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化学ポテンシャルを決める方程式

2026年10月15日5分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第6章 高温の理想量子気体

AI 生成・木下が未勉強

統計熱力学入門 第6章 §6.1 ★★ NVλT3=Li⁡3/2∓(z)\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}=\operatorname{Li}_{3/2}^{\mp}(z)、NVλT3→0⇒z→0\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}\to0\Rightarrow z\to0(μ→−∞\mu\to-\infty)。

体積 VV の立方体中の NN 個の自由粒子からなる理想量子気体を、十分低密度または高温

NVλT3≪1\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}\ll1

の状況で調べる。内部自由度は g=1g=1 とする。この極限では量子統計の効果が古典理想気体からの小さな補正として現れ、それを最低次まで求めるのが本章の目的である。

粒子数の条件は、状態密度(5.5)(g=1g=1)と分布関数から

N=∫0∞m3/2V2 π2ℏ3 ε1/2 1eβ(ε−μ)±1 ⁣dε(6.2)N=\int_0^\infty \frac{m^{3/2}V}{\sqrt2\,\pi^2\hbar^3}\,\varepsilon^{1/2}\, \frac{1}{\mathrm{e}^{\beta(\varepsilon-\mu)}\pm1}\mathop{}\!\mathrm{d}\varepsilon\tag{6.2}

である。これが μ\mu を決める方程式に他ならない。ここで肝心なのは、左辺の積分をそのまま扱わずx=βεx=\beta\varepsilon で無次元化することである。生の積分∫0∞ε1/2(eβ(ε−μ)±1)−1 ⁣dε\int_0^\infty\varepsilon^{1/2}(\mathrm{e}^{\beta(\varepsilon-\mu)}\pm1)^{-1}\mathop{}\!\mathrm{d}\varepsilon は[エネルギー]3/2[\text{エネルギー}]^{3/2} の次元をもち、(6.2)より NV\dfrac NV だけに比例する量である。これは密度と温度の両方を含む縮退度 NVλT3\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3} には比例しない(たとえば温度だけ上げても値は変わらない)ので、このままでは高温・希薄極限を論じにくい。x=βεx=\beta\varepsilon、z=eβμz=\mathrm{e}^{\beta\mu} と置いてβ\beta 依存を前にくくり出すと、

∫0∞ε1/2eβ(ε−μ)±1 ⁣dε=β−3/2 I(z),I(z)≡∫0∞x1/2z−1ex±1 ⁣dx(6.3)\int_0^\infty\frac{\varepsilon^{1/2}}{\mathrm{e}^{\beta(\varepsilon-\mu)}\pm1}\mathop{}\!\mathrm{d}\varepsilon =\beta^{-3/2}\,I(z),\qquad I(z)\equiv\int_0^\infty\frac{x^{1/2}}{z^{-1}\mathrm{e}^{x}\pm1}\mathop{}\!\mathrm{d} x\tag{6.3}

となる。これを(6.2)に戻すと、前因子 m3/22 π2ℏ3β−3/2\dfrac{m^{3/2}}{\sqrt2\,\pi^2\hbar^3}\beta^{-3/2} がちょうど 2π λT−3\dfrac{2}{\sqrt\pi}\,\lambda_T^{-3} にまとまり(λT=h/2πmkBT\lambda_T=h/\sqrt{2\pi m k_{\mathrm{B}} T} を代入すれば確かめられる)、両辺とも無次元の

NVλT3=2π I(z)=Li⁡3/2∓(z)=z∓z223/2+⋯(6.4)\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}=\frac{2}{\sqrt\pi}\,I(z)=\operatorname{Li}_{3/2}^{\mp}(z)=z\mp\frac{z^2}{2^{3/2}}+\cdots\tag{6.4}

に整理できる。最後の等号は I(z)I(z) の分母を等比級数に開いて項別積分したもので、Li⁡3/2∓(z)\operatorname{Li}_{3/2}^{\mp}(z) はその級数に付けた名前にすぎない(§5.4)。

NVλT3→0\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}\to0 で e−βμ→∞\mathrm{e}^{-\beta\mu}\to\infty であること。(6.3)の I(z)I(z) の被積分関数 x1/2(z−1ex±1)−1=x1/2fx^{1/2}(z^{-1}\mathrm{e}^x\pm1)^{-1}=x^{1/2}f は、状態数の重みx1/2 (≥0)x^{1/2}\,(\ge0) と占有率 f (≥0)f\,(\ge0) の積だから正である。ff の非負性は「これは分布だから」という後付けの要請ではなく、Gibbs 重み e−β(ε−μ)n\mathrm{e}^{-\beta(\varepsilon-\mu)n} が実数の指数関数ゆえ正で、確率P(n)≥0P(n)\ge0 による平均 ⟨n⟩=∑nnP(n)\left\langle n \right\rangle =\sum_n nP(n) が非負になることから来る(Fermi はこれで無条件、Bose は大分配関数の等比級数が収束する条件 μ<0\mu<0 のもとで正)。さらに zz が大きいほど分母 z−1ex±1z^{-1}\mathrm{e}^x\pm1 が小さくなるから I(z)I(z) は zz について単調増加、かつ z→0+z\to0^+ で被積分関数が各点 00 に行くので I(0)=0I(0)=0である。したがって(6.4)で左辺 NVλT3→0\dfrac{N}{V}\lambda_T^{3}\to0 を満たす解は z→0+z\to0^+、すなわち

e−βμ=z−1→+∞\mathrm{e}^{-\beta\mu}=z^{-1}\to+\infty

でなければならない。ゆえに希薄・高温極限は μ→−∞\mu\to-\infty(z→0z\to0)に対応し、これは古典理想気体の化学ポテンシャルの振舞いと一致する。

要点

要点: 化学ポテンシャルを決めるのは「粒子数の拘束」N=∫Df  ⁣dεN=\int D f\,\mathop{}\!\mathrm{d}\varepsilon である。希薄・高温では占有数が至る所 11 より十分小さく、Fermi・Bose の統計的な差が効かなくなる(z→0z\to0)。だからこの極限で両者は古典気体へ連続的に移行する。

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