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3量子ビットビット反転符号

2026年10月15日4分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第2章 量子誤り訂正とフォールトトレラント計算
目次
  1. 症候診断は何を教え、何を教えないか
  2. 古典の多数決との対比
  3. 症候測定の射影性と誤りの離散化
  4. フィデリティによる精密化
  5. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

量子情報入門 第2章 §2.2

雑音モデルとして、確率 pp でビット反転 XX が起こり、確率 1−p1-p で何も起こらないビット反転通信路を考える。1量子ビット状態 a∣0⟩+b∣1⟩a\ket{0}+b\ket{1} を

∣0⟩→∣0L⟩≡∣000⟩,∣1⟩→∣1L⟩≡∣111⟩\ket{0}\to\ket{0_L}\equiv\ket{000},\qquad \ket{1}\to\ket{1_L}\equiv\ket{111}

と符号化する。

誤り訂正は次の2段階で行う。

  • 誤り検出(症候診断) 射影演算子

P0=∣000⟩ ⁣⟨000∣+∣111⟩ ⁣⟨111∣,P1=∣100⟩ ⁣⟨100∣+∣011⟩ ⁣⟨011∣,P2=∣010⟩ ⁣⟨010∣+∣101⟩ ⁣⟨101∣,P3=∣001⟩ ⁣⟨001∣+∣110⟩ ⁣⟨110∣\begin{gathered}P_0=\ket{000}\!\bra{000}+\ket{111}\!\bra{111},\qquad P_1=\ket{100}\!\bra{100}+\ket{011}\!\bra{011},\\ P_2=\ket{010}\!\bra{010}+\ket{101}\!\bra{101},\qquad P_3=\ket{001}\!\bra{001}+\ket{110}\!\bra{110}\end{gathered}

による測定を行う。この測定結果(症候)は「どの誤りが起きたか」だけを教え、係数 a,ba,b については一切の情報を与えない。これが本質的に重要で、測定してもエンコードされた量子情報自体は破壊されない。

  • 回復 症候に応じて対応するビットに XX を作用させ、元の状態を復元する。

同値な見方として、Z1Z2Z_1Z_2 と Z2Z3Z_2Z_3 という2つの可換な観測量を測ることでも同じ症候情報が得られる。Z1Z2Z_1Z_2 は「1番目と2番目の量子ビットが同じ値かどうか」を、Z2Z3Z_2Z_3 は「2番目と3番目が同じ値かどうか」を教える。この視点は後のスタビライザー形式に直結する。

症候診断は何を教え、何を教えないか

「測っても量子情報が壊れない」という上の主張は、量子誤り訂正全体の急所なので、具体的に検算しておく。符号化状態 a∣000⟩+b∣111⟩a\ket{000}+b\ket{111} に X1X_1 誤りが起きたとすると、状態は a∣100⟩+b∣011⟩a\ket{100}+b\ket{011} になる。ここで Z1Z2Z_1Z_2 を測ると、∣100⟩\ket{100} も ∣011⟩\ket{011} も第1・2ビットが不一致(固有値 −1-1)なので、結果はa,ba,b が何であっても確定的に −1-1 である。同様に Z2Z3Z_2Z_3 は確定的に +1+1。すなわち症候 (−1,+1)(-1,+1) は確率1で得られ、測定は状態に何の乱れも与えない。

これは偶然ではない。Z1Z2Z_1Z_2 の −1-1 固有空間は {∣100⟩,∣011⟩,∣010⟩,∣101⟩}\{\ket{100},\ket{011},\ket{010},\ket{101}\} の張る4次元部分空間で、誤り後の状態 a∣100⟩+b∣011⟩a\ket{100}+b\ket{011} はその内部の1点である。射影測定は「どちらの固有空間にいるか」だけを答え、固有空間の内部での状態——すなわち係数 a,ba,b——には手を触れずに残す。症候測定とは、88 次元空間を4つの2次元部分空間(P0,…,P3P_0,\ldots,P_3 の像)に切り分け、「どの部屋にいるか」だけを尋ねる操作であり、部屋の中の重ね合わせは無傷なのである。後のスタビライザー形式の言葉では、Z1Z2,Z2Z3Z_1Z_2,Z_2Z_3 は誤り XiX_i とは反可換(だから検出できる)だが、論理演算子 Xˉ=X1X2X3\bar X=X_1X_2X_3, Zˉ=Z1\bar Z=Z_1 とは可換(だから論理情報を聞き出さない)、と一言で要約される。

古典の多数決との対比

古典の3ビット反復符号では「各ビットの値を読んで多数決」すればよい——実際に個々のビット値を見に行く。これを量子で素朴に真似ると、計算基底での測定が状態を ∣000⟩\ket{000} か ∣111⟩\ket{111} に射影してしまい、重ね合わせ a,ba,b が破壊される。量子版の要諦は、ビット値そのものは決して見ず、ビット間のパリティだけを見ることにある。パリティは ∣000⟩\ket{000} と ∣111⟩\ket{111} で共通(どちらも「全ビット一致」)なので、パリティ測定は両者を区別せず、重ね合わせを保つ。「測定による破壊」の壁(第9章)はこうして回避される。

症候測定の射影性と誤りの離散化

実際の雑音では、各ビットに独立に確率 pp で XX が乗るから、雑音後の状態は I,X1,X2,X3I,X_1,X_2,X_3(さらに X1X2X_1X_2 など)の作用した成分の重ね合わせ・混合になっている。それでも症候測定は、この状態を上の表のいずれか1つの部屋へ射影し、「II か X1X_1 か X2X_2 か X3X_3 か」(2ビット誤り成分は別の症候に落ちる)を強制的に確定させる。確定した先だけ回復すればよい——連続的で込み入った雑音が、測定によって有限個の離散的な誤りに「量子化」される。これが次章以降で全面展開される誤りの離散化の最初の実例であり、その原動力が症候測定の射影性であることを、ここで見届けておいてほしい。

高々1つのビット反転で誤り訂正は完全に成功し、2つ以上のビット反転で失敗する。失敗確率は古典反復符号と全く同じ 3p2−2p33p^2-2p^3 である。

フィデリティによる精密化

「小さい誤りと壊滅的な誤りを同列に扱ってよいか」という疑問に答えるため、忠実度(フィデリティ)

F(∣ψ⟩,ρ)=⟨ψ∣ρ∣ψ⟩F(\ket{\psi},\rho)=\sqrt{\bra{\psi}\rho\ket{\psi}}

で評価すると、符号化なしの場合の最小フィデリティは 1−p\sqrt{1-p} であるのに対し、3量子ビット符号を使うと少なくとも 1−3p2+2p3\sqrt{1-3p^2+2p^3} まで改善される。p<1/2p<1/2 である限り符号化は有利である。

木下の勉強ステータス

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