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条件付き確率と事象の独立性

2026年10月15日17分で読めますAI生成教科書『資格試験』第1章 確率
目次
  1. 条件付き確率
  2. 乗法定理と全確率の公式
  3. Bayes の定理
  4. 事象の独立性
  5. 確認テスト
  6. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

数理統計 第1章 §1.2 ★★ 乗法定理・全確率の公式・Bayes の定理と独立性の定義。第10章のベイズ推定と第12章のマルコフ連鎖の出発点

条件付き確率

定義 1.5(条件付き確率)

P(B)>0P(B)>0 である事象 BB について、

P(A∣B)=P(A∩B)P(B)(1.5)P(A\mid B)=\frac{P(A\cap B)}{P(B)}\tag{1.5}

を、BB が起こったときの AA の条件付き確率と呼ぶ。

この定義は、等確率モデルで考えると自然である。BB が起こったと分かれば、起こりうる根元事象は BB の中に限られる。その中で AA も起こる根元事象の割合は次のとおりである。

∣A∩B∣∣B∣=P(A∩B)P(B).\frac{\lvert A\cap B\rvert }{\lvert B\rvert }=\frac{P(A\cap B)}{P(B)}.

つまり条件付けとは、標本空間を BB に取り替えて確率を測り直す操作である。この見方が正しいことは、次の命題で保証される。

命題 1.6

P(B)>0P(B)>0 のとき、A↦P(A∣B)A\mapsto P(A\mid B) は確率の公理 (P1)–(P3) をみたす。したがって命題1.2 と定理1.3 は、すべての確率を P(⋅∣B)P(\cdot\mid B) に置き換えても成り立つ。

証明

(P1) は P(A∩B)≥0P(A\cap B)\ge0 から従う。(P2) は P(Ω∣B)=P(B)/P(B)=1P(\Omega\mid B)=P(B)/P(B)=1。(P3) を示す。AiA_i が互いに排反なら、Ai∩BA_i\cap B も互いに排反である。よって

P(⋃Ai∣B)=P(⋃(Ai∩B))P(B)=∑P(Ai∩B)P(B)=∑P(Ai∣B).P\Bigl(\bigcup A_i\Bigm| B\Bigr)=\frac{P(\bigcup(A_i\cap B))}{P(B)}=\frac{\sum P(A_i\cap B)}{P(B)}=\sum P(A_i\mid B).

乗法定理と全確率の公式

定義 (1.5) の分母を払うと P(A∩B)=P(B)P(A∣B)P(A\cap B)=P(B)P(A\mid B) になる。これを繰り返すと次の定理を得る。

定理 1.7(乗法定理)

P(A1∩⋯∩An−1)>0P(A_1\cap\cdots\cap A_{n-1})>0 のとき

P(A1∩⋯∩An)=P(A1) P(A2∣A1) P(A3∣A1∩A2)⋯P(An∣A1∩⋯∩An−1).(1.6)P(A_1\cap\cdots\cap A_n)=P(A_1)\,P(A_2\mid A_1)\,P(A_3\mid A_1\cap A_2)\cdots P(A_n\mid A_1\cap\cdots\cap A_{n-1}).\tag{1.6}

証明

A1⊃A1∩A2⊃⋯A_1\supset A_1\cap A_2\supset\cdots なので、単調性から途中の積事象の確率もすべて正で、右辺の条件付き確率はすべて定義される。右辺を定義 (1.5) で書き直すと次の形になる。

P(A1)⋅P(A1∩A2)P(A1)⋅P(A1∩A2∩A3)P(A1∩A2)⋯P(A_1)\cdot\frac{P(A_1\cap A_2)}{P(A_1)}\cdot\frac{P(A_1\cap A_2\cap A_3)}{P(A_1\cap A_2)}\cdots

隣り合う分子と分母が約分されて左辺が残る。

乗法定理は、試行が段階的に進むときに使う。各段階での条件付き確率は問題の設定から直接読めることが多く、全体の確率はそれを掛けて求まる。第12章のマルコフ連鎖で、経路の確率を推移確率の積で書くのはこの定理の特別な場合である。

定義 1.8(分割)

事象 B1,B2,…B_1,B_2,\dots(有限個でも可算個でもよい)が互いに排反で、和が ⋃iBi=Ω\bigcup_iB_i=\Omega をみたすとする。これを標本空間の分割と呼ぶ。

定理 1.9(全確率の公式)

{Bi}\{B_i\} を標本空間の分割とし、どの BiB_i も正の確率をもつとする。任意の事象 AA について

P(A)=∑iP(Bi) P(A∣Bi).(1.7)P(A)=\sum_iP(B_i)\,P(A\mid B_i).\tag{1.7}

証明

A=A∩Ω=⋃i(A∩Bi)A=A\cap\Omega=\bigcup_i(A\cap B_i) で、A∩BiA\cap B_i は互いに排反である。加法性から P(A)=∑iP(A∩Bi)P(A)=\sum_iP(A\cap B_i)。各項に P(A∩Bi)=P(Bi)P(A∣Bi)P(A\cap B_i)=P(B_i)P(A\mid B_i) を代入する。

全確率の公式は「場合分けしてから足し合わせる」操作を式にしたものである。AA の確率が直接は分からない場合でも、原因 BiB_i を1つ固定すれば確率が分かる、という状況で使う。

Bayes の定理

定理 1.10(Bayes の定理)

{Bi}\{B_i\} を標本空間の分割とし、どの BiB_i も正の確率をもつとする。事象 AA も P(A)>0P(A)>0 とする。このとき各 jj について

P(Bj∣A)=P(Bj) P(A∣Bj)∑iP(Bi) P(A∣Bi).(1.8)P(B_j\mid A)=\frac{P(B_j)\,P(A\mid B_j)}{\sum_iP(B_i)\,P(A\mid B_i)}.\tag{1.8}

証明

定義から P(Bj∣A)=P(A∩Bj)/P(A)P(B_j\mid A)=P(A\cap B_j)/P(A)。分子に P(A∩Bj)=P(Bj)P(A∣Bj)P(A\cap B_j)=P(B_j)P(A\mid B_j) を、分母に全確率の公式 (1.7) を代入する。

Bayes の定理は、条件付けの向きを逆にする公式である。

  • P(A∣Bj)P(A\mid B_j) は「原因 BjB_j のもとで結果が起こる確率」で、問題の設定から分かることが多い。
  • 知りたいのは逆向きの P(Bj∣A)P(B_j\mid A)、つまり「結果を見たときに原因が BjB_j である確率」である。

3つの確率を次のように呼ぶ(尤度は jj の関数として見る)。

P(Bj) =事前確率,P(Bj∣A) =事後確率,P(A∣Bj) =尤度.P(B_j)\ \text{=\textbf{事前確率}},\qquad P(B_j\mid A)\ \text{=\textbf{事後確率}},\qquad P(A\mid B_j)\ \text{=\textbf{尤度}}.

分母は jj によらないので、

P(Bj∣A) ∝ P(Bj) P(A∣Bj)(1.9)P(B_j\mid A)\ \propto\ P(B_j)\,P(A\mid B_j)\tag{1.9}

と書ける。事後確率は「事前確率 × 尤度」を、総和が 1 になるように正規化したものになる。

第10章のベイズ推定では、分割 {Bj}\{B_j\} を母数 θ\theta の値に置き換え、事象を観測データに置き換える。そして (1.9) を密度で書いた次の式を使う。

π(θ∣x)∝π(θ)f(x∣θ).\pi(\theta\mid x)\propto\pi(\theta)f(x\mid\theta).

例題 1.3 検査の陽性的中率と再検査 ★★

オリジナルある病気の有病率は 1%1\% である。この病気の検査は、病気の人を陽性と判定する確率(感度)が 0.950.95、病気でない人を陰性と判定する確率(特異度)が 0.980.98 である。

  1. 無作為に選んだ1人が陽性と判定されたとき、その人が病気である確率を求めよ。
  2. 同じ人にもう1回独立に検査を行う。2回の検査結果は、病気かどうかを固定したもとで独立であるとする。2回とも陽性のとき、病気である確率を求めよ。
  3. 2 の答えは、1 の答えを事前確率として1回目と同じ計算をし直した値に一致することを示せ。
解答

病気である事象を DD とする。kk 回目の検査が陽性である事象を TkT_k とする。与えられた確率は次のとおりである。

P(D)=0.01,P(Tk∣D)=0.95,P(Tk∣Dc)=1−0.98=0.02.P(D)=0.01,\qquad P(T_k\mid D)=0.95,\qquad P(T_k\mid D^c)=1-0.98=0.02.

  1. {D,Dc}\{D,D^c\} は分割なので、Bayes の定理 (1.8) から

P(D∣T1)=0.01×0.950.01×0.95+0.99×0.02=0.00950.0095+0.0198=0.00950.0293≈0.3242.P(D\mid T_1)=\frac{0.01\times0.95}{0.01\times0.95+0.99\times0.02}=\frac{0.0095}{0.0095+0.0198}=\frac{0.0095}{0.0293}\approx0.3242 .

検査の精度が高くても、陽性の人のうち病気の人は3割程度にとどまる。分母を見ると、病気でない人の偽陽性 0.01980.0198 が病気の人の真陽性 0.00950.0095 の2倍以上ある。有病率が低いと、病気でない人の数が多いので、偽陽性の割合が小さくても人数としては多くなる。2. 条件付き独立性の仮定から P(T1∩T2∣D)=0.952P(T_1\cap T_2\mid D)=0.95^2、P(T1∩T2∣Dc)=0.022P(T_1\cap T_2\mid D^c)=0.02^2。Bayes の定理を A=T1∩T2A=T_1\cap T_2 に使って

P(D∣T1∩T2)=0.01×0.90250.01×0.9025+0.99×0.0004=0.0090250.009421≈0.9580.P(D\mid T_1\cap T_2)=\frac{0.01\times0.9025}{0.01\times0.9025+0.99\times0.0004}=\frac{0.009025}{0.009421}\approx0.9580 . 3. 1回目の結果を見たあとの確率 P′(⋅)=P(⋅∣T1)P'(\cdot)=P(\cdot\mid T_1) を新しい確率とみなす(命題1.6)。P′(D)=0.00950.0293P'(D)=\frac{0.0095}{0.0293}、P′(Dc)=0.01980.0293P'(D^c)=\frac{0.0198}{0.0293} である。条件付き独立性から P′(T2∣D)=P(T2∣D∩T1)=P(T2∣D)=0.95P'(T_2\mid D)=P(T_2\mid D\cap T_1)=P(T_2\mid D)=0.95、同様に P′(T2∣Dc)=0.02P'(T_2\mid D^c)=0.02。1回目と同じ計算をすると

P′(D∣T2)=0.00950.0293×0.950.00950.0293×0.95+0.01980.0293×0.02=0.0095×0.950.0095×0.95+0.0198×0.02=0.0090250.009421P'(D\mid T_2)=\frac{\frac{0.0095}{0.0293}\times0.95}{\frac{0.0095}{0.0293}\times0.95+\frac{0.0198}{0.0293}\times0.02} =\frac{0.0095\times0.95}{0.0095\times0.95+0.0198\times0.02}=\frac{0.009025}{0.009421}

で、2 の値と一致する。共通の分母 0.02930.0293 が約分されるので、一致は数値の偶然でなく、(1.9) で尤度を順に掛けていけばまとめて掛けたときと同じになることの表れである。

図

図 1.1 例題1.3 の確率の木。枝の数は条件付き確率で、右端の数は乗法定理で掛けた積事象の確率である。陽性 T1T_1 の葉は2つあり、その和 0.02930.0293 が全確率の公式による P(T1)P(T_1)、そのうち DD の側の割合が P(D∣T1)P(D\mid T_1) である。

事象の独立性

定義 1.11(2つの事象の独立性)

次の等式が成り立つとき、事象 AA と BB は独立であるという。

P(A∩B)=P(A)P(B).P(A\cap B)=P(A)P(B).

P(B)>0P(B)>0 なら、独立性は P(A∣B)=P(A)P(A\mid B)=P(A) と同じである。つまり、BB が起こったと知っても AA の確率が変わらないことを意味する。積の形で定義しておくと、P(B)=0P(B)=0 の場合も含めて2つの事象を対称に扱える。

命題 1.12

AA と BB が独立なら、次の3つの組もそれぞれ独立である。

(A, Bc),(Ac, B),(Ac, Bc).(A,\ B^c),\qquad (A^c,\ B),\qquad (A^c,\ B^c).

証明

A=(A∩B)∪(A∩Bc)A=(A\cap B)\cup(A\cap B^c) は排反な分解なので

P(A∩Bc)=P(A)−P(A∩B)=P(A)−P(A)P(B)=P(A){1−P(B)}=P(A)P(Bc).\begin{aligned}P(A\cap B^c)&=P(A)-P(A\cap B)=P(A)-P(A)P(B)\\ &=P(A)\{1-P(B)\}=P(A)P(B^c).\end{aligned}

これで組 (A,Bc)(A,B^c) の独立性が示せた。2つの事象の役割を入れ替えれば、組 (Ac,B)(A^c,B) も独立である。この組に同じ議論を使えば、組 (Ac,Bc)(A^c,B^c) も独立である。

3個以上の事象の独立性は、2個ずつの独立性だけでは足りない。

定義 1.13(相互独立)

事象 A1,…,AnA_1,\dots,A_n が(相互に)独立であるとは、次が成り立つことをいう。添字の任意の部分集合 {i1<⋯<ik}⊂{1,…,n}\{i_1<\cdots<i_k\}\subset\{1,\dots,n\}(k≥2k\ge2)について

P(Ai1∩⋯∩Aik)=P(Ai1)⋯P(Aik)(1.10)P(A_{i_1}\cap\cdots\cap A_{i_k})=P(A_{i_1})\cdots P(A_{i_k})\tag{1.10}

が成り立つ。無限個の事象の族が独立であるとは、そのうちの任意の有限個が独立であることをいう。

条件 (1.10) は k=2,…,nk=2,\dots,n のすべての組についての式で、全部で 2n−n−12^n-n-1 本ある。k=2k=2 の式だけが成り立つことを対ごとに独立という。対ごとに独立でも相互に独立とは限らない。公正な硬貨を2回投げ、次の3つの事象を考える。

A=「1回目が表」,B=「2回目が表」,C=「2回の結果が同じ」.A=\text{「1回目が表」},\qquad B=\text{「2回目が表」},\qquad C=\text{「2回の結果が同じ」}.

4通りの結果が等確率なので P(A)=P(B)=P(C)=1/2P(A)=P(B)=P(C)=1/2 で、

P(A∩B)=P({表表})=14,P(A∩C)=P({表表})=14,P(B∩C)=P({表表})=14P(A\cap B)=P(\{\text{表表}\})=\tfrac14,\quad P(A\cap C)=P(\{\text{表表}\})=\tfrac14,\quad P(B\cap C)=P(\{\text{表表}\})=\tfrac14

だから対ごとに独立である。しかし P(A∩B∩C)=P({表表})=1/4≠1/8P(A\cap B\cap C)=P(\{\text{表表}\})=1/4\ne1/8 で、相互には独立でない。1回目と2回目の結果が分かれば、CC の結果は決まってしまう。3つを同時に見ると独立でないのは当然である。

確率変数の独立性(第4章)は事象の相互独立を使って定義する。「X1,…,XnX_1,\dots,X_n が独立」とは、どんな集合 I1,…,InI_1,\dots,I_n を取っても次の事象が相互に独立であることである。

{X1∈I1}, …, {Xn∈In}.\{X_1\in I_1\},\ \dots,\ \{X_n\in I_n\}.無作為標本(第5章)の i.i.d. の「i(独立)」はこの意味である。

定義 1.14(条件付き独立)

P(C)>0P(C)>0 とする。次の等式が成り立つとき、2つの事象 A,BA,B は CC のもとで条件付き独立であるという。

P(A∩B∣C)=P(A∣C)P(B∣C).P(A\cap B\mid C)=P(A\mid C)P(B\mid C).

例題1.3 の2回の検査は、DD のもとでも DcD^c のもとでも条件付き独立と仮定した。それでも T1T_1 と T2T_2 は独立ではない。実際 P(T1)=P(T2)=0.0293P(T_1)=P(T_2)=0.0293 に対し、積事象の確率は

P(T1∩T2)=0.01×0.9025+0.99×0.0004=0.009421P(T_1\cap T_2)=0.01\times0.9025+0.99\times0.0004=0.009421

で、0.02932≈0.0008580.0293^2\approx0.000858 よりはるかに大きい。

1回目が陽性なら病気である条件付き確率が上がり、その結果として2回目も陽性である条件付き確率も上がる。条件付き独立と独立は別の性質であり、どちらを仮定しているのかを答案で明示する必要がある。

例題 1.4 Pólya の壺 ★

オリジナル壺に赤玉1個と白玉1個が入っている。玉を1個無作為に取り出して色を記録し、その玉と同じ色の玉をもう1個加えて、取り出した玉とともに壺に戻す。この操作を繰り返す。

  1. 2回目に赤が出る確率と、2回目に赤が出たときに1回目が赤であった条件付き確率を求めよ。
  2. 最初の nn 回の決まった並び(たとえば赤赤白赤白…)に、赤がちょうど kk 回含まれるとする。その並びが出る確率は k! (n−k)!(n+1)!\frac{k!\,(n-k)!}{(n+1)!} で、並びの順序によらないことを示せ。
  3. 最初の nn 回で赤が出る回数を RnR_n とする。P(Rn=k)P(R_n=k)(k=0,1,…,nk=0,1,\dots,n)を求めよ。
解答

赤が出る事象を 赤k\text{赤}_k(kk 回目)のように書く。

  1. 1回目が赤なら壺は赤2・白1になり、白なら赤1・白2になる。全確率の公式からP(赤2)=12⋅23+12⋅13=12P(\text{赤}_2)=\frac12\cdot\frac23+\frac12\cdot\frac13=\frac12。Bayes の定理からP(赤1∣赤2)=12⋅2312=23P(\text{赤}_1\mid\text{赤}_2)=\frac{\frac12\cdot\frac23}{\frac12}=\frac23。2回目の結果を知ると1回目の確率が変わるので、赤1\text{赤}_1 と 赤2\text{赤}_2 は独立でない。

  2. 乗法定理 (1.6) で並びの確率を書き、分母と分子を別々に数える。

    • 分母。jj 回目の取り出しの直前には、壺に j+1j+1 個の玉がある。初めの2個に j−1j-1 個が加わるからである。よって分母は 2⋅3⋯(n+1)=(n+1)!2\cdot3\cdots(n+1)=(n+1)! である。
    • 分子。赤が出るたびに「その時点での赤の数」を掛け、白が出るたびに「その時点での白の数」を掛ける。赤が出る1回目から kk 回目までの時点で、赤玉の数は 1,2,…,k1,2,\dots,k である。白についても同様に 1,2,…,n−k1,2,\dots,n-k なので、分子は並びの順序によらず k! (n−k)!k!\,(n-k)! になる。

よって並びの確率は k! (n−k)!(n+1)!\frac{k!\,(n-k)!}{(n+1)!} である。3. 赤がちょうど kk 回の並びは (nk)\binom nk 通りあり、2 からどれも同じ確率なので

P(Rn=k)=(nk)k! (n−k)!(n+1)!=n!(n+1)!=1n+1(k=0,1,…,n).P(R_n=k)=\binom nk\frac{k!\,(n-k)!}{(n+1)!}=\frac{n!}{(n+1)!}=\frac1{n+1}\qquad(k=0,1,\dots,n).

赤の回数は {0,1,…,n}\{0,1,\dots,n\} の上の離散一様分布に従う。

2 で示した「確率が並びの順序によらない」性質を交換可能性と呼ぶ。Pólya の壺の取り出しの列は、交換可能だが独立でない列の代表例である。

確認テスト

オリジナル

  1. 1.2-1 ある部品は工場 A・B・C で作られる。生産の割合と不良率は次の表のとおりである。
    工場ABC
    生産の割合50%50\%30%30\%20%20\%
    不良率1%1\%2%2\%3%3\%
    無作為に選んだ部品が不良である確率と、不良であったときにそれが工場 A の製品である確率を求めよ。
  2. 1.2-2 P(A)>0P(A)>0、P(B)>0P(B)>0 とする。次の2つの不等式が同値であることを示せ。

P(A∣B)>P(A),P(B∣A)>P(B).P(A\mid B)>P(A),\qquad P(B\mid A)>P(B). 3. 1.2-3 Ω={1,2,3,4}\Omega=\{1,2,3,4\} の各点が確率 1/41/4 をもつとする。次の3つの事象が、対ごとに独立であるが相互には独立でないことを確かめよ。

A={1,2},B={1,3},C={1,4}.A=\{1,2\},\qquad B=\{1,3\},\qquad C=\{1,4\}. 4. 1.2-4 3つの扉の1つの後ろに賞品がある(どの扉も確率 1/31/3)。参加者が扉1を選ぶと、賞品の場所を知る司会者は、扉2・3のうち賞品のない扉を1つ開ける(どちらも賞品がなければ確率 1/21/2 ずつで選ぶ)。司会者が扉3を開けたとき、扉2に賞品がある条件付き確率を求めよ。5. 1.2-5 事象 AA が自分自身と独立であるための必要十分条件は、確率が 0 または 1 であることを示せ。

木下の勉強ステータス

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