制御工学入門 第5章 §5.2
要点
特性方程式 ansn+an−1sn−1+⋯+a1s+a0=0(an>0)について、必要条件は「全係数が正」。必要十分条件は「Routh 表の第1列がすべて正」。第1列の符号変化の回数 = 右半面にある極の個数。
手順:Routh 表の作り方
- 係数を2行に交互に並べる:sn 行 [an,an−2,an−4,…]、sn−1 行 [an−1,an−3,…]。
- 以降の各行を、直上2行からbi=an−1an−1an−2−anan−3の型(2×2 行列式を直上行の先頭で割り符号反転)で計算する。
- s0 行まで作り、第1列の符号を見る。全部正なら安定。
- (特殊ケース)第1列に 0 が出たら微小 ε で置換、行全体が 0 なら直上行から補助多項式を作って微分し係数を補う。
例題 5.1(演習5.1(安定な範囲))
オリジナルs3+3s2+2s+K=0 が安定になる K の範囲を Routh 表で求めよ。
解答
Routh 表:
s3s2s1s01333⋅2−1⋅K=36−KK2K0
第1列 1,3,36−K,K がすべて正である条件は 6−K>0 かつ K>0、すなわち
0<K<6.
(検算スクリプト で3次の安定・不安定例を確認。)K=6 で s1 行が 0 になり虚軸上に極が移って持続振動(限界安定)、K>6 で第1列に符号変化が1回でき不安定になる。
例題 5.2(演習5.2(不安定極の個数))
オリジナルs4+2s3+3s2+4s+5=0 の右半面の極の個数を Routh 表で求めよ。
解答
s4s3s2s1s01222⋅3−1⋅4=111⋅4−2⋅5=−65345050
第1列 1,2,1,−6,5。符号は +,+,+,−,+ で符号変化が2回(+→− と −→+)。よって右半面の極が2個あり不安定。(検算スクリプト で確認。)全係数が正でも安定とは限らない好例で、必要条件(係数正)は十分でないことがわかる。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com