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Einstein 方程式

2026年10月15日16分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第11章 Einstein 方程式
目次
  1. 方程式に求める条件
  2. 縮約した Bianchi 恒等式と Einstein テンソル
  3. トレースを反転した形
  4. Newton 極限での係数合わせ
  5. 方程式の数と座標の自由度
  6. 確認テスト
  7. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

相対論入門 第11章 §11.2 ★★★ 恒等的に発散が0になる曲率の量は Einstein テンソルしかない。係数は Newton 極限で 8πG/c48\pi G/c^4 に決まる

方程式に求める条件

Poisson 方程式 (11.1) は、左辺がポテンシャルの2階微分、右辺が質量密度である。重力のポテンシャルの役をするのは計量 gμνg_{\mu\nu} であり(第9章 §9.2)、質量密度は T00≃ρc2T^{00}\simeq\rho c^2 の一部である。そこで、計量の方程式を

Gμν=κ Tμν(11.13)\mathcal G_{\mu\nu}=\kappa\,T_{\mu\nu}\tag{11.13}

の形に探す。κ\kappa は定数で、Gμν\mathcal G_{\mu\nu} は計量から作る量である。Gμν\mathcal G_{\mu\nu} には次の4つを要求する。

  1. (a) 対称な (0,2)(0,2) 型のテンソルである(右辺 TμνT_{\mu\nu} がそうなので)。
  2. (b) 計量とその1階・2階の微分だけから作られ、2階微分については1次である(Poisson 方程式と同じ階数で、解が初期値で決まるようにするため)。
  3. (c) 恒等的に ∇μGμν=0\nabla^\mu\mathcal G_{\mu\nu}=0 を満たす(右辺が (11.4) を満たすので)。
  4. (d) 平らな時空では 0 になる(物質が無ければ平らな時空が解になるように)。

(a) と (b) について調べる。第8章 §8.2 で示したように、各点で計量の1階微分はすべて 0 にでき、残る2階微分の組み合わせは Riemann テンソルにまとまる(第10章 §10.1)。したがって (a) と (b) を満たすテンソルは、Riemann テンソルの縮約で添字を2つ残すものに、計量を掛けたものの線形結合である。Riemann テンソルの対称性から、添字を2つ残す縮約は Ricci テンソル RμνR_{\mu\nu} だけ、スカラーは RR だけである。これに、2階微分を含まない gμνg_{\mu\nu} そのものを加えると、候補は

Gμν=a Rμν+b gμνR+λ gμν(11.14)\mathcal G_{\mu\nu}=a\,R_{\mu\nu}+b\,g_{\mu\nu}R+\lambda\,g_{\mu\nu}\tag{11.14}

に限られる(a,b,λa,b,\lambda は定数)。4次元でこの候補のほかに (a)–(c) を満たすものが無いことは Lovelock の定理として知られている。証明は微分幾何の本に譲る。

縮約した Bianchi 恒等式と Einstein テンソル

条件 (c) を調べるには、第10章 §10.3 の縮約した Bianchi 恒等式を使う。第2 Bianchi 恒等式 ∇λRρσμν+∇μRρσνλ+∇νRρσλμ=0\nabla_\lambda R^\rho{}_{\sigma\mu\nu}+\nabla_\mu R^\rho{}_{\sigma\nu\lambda}+\nabla_\nu R^\rho{}_{\sigma\lambda\mu}=0 を2回縮約すると

∇μRμν=12 ∂νR(11.15)\nabla^\mu R_{\mu\nu}=\frac12\,\partial_\nu R\tag{11.15}

が得られる。また ∇g=0\nabla g=0 なので

∇μ(gμνR)=∂νR,∇μgμν=0\nabla^\mu(g_{\mu\nu}R)=\partial_\nu R,\qquad \nabla^\mu g_{\mu\nu}=0

である。これらを (11.14) に当てはめると

∇μGμν=(a2+b)∂νR\nabla^\mu\mathcal G_{\mu\nu}=\Bigl(\frac a2+b\Bigr)\partial_\nu R

となる。一般の計量では ∂νR≠0\partial_\nu R\ne0 なので、(c) が恒等的に成り立つためには b=−a/2b=-a/2 でなければならない。全体の定数倍は κ\kappa に含められるので a=1a=1 とし、

Gμν≡Rμν−12 gμνR(11.16)G_{\mu\nu}\equiv R_{\mu\nu}-\frac12\,g_{\mu\nu}R\tag{11.16}

を Einstein テンソルと呼ぶ。(11.15) は ∇μGμν=0\nabla^\mu G_{\mu\nu}=0 と同じ内容である。λgμν\lambda g_{\mu\nu} の項は (c) を満たすが、(d) を満たさない。この項は §11.3 で別に扱い、この節では λ=0\lambda=0 とする。こうして

Rμν−12 gμνR=κ Tμν(11.17)R_{\mu\nu}-\frac12\,g_{\mu\nu}R=\kappa\,T_{\mu\nu}\tag{11.17}

が得られる。これが Einstein 方程式である。

記号の注意

Einstein テンソル GμνG_{\mu\nu} と重力定数 GG は同じ字である。式の中では、添字の付いた GμνG_{\mu\nu} がテンソル、添字の無い GG が重力定数である。また、この章の TT はエネルギー運動量テンソルのトレース gμνTμνg^{\mu\nu}T_{\mu\nu} である。添字の無い RR はスカラー曲率である。

トレースを反転した形

(11.17) の両辺に gμνg^{\mu\nu} を掛けて縮約する。gμνgμν=4g^{\mu\nu}g_{\mu\nu}=4 なので R−2R=κTR-2R=\kappa T、すなわち

R=−κ T(11.18)R=-\kappa\,T\tag{11.18}

である。これを (11.17) に戻すと

Rμν=κTμν+12gμνR=κTμν−12κgμνTR_{\mu\nu}=\kappa T_{\mu\nu}+\frac12g_{\mu\nu}R=\kappa T_{\mu\nu}-\frac12\kappa g_{\mu\nu}T

より

Rμν=κ(Tμν−12 gμνT)(11.19)R_{\mu\nu}=\kappa\Bigl(T_{\mu\nu}-\frac12\,g_{\mu\nu}T\Bigr)\tag{11.19}

を得る。2つの形は同じ内容である。物質の無い所(Tμν=0T_{\mu\nu}=0)では (11.19) から

Rμν=0(11.20)R_{\mu\nu}=0\tag{11.20}

となる。これが真空の Einstein 方程式で、第12章ではこれを球対称の場合に解いて Schwarzschild 解を得る。真空で 0 になるのは Ricci テンソルであって、Riemann テンソルではない。Riemann テンソルの20個の成分のうち Ricci テンソルの10個に入らない部分は真空でも残り、星のまわりの潮汐力(第10章 §10.2)を表す。

Newton 極限での係数合わせ

定数 κ\kappa を、Newton の重力に戻る条件で決める。第9章 §9.2 と同じく、静的で弱い場と遅い物質を考える。物質は静止したダストで P≪ρc2P\ll\rho c^2 とし、

uμ≃(c,0),T00≃ρc2,T≃ρc2u^\mu\simeq(c,\bm{0}),\qquad T_{00}\simeq\rho c^2,\qquad T\simeq\rho c^2

とする。TμνT_{\mu\nu} のほかの成分は ρc2\rho c^2 に比べて小さい。(11.19) の 00 成分は、g00≃1g_{00}\simeq1 として

R00≃κ(ρc2−12ρc2)=κρc22(11.21)R_{00}\simeq\kappa\Bigl(\rho c^2-\frac12\rho c^2\Bigr)=\frac{\kappa\rho c^2}{2}\tag{11.21}

となる。

左辺の R00R_{00} を計量から計算する。Ricci テンソルの定義と Riemann テンソルの式(第10章 §10.1)から

R00=Rρ0ρ0=∂ρΓρ00−∂0Γρρ0+ΓρρλΓλ00−Γρ0λΓλρ0R_{00}=R^\rho{}_{0\rho0}=\partial_\rho\Gamma^\rho{}_{00}-\partial_0\Gamma^\rho{}_{\rho0}+\Gamma^\rho{}_{\rho\lambda}\Gamma^\lambda{}_{00}-\Gamma^\rho{}_{0\lambda}\Gamma^\lambda{}_{\rho0}

である。右辺の項を2つの理由で落とす。

  • 弱い場では Γ\Gamma は計量のずれ hμνh_{\mu\nu} の1次の大きさである。ΓΓ\Gamma\Gamma の項は2次なので無視する。
  • 静的な場では ∂0\partial_0 の付いた項も消える。

残る項は ∂iΓi00\partial_i\Gamma^i{}_{00} だけである。第9章 §9.2 で計算したように

Γi00=−12gij∂jg00≃12∂ig00(gij≃−δij)≃∂iΦc2(g00=1+2Φ/c2 を入れた)\begin{aligned}\Gamma^i{}_{00}&=-\frac12g^{ij}\partial_jg_{00}\simeq\frac12\partial_ig_{00} &&\text{($g^{ij}\simeq-\delta_{ij}$)}\\ &\simeq\frac{\partial_i\Phi}{c^2} &&\text{($g_{00}=1+2\Phi/c^2$ を入れた)}\end{aligned}

である。したがって

R00≃∑i∂iΓi00=∇2Φc2(11.22)R_{00}\simeq\sum_i\partial_i\Gamma^i{}_{00}=\frac{\nabla^2\Phi}{c^2}\tag{11.22}

となる。この計算には gijg_{ij} のずれは入らない。

(11.21) と (11.22) を等しいと置くと ∇2Φ=κρc4/2\nabla^2\Phi=\kappa\rho c^4/2 で、これが Poisson 方程式 ∇2Φ=4πGρ\nabla^2\Phi=4\pi G\rho に一致するためには

κ=8πGc4(11.23)\kappa=\frac{8\pi G}{c^4}\tag{11.23}

でなければならない。以上をまとめて、Einstein 方程式は

Rμν−12 gμνR=8πGc4 Tμν(11.24)R_{\mu\nu}-\frac12\,g_{\mu\nu}R=\frac{8\pi G}{c^4}\,T_{\mu\nu}\tag{11.24}

である。右辺の符号が ++ であることは、引力(∇2Φ>0\nabla^2\Phi>0 で物質に向かって引かれる)に対応している。

図

図 11.1 Einstein 方程式の論理の流れ。左辺の発散が恒等的に 0 なので、方程式が成り立てば右辺の保存則が成り立ち、保存則からダストの測地線運動が出る。

方程式の数と座標の自由度

gμνg_{\mu\nu} も TμνT_{\mu\nu} も対称なので、(11.24) は10個の方程式である。求める計量の成分も10個ある。

しかし縮約した Bianchi 恒等式 ∇μGμν=0\nabla^\mu G_{\mu\nu}=0 は、10個の方程式のあいだの4個の恒等的な関係になっている。独立な方程式は6個しかない。

これは不足ではない。計量は座標を取り替えると変わり、4つの関数 x′μ(x)x'^\mu(x) の分だけの自由度は方程式では決まらない。この4つは、問題に合わせて座標を選ぶことで固定する。電磁気学で、4元ポテンシャル AμA^\mu がゲージ変換の自由度を持ち、Maxwell 方程式がそれを決めないことと同じ事情である。

例題 11.2 物質の中の時空の曲率の大きさ ★★★

オリジナルEinstein 方程式 (11.19) の 00 成分から、静止したダストの中で R00≃4πGρ/c2R_{00}\simeq4\pi G\rho/c^2 が得られる。この量は長さの −2-2 乗の次元を持つので、L=(4πGρ/c2)−1/2L=(4\pi G\rho/c^2)^{-1/2} を曲率の長さの目安とする。G=6.674×10−11 m3 kg−1 s−2G=6.674\times10^{-11}\,\mathrm{m^3\,kg^{-1}\,s^{-2}}、c=2.998×108 m/sc=2.998\times10^8\,\mathrm{m/s} とする。

  1. (a) κ=8πG/c4\kappa=8\pi G/c^4 の値を SI 単位で求めよ。
  2. (b) 次の2つの密度について LL を求め、地球と太陽の距離 1.496×1011 m1.496\times10^{11}\,\mathrm m と比べよ。

水 ρ=1.0×103 kg/m3,地球の平均密度 ρ=5.51×103 kg/m3\text{水 }\rho=1.0\times10^3\,\mathrm{kg/m^3},\qquad \text{地球の平均密度 }\rho=5.51\times10^3\,\mathrm{kg/m^3} 3. (c) 地球の半径 R⊕=6.37×106 mR_\oplus=6.37\times10^6\,\mathrm m に対して (R⊕/L)2(R_\oplus/L)^2 を求めよ。これを地表での

∣Φ∣c2=GM⊕R⊕c2(M⊕=43πR⊕3ρ)\frac{\left\vert \Phi\right\vert }{c^2}=\frac{GM_\oplus}{R_\oplus c^2}\qquad\Bigl(M_\oplus=\frac43\pi R_\oplus^3\rho\Bigr)

と比べよ。

解答

(a) c4=(2.998×108)4=8.078×1033 m4/s4c^4=(2.998\times10^8)^4=8.078\times10^{33}\,\mathrm{m^4/s^4} なので

κ=8π×6.674×10−118.078×1033=2.08×10−43 s2 kg−1 m−1\kappa=\frac{8\pi\times6.674\times10^{-11}}{8.078\times10^{33}}=2.08\times10^{-43}\,\mathrm{s^2\,kg^{-1}\,m^{-1}}

である。エネルギー密度 1 J/m31\,\mathrm{J/m^3} が作る曲率は 2.08×10−43 m−22.08\times10^{-43}\,\mathrm{m^{-2}} に過ぎず、時空はきわめて曲がりにくい。

(b) 水では

4πGρc2=4π×6.674×10−11×1.0×1038.988×1016=9.33×10−24 m−2,L=3.27×1011 m\frac{4\pi G\rho}{c^2}=\frac{4\pi\times6.674\times10^{-11}\times1.0\times10^3}{8.988\times10^{16}}=9.33\times10^{-24}\,\mathrm{m^{-2}},\qquad L=3.27\times10^{11}\,\mathrm m

で、地球と太陽の距離の約 2.2 倍である。地球の平均密度では 4πGρ/c2=5.14×10−23 m−24\pi G\rho/c^2=5.14\times10^{-23}\,\mathrm{m^{-2}}、L=1.39×1011 mL=1.39\times10^{11}\,\mathrm m で、地球と太陽の距離の約 0.93 倍である。

(c) (R⊕/L)2=(6.37×106)2×5.14×10−23=2.09×10−9(R_\oplus/L)^2=(6.37\times10^6)^2\times5.14\times10^{-23}=2.09\times10^{-9} である。一方

GM⊕R⊕c2=4πGρR⊕23c2=13(R⊕L)2=6.95×10−10\frac{GM_\oplus}{R_\oplus c^2}=\frac{4\pi G\rho R_\oplus^2}{3c^2}=\frac13\Bigl(\frac{R_\oplus}{L}\Bigr)^2=6.95\times10^{-10}

で、2つは同じ大きさの程度(比は 1/31/3)である。天体の大きさに比べて曲率の長さがどれだけ長いかが、∣Φ∣/c2\left\vert \Phi\right\vert /c^2 の小ささ、つまり重力の弱さを表している。

例題 11.3 弱い場の空間成分 ★★

オリジナル静的な弱い場の計量を、第9章 §9.4 と同じく

ds2=(1+2Φc2)c2dt2−(1−2Ψc2)(dx2+dy2+dz2)\mathrm{d} s^2=\Bigl(1+\frac{2\Phi}{c^2}\Bigr)c^2\mathrm{d} t^2-\Bigl(1-\frac{2\Psi}{c^2}\Bigr)\bigl(\mathrm{d} x^2+\mathrm{d} y^2+\mathrm{d} z^2\bigr)

と書く。Φ,Ψ\Phi,\Psi は位置だけの関数で、Φ/c2,Ψ/c2\Phi/c^2,\Psi/c^2 の1次まで残すと、Ricci テンソルの空間成分は

Rij=1c2[∂i∂j(Ψ−Φ)+δij∇2Ψ]R_{ij}=\frac{1}{c^2}\Bigl[\partial_i\partial_j(\Psi-\Phi)+\delta_{ij}\nabla^2\Psi\Bigr]

となる(この式は verify で成分計算により確かめてある)。静止したダストを源とする Einstein 方程式 (11.19) の ijij 成分を考える。無限遠で Φ,Ψ→0\Phi,\Psi\to0 となる解では Ψ=Φ\Psi=\Phi となることを示せ。

解答

静止したダストでは

Tij=ρuiuj=0,T≃ρc2,gij≃−δijT_{ij}=\rho u_iu_j=0,\qquad T\simeq\rho c^2,\qquad g_{ij}\simeq-\delta_{ij}

なので、右辺は

κ(Tij−12gijT)≃κ⋅12δijρc2=4πGρc2 δij\kappa\Bigl(T_{ij}-\frac12g_{ij}T\Bigr)\simeq\kappa\cdot\frac12\delta_{ij}\rho c^2=\frac{4\pi G\rho}{c^2}\,\delta_{ij}

である(κ=8πG/c4\kappa=8\pi G/c^4)。したがって

∂i∂j(Ψ−Φ)+δij∇2Ψ=4πGρ δij\partial_i\partial_j(\Psi-\Phi)+\delta_{ij}\nabla^2\Psi=4\pi G\rho\,\delta_{ij}

となる。χ=Ψ−Φ\chi=\Psi-\Phi と置いて、成分を2種類に分ける。

  • i≠ji\ne j の成分は ∂i∂jχ=0\partial_i\partial_j\chi=0 を要求する。
  • i=ji=j の3つの成分は ∂i2χ=4πGρ−∇2Ψ\partial_i^2\chi=4\pi G\rho-\nabla^2\Psi である。右辺が ii によらないので

∂x2χ=∂y2χ=∂z2χ\partial_x^2\chi=\partial_y^2\chi=\partial_z^2\chi

である。

よって χ\chi は、混合した2階微分がすべて 0 で、3つの純粋な2階微分が等しい関数である。

混合微分が 0 なので χ=f1(x)+f2(y)+f3(z)\chi=f_1(x)+f_2(y)+f_3(z) と書ける。条件 f1′′=f2′′=f3′′f_1''=f_2''=f_3'' は、別々の変数の関数どうしが等しいことを言う。したがって、どれも定数 2k2k である。したがって

χ=k(x2+y2+z2)+(1次式)\chi=k(x^2+y^2+z^2)+(\text{1次式})

となる。無限遠で 0 になる条件から k=0k=0 で、1次式も 0 である。よって χ=0\chi=0、すなわち Ψ=Φ\Psi=\Phi である。

このとき対角成分は ∇2Ψ=4πGρ\nabla^2\Psi=4\pi G\rho となって 00 成分と同じ Poisson 方程式になり、矛盾しない。

第9章 §9.4 で見たように、光の曲がりの角には Φ\Phi と Ψ\Psi が同じ重みで入る。Ψ=Φ\Psi=\Phi によって、太陽の縁での曲がりは等価原理だけから出る値の2倍 4GM/(c2b)4GM/(c^2b) になる(第12章 §12.3)。

確認テスト

オリジナル

  1. 11.2-1 Einstein 方程式 (11.17) から R=−κTR=-\kappa T と (11.19) を導け。真空では R=0R=0 かつ Rμν=0R_{\mu\nu}=0 となることを確かめよ。
  2. 11.2-2 原子核の密度 ρ=2.3×1017 kg/m3\rho=2.3\times10^{17}\,\mathrm{kg/m^3} について、例題 11.2 の曲率の長さ LL を求めよ。この長さと中性子星の半径(およそ 10 km10\,\mathrm{km})を比べて、中性子星の重力について何が言えるか述べよ。
  3. 11.2-3 方程式を Rμν=κTμνR_{\mu\nu}=\kappa T_{\mu\nu} とした場合を考える。縮約した Bianchi 恒等式 (11.15) と ∇μTμν=0\nabla_\mu T^{\mu\nu}=0 から、T=gμνTμνT=g^{\mu\nu}T_{\mu\nu} が時空のどこでも一定でなければならないことを示し、この方程式が星の内部と外部を同時に記述できない理由を述べよ。
  4. 11.2-4 静止した完全流体(圧力 PP を無視しない)を源とする。(11.19) の 00 成分から ∇2Φ=4πG(ρ+3P/c2)\nabla^2\Phi=4\pi G(\rho+3P/c^2) を導け。放射(P=ρc2/3P=\rho c^2/3)では、同じ ρ\rho のダストの何倍の重力を作るか。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

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