応用数学入門 第11章 §11.7 ★★★ 部分分数分解+表の逆引き。ODE の最終ステップと同じ技法。
いずれも有理関数(と対数)なので、部分分数分解と基本表の逆引きが基本方針である。
例題 3.6((s+1)(s+2)s の逆変換 ★★★)
オリジナル
解答
部分分数分解 (s+1)(s+2)s=s+1A+s+2B。s=A(s+2)+B(s+1) で s=−1 とすると A=−1、s=−2 とすると B=2。ゆえに
(s+1)(s+2)s=s+1−1+s+22 L−1 f(t)=−e−t+2e−2t(t>0).
(各項に L−1[1/(s−a)]=eat を適用した。)
例題 3.7(s2(s+2)1 の逆変換 ★★★)
オリジナル
解答
s=0 が二位の極なので s2(s+2)1=sA+s2B+s+2C とおく。1=As(s+2)+B(s+2)+Cs2 において
s=0: 1=2B⇒B=21,s=−2: 1=4C⇒C=41,s2 の係数: 0=A+C⇒A=−41.
したがって
s2(s+2)1=−4s1+2s21+4(s+2)1 L−1 f(t)=−41+2t+41e−2t=41(2t−1+e−2t).
(L−1[1/s]=1, L−1[1/s2]=t を用いた。)
例題 3.8(lns+bs+a の逆変換(0<a<b) ★★)
オリジナル
解答
F(s)=ln(s+a)−ln(s+b) は対数を含み、そのままでは表にない。そこで性質 (4)「L[tf(t)]=−F′(s)」を逆向きに使うのがうまい。F を s で微分すると
F′(s)=s+a1−s+b1.
右辺は基本表で逆変換でき、L−1[F′(s)]=e−at−e−bt。一方 L−1[F′(s)]=−tf(t)(性質 (4) の逆)だから
−tf(t)=e−at−e−bt⟹f(t)=te−bt−e−at(t>0).
0<a<b より e−bt<e−at なので f(t)<0。また t→0+ でf(t)→a−b<0(ロピタル)と有限に留まり、F(∞)=0 とも整合する。
落とし穴
この章の要点.ラプラス変換は「片側化+減衰つきフーリエ変換」であり、微分則が初期値を自動で取り込む。逆変換はブロムウィッチ積分=留数和(有理関数)または鍵穴積分(分岐点あり)で実行する。順変換は基本表と諸性質、逆変換は部分分数分解が実務の主武器である。次章では、これらを使って微分方程式を実際に解く。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com