量子力学入門 第7部 第4章 §7.4.3 ★★ 典型計算の心臓部。位相 π/4 の起源
以上を一般の回帰点に翻訳したものが接続公式である。回帰点 a に対し(積分はすべて回帰点から測る):
「−」型(x<a 禁止 → x>a 許容):
ρCexp(−ℏ1∫xaρdx′)⟶p2Ccos(ℏ1∫axpdx′−4π)(7.4.2)
「+」型(x<a 許容 ← x>a 禁止):
p2Ccos(ℏ1∫xapdx′−4π)⟵ρCexp(−ℏ1∫axρdx′)(7.4.3)
第3の公式(進行波用;x>a 許容側に外向き進行波だけがある場合):
ρ−iCexp(+ℏ1∫xaρdx′)⟵pCexp(ℏi∫axpdx′−4πi)(7.4.4)
第3の公式は、減衰解(Ai 型)だけでは進行波(cos でなく ei(⋅))を作れないため、z→+∞ で指数的に増大する第二の独立解(Bi 型)を混ぜて初めて得られるものである。禁止領域側が増大解になっている(積分の向きに注意)ことがその名残で、トンネル効果(第6章)で主役になる。
接続の「向き」——矢印は飾りではない
公式 (7.4.2)–(7.4.4) の矢印は「この向きに使え」という意味である。理由は誤差の増幅にある。たとえば「−」型を逆向きに使うと:許容側の cos には位相の不定性程度の小さな誤差が必ず混ざるが、その誤差成分は禁止領域では指数的に増大する解を含みうる。減衰解を基準にした接続では、指数的に小さいはずの成分が誤差に埋もれて制御不能になるのである。逆に、禁止側の減衰解から出発して許容側の振動解を決める向き((7.4.2) の向き)なら、誤差は増幅されない。「指数的に小さい成分を、指数的に大きい成分の側から決めてはならない」と覚えるとよい。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com