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Ward 恒等式

2026年10月15日2分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第5部 第2章 電磁場の量子化

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第5部 第2章 §5.2.6 ★★★ 非物理的な偏極が落ちることの保証。計算の検算にも使う

Ward 恒等式

外線光子1本の運動量を qq、その偏極ベクトルを外した振幅を Mμ(q)\mathcal{M}^\mu(q) と書く。外線のフェルミオンがすべて質量殻上(on-shell)にあるとき、

qμMμ(q)=0q_\mu\mathcal{M}^\mu(q)=0

が成り立つ。すなわち、偏極ベクトルを ϵμ→qμ\epsilon_\mu\to q_\mu に置き換えると振幅はゼロになる。

この恒等式の根拠は、第1章で見た保存カレント ∂μjμ=0\partial_{\mu} j^\mu=0 である。AμA_\mu は jμj^\mu としか結合しないので、光子の外線を1本付けるという操作は、行列要素の中に jμj^\mu を1つ挿入する操作に等しい。カレントの保存を運動量空間で書くと qμ⟨⋯jμ⋯ ⟩=0q_\mu\langle\cdots j^\mu\cdots\rangle=0 となり、これが Ward 恒等式である。

意味は3つある。第一に、ϵμ→ϵμ+cqμ\epsilon_\mu\to\epsilon_\mu+cq_\mu という置き換え(これはAμ→Aμ+1e∂μαA_\mu\to A_\mu+\frac1e\partial_{\mu}\alpha という平面波のゲージ変換にほかならない)が振幅を変えないので、振幅がゲージ不変である。第二に、前節で見たとおり、偏極和を −ημν-\eta^{\mu\nu} に置き換えてよく、時間的偏極と縦偏極という非物理的な自由度が観測量に現れない。第三に、光子伝播関数の qμqνq_\mu q_\nu 項が振幅から落ちるので、ゲージパラメータ ξ\xi が物理量に現れない。

実務では、Ward 恒等式は計算の検算として使う。振幅を書き下したら、偏極ベクトルを運動量に置き換えて全体がゼロになるかを確かめる。1本のダイアグラムだけではゼロにならず、同じ次数のダイアグラムをすべて足してはじめてゼロになるので、ダイアグラムの数え落としが検出できる。Compton 散乱でこの検算を実行する(例題 5.5.2)。ループを含む場合には、くりこみ定数の間の関係 Z1=Z2Z_1=Z_2(Ward–Takahashi 恒等式)に一般化される(第6部 第3章)。

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