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時間に依存しない摂動論(復習)

2026年10月15日2分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第9部 第0章 ◆準備:スピンと統計・スピンの合成・時間に依存しない摂動論

AI 生成・木下が未勉強

量子力学入門 第9部 第0章 §9.0.3 ★★★ 縮退/非縮退摂動論。量子力学で最もよく使う近似の道具。

厳密に解ける H^0\hat H_0(固有値 En(0)E_n^{(0)}、固有状態 ∣ϕn(0)⟩| \phi_n^{(0)} \rangle は既知)に小さな摂動 V^\hat V を加えた H^=H^0+V^\hat H=\hat H_0+\hat V を考える。Vmn≡⟨ϕm(0)∣V^∣ϕn(0)⟩V_{mn}\equiv\langle \phi_m^{(0)} | \hat V | \phi_n^{(0)} \rangle とおく。En(0)E_n^{(0)} が非縮退なら、固有値・固有状態を V^\hat V のべきで展開して

En(1)=Vnn,En(2)=∑m≠n∣Vmn∣2En(0)−Em(0),∣ϕn(1)⟩=∑m≠nVmnEn(0)−Em(0)∣ϕm(0)⟩E_n^{(1)}=V_{nn},\qquad E_n^{(2)}=\sum_{m\neq n}\frac{|V_{mn}|^2}{E_n^{(0)}-E_m^{(0)}},\qquad | \phi_n^{(1)} \rangle =\sum_{m\neq n}\frac{V_{mn}}{E_n^{(0)}-E_m^{(0)}}| \phi_m^{(0)} \rangle

を得る。1次のエネルギー補正は摂動の期待値という要点は、ヘリウム原子(第1章)で電子間反発の効果を評価する際の主役になる。2次式の構造も読んでおく:分母が小さい(準位が近い)ほど混ざりが大きく、基底状態では分母がすべて負なので2次補正は必ずエネルギーを下げる(準位反発)。

E(0)E^{(0)} が縮退している場合、上の分母が消えて破綻する。そのときは縮退部分空間内で V^\hat V を行列 Vab=⟨a∣V^∣b⟩V_{ab}=\langle a | \hat V | b \rangle(a,ba,b は同じ E(0)E^{(0)} の状態)として対角化する(永年方程式 det⁡(Vab−E(1)δab)=0\det(V_{ab}-E^{(1)}\delta_{ab})=0)。固有値が1次のエネルギー補正、固有ベクトルが「正しい0次状態」を与える。これは「非可換な観測量でも、縮退空間の中でなら同時対角化できる」という命題で見たのと同じ「縮退空間内で対角化する」操作そのもので、V^\hat V 自身に良い基底を選ばせる手続きである。同種粒子系(第1章)でスピン多重項ごとにエネルギーが分裂する構造も、「対称性(入れ替え)で先に基底を分類してから摂動を評価する」というこの考え方の延長線上にある。

なお、時間に依存しない摂動論が定常状態のエネルギー補正を与えるのに対し、第8部『時間依存摂動論とダイナミクス』で扱う時間に依存する摂動論は、摂動によって状態が別の状態へ遷移する確率を与える。同じ「摂動論」でも問いが異なる点に注意されたい。非縮退・縮退摂動論のフルの導出と、Stark 効果・磁気異方性への適用は、第6部『摂動論と変分法』の第1章で正面から扱っている。

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