底を選ぶ」手筋は、対称性によるブロック対角化として第4部『スピンと角運動量合成』の第2章(横磁場 Ising 模型)でも主役を演じる。
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