信号処理論入門 第8章 §8.2 ★★★ LTIは畳み込み・因果性 h[n]=0(n<0) が基礎記述の核
定義 (インパルス応答)
インパルス δ[n] を入力したときの出力
h[n]=L[δ[n]]
をシステムのインパルス応答と呼ぶ。
インパルス応答の価値は、LTI システムの任意入力に対する出力がこれだけで決まることにある。準備として、任意の信号はインパルスの重ね合わせ
x[n]=x[n]∗δ[n]=m=−∞∑∞x[m]δ[n−m]
と書ける(δ は畳み込みの単位元)。これをシステムに入れ、線形性で和と L を交換し、時不変性で L[δ[n−m]]=h[n−m]とすれば
y[n]=L[m∑x[m]δ[n−m]]=m∑x[m]L[δ[n−m]]=m=−∞∑∞x[m]h[n−m]=x[n]∗h[n].
LTI システムの入出力関係は畳み込みである—線形性と時不変性だけからこれが出ることに注意しよう。第1章で畳み込みを最初に据えた理由がここで回収される。
因果性。オンライン処理(リアルタイム処理)では結果が原因に先んじることはできない。出力の展開
y[n]=⋯+x[n]h[0]+x[n+1]h[−1]+x[n+2]h[−2]+⋯
を見ると、h[−1],h[−2],… の項が未来の入力 x[n+1],x[n+2],… を参照している。よって現在の出力が現在と過去の入力のみに依存する条件(因果性)は
h[n]=0(n<0)
である。以後、特に断らない限りシステムは因果的とする。このときy[n]=∑m=0∞h[m]x[n−m] であり、伝達関数は右側 z 変換になる。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com