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分散分析の考え方と検定の多重性

2026年10月17日5分で読めますAI生成教科書『資格試験』第15章 F 分布・等分散性の検定と分散分析
目次
  1. 検定を繰り返すと何が起こるか
  2. 分散分析の発想
  3. 確認テスト
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第15章 §15.3 ★★ 3群以上の平均を tt 検定の繰り返しで比べると、どこかで誤る確率が α\alpha を大きく超える。分散分析は「全部の平均が等しい」を1回の FF 検定で調べる

tt 検定を繰り返すと何が起こるか

kk 個の群の母平均 μ1,…,μk\mu_1,\dots,\mu_k が等しいかを調べたいとする。2群ずつ組にして tt 検定をすると、組の数は m=(k2)=k(k−1)/2m=\binom k2=k(k-1)/2 である。1回ごとの有意水準を α\alpha にしても、mm 回の中で1回でも誤って棄却する確率(ファミリーワイズの誤り率と呼ぶ)は α\alpha より大きくなる。AjA_j を「jj 番目の検定で誤って棄却する」という事象とする。全部の平均が等しいとき P(Aj)=αP(A_j)=\alpha で、もし mm 個の検定が独立なら

P(A1∪⋯∪Am)=1−P(A1c∩⋯∩Amc)=1−(1−α)mP(A_1\cup\dots\cup A_m)=1-P(A_1^c\cap\dots\cap A_m^c)=1-(1-\alpha)^m

である。k=3k=3 なら m=3m=3 で 1−0.953=0.1431-0.95^3=0.143、k=5k=5 なら m=10m=10 で 1−0.9510=0.4011-0.95^{10}=0.401 になる。

実際には、同じ群を含む2つの検定は独立でないので、この値は目安である。どんな依存関係があっても成り立つ上からの評価として、次の不等式がある。

命題 15.6(Bonferroni の不等式)

任意の事象 A1,…,AmA_1,\dots,A_m について P(A1∪⋯∪Am)≤P(A1)+⋯+P(Am)P(A_1\cup\dots\cup A_m)\le P(A_1)+\dots+P(A_m) である。

証明

mm についての帰納法による。m=2m=2 では第3章の加法定理から P(A1∪A2)=P(A1)+P(A2)−P(A1∩A2)≤P(A1)+P(A2)P(A_1\cup A_2)=P(A_1)+P(A_2)-P(A_1\cap A_2)\le P(A_1)+P(A_2) である。m−1m-1 個で成り立つとき、B=A1∪⋯∪Am−1B=A_1\cup\dots\cup A_{m-1} と置いて m=2m=2 の場合を使うと P(B∪Am)≤P(B)+P(Am)≤∑j=1mP(Aj)P(B\cup A_m)\le P(B)+P(A_m)\le\sum_{j=1}^{m}P(A_j) である。

この不等式から、ファミリーワイズの誤り率は mαm\alpha 以下である。逆に、1回ごとの有意水準を α/m\alpha/m にすれば全体の誤り率を α\alpha 以下に抑えることができる。これを Bonferroni の方法と呼ぶ。ただし mm が大きいと1回ごとの水準が厳しくなりすぎ、本当にある差を見逃しやすくなる。

各群 1010 個の正規標本で、全部の母平均が等しいとき、すべての組にプールした tt 検定(有意水準 5%5\%)を行うことを、乱数の種を固定して10万回くり返した。どこかで誤って棄却した割合は、k=3k=3 で約 12%12\%、k=4k=4 で約 20%20\%、k=5k=5 で約 29%29\% であった。独立を仮定した値(14%14\%・26%26\%・40%40\%)より小さいのは、同じ群を含む検定どうしに正の相関があるからだが、どれも名目の 5%5\% を大きく超える。

分散分析の発想

分散分析(analysis of variance、ANOVA)は、組ごとに検定する代わりに、帰無仮説

H0: μ1=μ2=⋯=μkH_0:\ \mu_1=\mu_2=\dots=\mu_k

を1回の検定で調べる。1回なので、第1種の誤りの確率はそのまま α\alpha である。

平均の違いを、なぜ「分散」で調べるのか。H0H_0 が正しければ、群の平均 xˉ1⋅,…,xˉk⋅\bar x_{1\cdot},\dots,\bar x_{k\cdot} のばらつきは、各群の中の誤差のばらつきから予想される程度に収まるはずである。群の平均どうしのばらつき(群間変動)が、群の中のばらつき(群内変動)から見て大きすぎれば、H0H_0 を疑う。2つのばらつきをそれぞれ不偏分散の形に直してから比をとると、その比が H0H_0 のもとで FF 分布に従う。これが分散分析の FF 検定である。

分散分析で H0H_0 が棄却されても、分かるのは「どこかの群の平均が違う」ことだけで、どの群とどの群が違うかは分からない。それを調べるのが多重比較で、Bonferroni の方法はその最も単純なものである。2級では「分散分析で棄却されれば、どの群が違うかまで分かる」という文の誤りを見抜く問題が出る。

例題 15.3 4群の比較での誤りの確率 ★★

オリジナル4つの群の母平均を比べる。全部の母平均が等しいとする。

  1. 2群ずつの tt 検定(各 5%5\%)をすべての組で行うとき、組の数を求めよ。検定が独立であると仮定したときのファミリーワイズの誤り率と、Bonferroni の不等式による上限を求めよ。
  2. Bonferroni の方法で全体の誤り率を 5%5\% 以下に保つには、1回ごとの有意水準をいくつにすればよいか。
解答

(1) 組の数は (42)=6\binom42=6 である。独立なら 1−0.956=1−0.7351=0.2651-0.95^6=1-0.7351=0.265、Bonferroni の上限は 6×0.05=0.306\times0.05=0.30 である。実際の誤り率は検定どうしの相関のためにこれより小さく、上のシミュレーションでは約 20%20\% だったが、どれも 5%5\% の4倍前後である。

(2) 0.05/6=0.008330.05/6=0.00833 である。両側検定なら、各検定で tt 分布の上側 0.417%0.417\% 点を使う。

確認テスト

オリジナル

  1. 15.3-1 6群の平均を2群ずつすべての組で比べる。組の数・Bonferroni の上限・検定が独立なときの誤り率(各 5%5\%)を求めよ。
  2. 15.3-2 0<α<10<\alpha<1、m≥1m\ge1 について 1−(1−α)m≤mα1-(1-\alpha)^m\le m\alpha を、mm についての帰納法で示せ。
  3. 15.3-3 5群のすべての組を Bonferroni の方法で比べ、全体の誤り率を 5%5\% 以下にしたい。1回ごとの有意水準を求めよ。
  4. 15.3-4 次の文の正誤を答えよ。(a) 一元配置分散分析で H0H_0 が棄却されたので、すべての群の母平均が互いに異なると結論した。(b) 3群の比較で tt 検定を3回行うより、分散分析を1回行う方が、第1種の誤りの確率を名目どおりに保つことができる。

木下の勉強ステータス

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