量子力学入門 第7部 第3章 §7.3.3 ★★ 適用限界。回帰点で破綻する典型論点
展開が意味をもつ条件は、1次の項が0次より十分小さいこと:∣S0′∣≫ℏ∣S1′∣。S1′=−p′/2p、S0′=±p を入れると
ℏp2p′≪1⟺ 2π1dxdλ≪1 (λ=2πℏ/p)
——第1章の直感「波長の空間変化が小さい」が、そのまま定量的な有効条件になる。
この条件が必ず破れる場所がある。V(x)=E となる古典的回帰点(classical turning point)では p→0、λ→∞ となり、WKB 解 (7.3.2) は 1/p ごと発散してしまう。古典粒子が折り返す点は、波にとって「波長が定義できなくなる」点なのである。回帰点の両側では WKB が使えるから、問題は「回帰点をまたいで両側の WKB 解の係数をどう関係づけるか」に帰着する。それには回帰点近傍で Schrödinger 方程式を真面目に解いて橋渡しをするしかない——次章の主題である。
WKB 近似のまとめ
φ=eiS/ℏ、S=S0+iℏS1+⋯ の展開で、0次=Hamilton–Jacobi(S0=±∫pdx)、1次=流れの保存(S1=−21lnp)。許容領域では p1e±ℏi∫pdx の振動解、禁止領域では ρ1e±ℏ1∫ρdx の指数解。有効条件は 2π1∣dλ/dx∣≪1 で、回帰点では必ず破綻する。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com