応用数学入門 第5章 §5.1 ★ 分岐切断で一価化し、上下の位相差 1−e2πi(α−1) を作る
zα(α∈/Z)や logz は多価関数で、原点のまわりを一周すると値が変わる。一価に扱うには分岐截線(切断)を入れて偏角の範囲を固定する(分枝を選ぶ)。∫0∞xα−1R(x)dx 型には、正の実軸に沿って切断を入れた鍵穴(keyhole)積分路が有効である。
要点
鍵穴積分の要点。正実軸を切断とし argz∈[0,2π) とすると、切断の上側で zα−1=xα−1、下側で zα−1=xα−1e2πi(α−1)。両者の差が積分に残り、
(1−e2πi(α−1))∫0∞xα−1R(x)dx=2πi∑Res[zα−1R(z)].
例題 5.1(鍵穴積分 ★)
オリジナル0<α<1 とする。∫0∞1+xxα−1dx=sinπαπ を示せ。
解答
f(z)=1+zzα−1、argz∈[0,2π) の分枝を取り鍵穴積分路で囲む。内部の極は z=−1=eiπ(単純極)で、
Resz=−1=zα−1z=eiπ=eiπ(α−1)=−eiπα.
切断の上下の寄与差は (1−e2πi(α−1))I(大円・小円は 0<α<1 で消える)。留数定理より
(1−e2πiα)I=2πi(−eiπα).
左辺を eiπα でくくると −eiπα(e−iπα−eiπα)⋅(−1)…整理すると
I=1−e2πiα−2πieiπα=eiπα−e−iπα2πi=2isinπα2πi=sinπαπ.
(検算スクリプト で確認。)検算:α=1/2 で I=π/sin(π/2)=π、これは ∫0∞x(1+x)dx=π と一致する。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com