信号処理論入門 第8章 §8.3 ★★★ H(z)=Y/X と極零。差分方程式問題の中心
第7章で見たとおり zn は畳み込みの固有関数だから、x[n]=zn を入力すると
y[n]=h[n]∗zn=(m∑h[m]z−m)zn=H(z)zn
となる。固有値に相当する
H(z)=Z[h[n]]
を伝達関数と呼ぶ。畳み込み定理により入出力関係は
Y(z)=H(z)X(z)⟺H(z)=X(z)Y(z)
という積の形になる。伝達関数が有理関数のときは因数分解して
H(z)=A(z)B(z)=a0∏k=1N(1−pkz−1)b0∏k=1M(1−zkz−1)
と書ける。分子の根 zk が零点、分母の根 pk が極であり、以後の章の標語を先取りすれば極が安定性を、零点が位相特性を支配する。
ここでも ROC が本質的である。h1[n]=u[n](因果的)と h2[n]=−u[−n−1](非因果的)はどちらも H(z)=1/(1−z−1) を与えるが、ROC がそれぞれ ∣z∣>1、∣z∣<1 と異なる(例題7.1)。因果的システムの ROC は最大の極の外側であり、逆に ROC を指定して初めて伝達関数からインパルス応答が一意に定まる。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com