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最小位相システムと最大位相システム

2026年10月15日2分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第9章 周波数応答と位相特性 — 極零配置から読む

AI 生成・木下が未勉強

信号処理論入門 第9章 §9.3 ★★★ 係数逆順で振幅同一・位相最遅

極が安定性(=単位円内かどうか)を決めるのに対し、零点は何を決めるのか。答えは位相の遅れ方である。因果的・BIBO 安定・実係数の QQ 次 FIR システム

Hm(z)=b0+b1z−1+⋯+bQz−QH_m(z)=b_0+b_1z^{-1}+\cdots+b_Qz^{-Q}

の零点がすべて単位円内にあるとし、これから

HM(z)=z−QHm(z−1)=bQ+bQ−1z−1+⋯+b0z−QH_M(z)=z^{-Q}H_m(z^{-1})=b_Q+b_{Q-1}z^{-1}+\cdots+b_0z^{-Q}

を作る(係数を逆順に並べ替えたシステム。零点はすべて単位円外の鏡像 1/zk∗1/z_k^{*} に移る)。単位円上では

∣HM(ejΩ)∣=∣e−jQΩHm(e−jΩ)∣=∣Hm(ejΩ)∣\left\vert H_M(\mathrm{e}^{\mathrm{j}\Omega})\right\vert =\left\vert \mathrm{e}^{-\mathrm{j} Q\Omega}H_m(\mathrm{e}^{-\mathrm{j}\Omega})\right\vert =\left\vert H_m(\mathrm{e}^{\mathrm{j}\Omega})\right\vert

(最後は実係数による偶関数性)だから振幅応答は同一である。一方、位相は

arg⁡HM(ejΩ)=−QΩ−arg⁡Hm(ejΩ)\arg H_M(\mathrm{e}^{\mathrm{j}\Omega})=-Q\Omega-\arg H_m(\mathrm{e}^{\mathrm{j}\Omega})

となって常に HMH_M の方が遅れる。同じ振幅応答を持つ因果的 FIR システムは零点を単位円の内外どちらに置くかの選び方の数だけあり、そのうち

  • 零点がすべて単位円内 ⇒\Rightarrow 位相遅延が最小:最小位相システム HmH_m
  • 零点がすべて単位円外 ⇒\Rightarrow 位相遅延が最大:最大位相システム HMH_M

と呼ぶ(1次なら2通り、零点がすべて複素の2次なら2通り、すべて実の2次なら最大4通り)。IIR システムでも同じ分類が使えるが、極は安定性の制約で単位円内に固定されており動かせないから、分類はやはり零点だけで行う:極も零点もすべて単位円内にあるものが最小位相システムである。

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