発展:Ritz 法・励起状態・変分摂動法
AI 生成・木下が未勉強
量子力学入門 第6部 第2章 §6.2.3 ★ 線形変分・励起状態(発展)
Ritz の線形変分法。
試行関数を固定基底の線形結合 にとると、最小化は一般化固有値問題 ()に帰着する。基底を増やすほど上界は単調に下がり、量子化学の分子軌道法(LCAO)や励起スペクトル計算の実装はほぼすべてこの形をとる。
励起状態。
変分原理は基底状態専用ではない。 番目の固有値には min–max 原理
が成り立つ。実用上は「既知の(近似)基底状態に直交する試行関数で最小化」すれば第1励起状態の上界が得られる。対称性が異なるセクター(例:奇パリティ)で最小化すれば、そのセクターの最低状態が自動的に得られるのはとくに便利である。
変分法と摂動論の合流。
第1章の摂動論と変分法は排他的ではない。試行関数に摂動論的な形( の係数を変分パラメータ化)を使う変分摂動法は、摂動級数の低次を変分原理で「締め直す」手法で、ヘリウム原子の基底エネルギーの精密計算(Hylleraas 以来の伝統)はこの合わせ技の金字塔である。ヘリウムの電子間反発を1次摂動で評価する計算は第9部『同種粒子と第二量子化』の第1章で正面から扱う。
第2章のまとめ ★★★
- 変分原理:(期待値は固有値の加重平均)。等号は基底状態のみ。
- 波動関数の の誤差はエネルギーには ——雑でも効くが、エネルギー以外の量の精度は保証しない。
- 水素:指数型は厳密値 を再現(族が真の解を含む)。Lorentz 型は と19%浅い(裾と cusp の欠陥)。
- 拡張:Ritz 法(一般化固有値問題)、min–max による励起状態、変分摂動法。
—— ここまで(第1〜2章)で、時間に依存しない摂動論(非縮退・縮退・Stark 効果)と変分法を辿った。
磁場中の荷電粒子・磁気単極子・Aharonov–Bohm 効果は
第5部『電磁場中の荷電粒子とゲージ』が扱う。
時間に依存する摂動論とダイナミクス(Rabi 振動・断熱定理と Berry 位相)、および同種粒子系は、
第8部『時間依存摂動論とダイナミクス』・第9部『同種粒子と第二量子化』が、この部の道具立てを土台に展開する。 ——
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