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Klein–Gordon 場への適用

2026年10月15日6分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第1部 第3章 古典場の正準形式

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第1部 第3章 §1.3.5 ★★★ 参照実装:以後すべての計算の雛形になる

実スカラー場に対する、もっとも簡単な Lorentz 不変で局所的なラグランジアンは

L=12 ∂μϕ ∂μϕ−12m2ϕ2=12[ϕ˙2−(∇ϕ)2−m2ϕ2](1.3.5)\mathcal{L}=\frac12\,\partial_{\mu}\phi\,\partial^{\mu}\phi-\frac12m^2\phi^2 =\frac12\Bigl[\dot\phi^2-(\nabla\phi)^2-m^2\phi^2\Bigr]\tag{1.3.5}

である。第1項が運動項、第2項が質量項である。(ϕ4\phi^4 のような高次の項を足すことはできるが、それは相互作用であり第3部で扱う。自由場としてはこれが最小の選択である。)

Euler–Lagrange 方程式を計算する。∂μϕ\partial_{\mu}\phi による偏微分は

∂L∂(∂μϕ)=∂μϕ,∂L∂ϕ=−m2ϕ\frac{\partial\mathcal{L}}{\partial(\partial_{\mu}\phi)}=\partial^{\mu}\phi,\qquad \frac{\partial\mathcal{L}}{\partial\phi}=-m^2\phi

である(第1項の微分で 1/21/2 が2倍されて消えることに注意)。(1.3.2) に入れると

∂μ∂μϕ+m2ϕ=(□+m2)ϕ=0(1.3.6)\partial_{\mu}\partial^{\mu}\phi+m^2\phi=(\Box+m^2)\phi=0\tag{1.3.6}

となり、Klein–Gordon 方程式が得られる(この符号込みの結果は検算スクリプトで確認済みである)。質量項の係数を −12m2ϕ2-\frac12m^2\phi^2 と選んだのは、まさにこの +m2ϕ+m^2\phi を出すためである。

共役運動量とエネルギー密度も計算しておく。(1.3.5) から

π=∂L∂ϕ˙=ϕ˙\pi=\frac{\partial\mathcal{L}}{\partial\dot\phi}=\dot\phi

であり、(1.3.4) に代入すると

H=πϕ˙−L=ϕ˙2−12[ϕ˙2−(∇ϕ)2−m2ϕ2]=12[ϕ˙2+(∇ϕ)2+m2ϕ2](1.3.7)\mathcal{H}=\pi\dot\phi-\mathcal{L}=\dot\phi^2-\frac12\bigl[\dot\phi^2-(\nabla\phi)^2-m^2\phi^2\bigr] =\frac12\Bigl[\dot\phi^2+(\nabla\phi)^2+m^2\phi^2\Bigr]\tag{1.3.7}

となる(同じく検算済み)。3つの項がすべて2乗の形で足し合わさっているので、H\mathcal{H} は正定値である。これは重要な性質で、Klein–Gordon 方程式を1粒子の波動方程式と読んだときに現れたエネルギーの下限の欠如が、場として読み直した瞬間に消えていることを意味する。負エネルギー解は消えたわけではなく、展開係数の読み替え(第2部 第5章)によって反粒子の生成として解釈され、エネルギーへの寄与は正になる。

3つの項の意味も読める。ϕ˙2\dot\phi^2 は各点の振動の運動エネルギー、(∇ϕ)2(\nabla\phi)^2 は隣り合う点どうしの結合エネルギー(連成振動子のバネにあたる)、m2ϕ2m^2\phi^2 は各点を平衡位置に引き戻す復元力のエネルギーである。質量とは、場の各点に付いた「バネの固さ」だと読める。実際、質量ゼロの場では ϕ\phi を一様にずらす操作にエネルギーが要らないが、m≠0m\ne0 では要る。

例題 3.4(ϕ4\phi^4 理論の運動方程式と Hamiltonian)

オリジナル相互作用を含むラグランジアンL=12∂μϕ∂μϕ−12m2ϕ2−λ4!ϕ4\mathcal{L}=\frac12\partial_{\mu}\phi\partial^{\mu}\phi-\frac12m^2\phi^2-\frac{\lambda}{4!}\phi^4について、Euler–Lagrange 方程式・共役運動量・Hamiltonian 密度を求めよ。

解答

微分は自由場の場合と同じで、ϕ\phi による偏微分だけが変わる。∂L/∂(∂μϕ)=∂μϕ\partial\mathcal{L}/\partial(\partial_{\mu}\phi)=\partial^{\mu}\phi、∂L/∂ϕ=−m2ϕ−λ3!ϕ3\partial\mathcal{L}/\partial\phi=-m^2\phi-\frac{\lambda}{3!}\phi^3 なので、Euler–Lagrange 方程式は

(□+m2)ϕ=−λ6ϕ3(\Box+m^2)\phi=-\frac{\lambda}{6}\phi^3

となる。自由場の方程式に非線形項が付いた形である。分母の 4!4! が 3!3! に落ちたのは ϕ4\phi^4 を微分したときの 44 が約分されたためで、ラグランジアンで λ/4!\lambda/4! という一見不自然な係数を採るのはこの約分を見越してのことである(本当の理由は Feynman 則で頂点が −iλ-\mathrm{i}\lambda ときれいになることで、第3部で確認する)。

共役運動量は ϕ4\phi^4 の項が ϕ˙\dot\phi を含まないので変わらず π=ϕ˙\pi=\dot\phi で、Hamiltonian 密度は

H=πϕ˙−L=12[π2+(∇ϕ)2+m2ϕ2]+λ4!ϕ4\mathcal{H}=\pi\dot\phi-\mathcal{L}=\frac12\Bigl[\pi^2+(\nabla\phi)^2+m^2\phi^2\Bigr]+\frac{\lambda}{4!}\phi^4

となる。λ>0\lambda>0 なら最後の項も正なので H\mathcal{H} は正定値のままだが、λ<0\lambda<0 に取ると ∣ϕ∣|\phi| が大きいところで H\mathcal{H} が下に有界でなくなり、理論として成立しない。ϕ4\phi^4 理論で λ>0\lambda>0 を仮定するのはこのためである。

第3章のまとめ

場は各時空点に自由度を持つ力学系で、連成振動子の連続極限として作れる。理論を決めるとは、Lorentz スカラーで局所的な Lagrangian 密度 L(ϕ,∂μϕ)\mathcal{L}(\phi,\partial_{\mu}\phi) を1つ選ぶことである。作用 S=∫d4x LS=\int\mathrm{d}^4x\,\mathcal{L} の変分から、境界で δϕ=0\delta\phi=0 として∂μ(∂L/∂(∂μϕ))−∂L/∂ϕ=0\partial_{\mu}\bigl(\partial\mathcal{L}/\partial(\partial_{\mu}\phi)\bigr)-\partial\mathcal{L}/\partial\phi=0(Euler–Lagrange 方程式)が出る。全微分の項を足しても運動方程式は変わらない。共役運動量は π=∂L/∂ϕ˙\pi=\partial\mathcal{L}/\partial\dot\phi、Hamiltonian 密度は H=πϕ˙−L\mathcal{H}=\pi\dot\phi-\mathcal{L}。Klein–Gordon 場 L=12(∂μϕ)2−12m2ϕ2\mathcal{L}=\frac12(\partial_{\mu}\phi)^2-\frac12m^2\phi^2 では(□+m2)ϕ=0(\Box+m^2)\phi=0、π=ϕ˙\pi=\dot\phi、H=12[ϕ˙2+(∇ϕ)2+m2ϕ2]\mathcal{H}=\frac12[\dot\phi^2+(\nabla\phi)^2+m^2\phi^2] で正定値。

木下の勉強ステータス

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