真空エネルギーの絶対値には意味がない
AI 生成・木下が未勉強
場の量子論入門 第2部 第3章 §2.3.1 ★★ 正規順序化の定義と、その正当化。
第1章で捨てた無限大の真空エネルギー を、本章で正面から扱う。結論を先に言えば、真空エネルギーの絶対値は(重力を考えない限り)観測にかからないので捨ててよい。しかし境界条件を変えたときの真空エネルギーの差は観測にかかり、実際に測定されている。これが Casimir 効果である。発散した量から有限で意味のある答えを取り出す手続き(正則化)の最も簡単な実例なので、くりこみ(第6部)の準備としても読む価値がある。
エネルギーの原点をずらす操作は、量子力学では物理を変えない。 としても、遷移振動数も散乱断面積も何も変わらない。そこで場の理論では、演算子の積を書くときにすべての生成演算子を消滅演算子より左に並べ替えるという規則を課す。これを正規順序化と呼び、コロンで挟んで表す:
並べ替えのときに交換子は無視する(それが の出どころだった)。定義から であり、真空のエネルギーはゼロに定義し直される。これが第2章で式(2.2.1) を使ってよいとした根拠である。
ただし、この処方が正当なのは重力を無視する限りにおいてである。一般相対論ではエネルギー密度そのものが時空を曲げるので、真空のエネルギー密度は宇宙定数として観測にかかる。素朴に高運動量側を切って見積もった値と宇宙論的な観測値は桁がまったく合っておらず、これは宇宙定数問題として未解決である。本書では重力を扱わないので、以後は正規順序化を無条件に用いる。
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