tecktom.com

出てくるもの(1):Pockels 効果と光の変調器

2026年10月15日6分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第16章 電気光学と磁気光学
目次
  1. 位相変調器
  2. 強度変調器:干渉計か偏光子で位相を強度に直す
  3. 変調の速さ
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

光学と量子エレクトロニクス 第16章 §16.3 ★★★ 電場に比例する位相差を、干渉計か直交した偏光子で強度の変化に直す。半波長電圧 VπV_\pi が変調器の性能を決め、横型の配置では長さと電極の間隔の比で VπV_\pi を下げられる

位相変調器

1つの主軸の向きに偏った光だけを通すと、Pockels 効果は位相だけを変える。屈折率 nn、Pockels 係数 rr の向きに偏った光が長さ LL の結晶を通るとき、電極の間隔 dd に電圧 VV を掛けた横型の配置(電場 V/dV/d が光の進む向きに垂直)では、位相の変化は

Δϕ=2πλΔn L=−πλn3rVdL(16.13)\Delta\phi=\frac{2\pi}{\lambda}\Delta n\,L=-\frac{\pi}{\lambda}n^3r\frac{V}{d}L\tag{16.13}

で、∣Δϕ∣=π\lvert \Delta\phi\rvert =\pi になる電圧は

Vπ=λn3r dL(16.14)V_\pi=\frac{\lambda}{n^3r}\,\frac dL\tag{16.14}

である。縦型(例題 16.2)と違い、d/Ld/L を小さくすれば VπV_\pi はいくらでも下がる。光導波路の幅を μm\mathrm{\mu m} の桁に絞り、そのすぐ脇に電極を置いて長さを cm\mathrm{cm} の桁にすると、d/L∼10−3d/L\sim10^{-3} になり、VπV_\pi は数 V\mathrm V まで下がる。光通信の変調器が数 V の駆動電圧で動くのはこのためである。

強度変調器:干渉計か偏光子で位相を強度に直す

位相の変化は強度の検出器では見えないので、干渉で強度に直す。Mach–Zehnder 干渉計(第9章 第9章)の片方の腕に位相変調器を置くと、出力の透過率は2つの腕の位相差 ϕb+πV/Vπ\phi_{\mathrm b}+\pi V/V_\pi で決まり

T(V)=cos⁡2(ϕb2+πV2Vπ)(16.15)T(V)=\cos^2\Bigl(\frac{\phi_{\mathrm b}}{2}+\frac{\pi V}{2V_\pi}\Bigr)\tag{16.15}

になる(ϕb\phi_{\mathrm b} は電圧を掛けないときの位相差。損失は無視する)。同じ式は、例題 16.2 の結晶を直交した2枚の偏光子の間に 45∘45^\circ の向きで置いた場合にも出る(ϕb=π\phi_{\mathrm b}=\pi、偏光の位相差 Γ\Gamma が干渉計の位相差の役をする)。

ϕb=π\phi_{\mathrm b}=\pi では T=sin⁡2(πV/(2Vπ))T=\sin^2(\pi V/(2V_\pi)) で、V=0V=0 の近くの変化は V2V^2 に比例する。小さな交流の電圧を掛けると、透過率は電圧の2乗で変わり、出力の周波数は入力の2倍になる。信号をそのまま強度に写したいときは、位相差に π/2\pi/2 を足して ϕb=−π/2\phi_{\mathrm b}=-\pi/2 にする(偏光子の配置では λ/4\lambda/4 板を1枚加える)。このとき

T(V)=12[1+sin⁡(πVVπ)](16.16)T(V)=\frac12\Bigl[1+\sin\Bigl(\frac{\pi V}{V_\pi}\Bigr)\Bigr]\tag{16.16}

で、V=0V=0 の近くで TT は VV に比例する(図 16.1)。この点を直交点と呼ぶ。直交点では T−12T-\frac12 が VV の奇関数なので、正弦波の電圧で変調しても偶数次の高調波は出ない。

図

図 16.1 Pockels 効果の強度変調器の透過率(式 (16.15))。実線は電圧 00 で暗くなる配置で、V=0V=0 の近くで T∝V2T\propto V^2。破線は位相差を π/2\pi/2 ずらした直交点の配置(式 (16.16))で、V=0V=0 の近くで TT が VV に比例する。

変調の速さ

Pockels 効果の応答は、電子の変位(光の周期より速い)と、結晶の格子のイオンの変位(格子振動の周期、10−13 s10^{-13}\,\mathrm s の桁)の和である。どちらも GHz\mathrm{GHz} の変調に比べて十分速いので、変調の速さを決めるのは結晶の応答でなく、電極を駆動する回路(電極の容量と配線の抵抗)と、光が変調器を通り抜ける時間の間に電圧が変わってしまうことである。後者を避けるため、高速の変調器では電極を伝送線路にして、電圧の波を光と同じ速さで進ませる。

例題 16.3 導波路型の変調器の半波長電圧と高調波 ★★

オリジナル屈折率 n=2.14n=2.14、Pockels 係数 r=30 pm V−1r=30\,\mathrm{pm\,V^{-1}} の仮の結晶で、波長 1.55 μm1.55\,\mathrm{\mu m} の光を通す導波路を作り、間隔 d=10 μmd=10\,\mathrm{\mu m} の電極を長さ L=20 mmL=20\,\mathrm{mm} にわたって置く。

  1. (1) 位相変調器としての VπV_\pi を求めよ。
  2. (2) これを Mach–Zehnder 干渉計の片方の腕に入れ、直交点(式 (16.16))で使う。電圧 V=Vmsin⁡ωmtV=V_{\mathrm m}\sin\omega_{\mathrm m}t、Vm=0.1VπV_{\mathrm m}=0.1V_\pi のとき、透過率の基本波(周波数 ωm\omega_{\mathrm m})と3倍波の振幅を求め、3倍波が基本波より何 dB 小さいかを答えよ。公式 sin⁡(βsin⁡x)=2∑k≥0J2k+1(β)sin⁡((2k+1)x)\sin(\beta\sin x)=2\sum_{k\ge0}J_{2k+1}(\beta)\sin((2k+1)x) を使ってよい。
  3. (3) 同じ電圧を ϕb=π\phi_{\mathrm b}=\pi の配置に掛けたとき、透過率の最大値と、透過率が振動する周波数を答えよ。
解答

(1) 式 (16.14) から Vπ=1.55×10−62.143×30×10−12×10×10−620×10−3=2.64 VV_\pi=\frac{1.55\times10^{-6}}{2.14^3\times30\times10^{-12}}\times\frac{10\times10^{-6}}{20\times10^{-3}}=2.64\,\mathrm V。

(2) β=πVm/Vπ=0.1π=0.314\beta=\pi V_{\mathrm m}/V_\pi=0.1\pi=0.314 として、T=12+12sin⁡(βsin⁡ωmt)=12+J1(β)sin⁡ωmt+J3(β)sin⁡3ωmt+⋯T=\frac12+\frac12\sin(\beta\sin\omega_{\mathrm m}t)=\frac12+J_1(\beta)\sin\omega_{\mathrm m}t+J_3(\beta)\sin3\omega_{\mathrm m}t+\cdots。J1(0.314)=0.155J_1(0.314)=0.155、J3(0.314)=6.42×10−4J_3(0.314)=6.42\times10^{-4} で、比は 20log⁡10(J3/J1)=−47.7 dB20\log_{10}(J_3/J_1)=-47.7\,\mathrm{dB} である。偶数次の高調波は出ない。J3/J1≈β2/24J_3/J_1\approx\beta^2/24 なので、駆動の振幅を半分にすると3倍波の比はさらに 12 dB12\,\mathrm{dB} 下がる。

(3) T=sin⁡2(π2⋅0.1sin⁡ωmt)T=\sin^2\bigl(\frac{\pi}{2}\cdot0.1\sin\omega_{\mathrm m}t\bigr) の最大は sin⁡2(0.05π)=0.0245\sin^2(0.05\pi)=0.0245 で、sin⁡2\sin^2 は sin⁡ωmt\sin\omega_{\mathrm m}t の符号によらないので、透過率は 2ωm2\omega_{\mathrm m} で振動する。同じ変調器でも、動作点を選ばないと信号の周波数が2倍に化け、振幅も β\beta の2乗に落ちる。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ