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出てくるもの1:分散関係と Brillouin 域

2026年10月15日5分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第4章 ばねでつないだ原子の列から場へ
目次
  1. 分散関係
  2. 長い波長:音波
  3. 短い波長:Brillouin 域
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第4章 §2.4.3 ★★★ 平面波を入れると ω=2K/m ∣sin⁡(ka/2)∣\omega=2\sqrt{K/m}\,\lvert \sin(ka/2)\rvert。長い波長では音波 ω=vk\omega=vk、波数は 2π/a2\pi/a の幅の中だけで意味を持つ

分散関係

前の節の結論から、運動方程式 (2.4.3) の解を uj(t)=A ei(kja−ωt)u_j(t)=A\,\mathrm{e}^{\mathrm{i}(kja-\omega t)} の形で探す(実際の変位はこの実部)。代入すると

−mω2 uj=K(eika+e−ika−2)uj=−4Ksin⁡2ka2 uj-m\omega^2\,u_j=K\bigl(\mathrm{e}^{\mathrm{i} ka}+\mathrm{e}^{-\mathrm{i} ka}-2\bigr)u_j=-4K\sin^2\frac{ka}{2}\,u_j

で、jj によらない条件

ω(k)=2Km ∣sin⁡ka2∣(2.4.7)\omega(k)=2\sqrt{\frac Km}\,\Bigl|\sin\frac{ka}{2}\Bigr|\tag{2.4.7}

が出る。角振動数と波数の関係を分散関係と呼ぶ。式 (2.4.6) の NN 個の kk のそれぞれに ω(k)\omega(k) が1つ決まり、それが NN 個の基準振動である。

図

図 2.4.2 原子の列の分散関係(点線)と、長い波長の極限で得る連続の弦の分散関係(実線)。ka/π=±1ka/\pi=\pm1(破線)が Brillouin 域の境界で、その外の kk は内側の kk と同じ原子の運動を表す。∣ka∣≲0.5\lvert ka\rvert \lesssim0.5 では2本はほとんど重なり、境界に近づくと列の曲線は寝て、群速度が 00 になる

長い波長:音波

∣ka∣≪1\lvert ka\rvert \ll1 では sin⁡(ka/2)≈ka/2\sin(ka/2)\approx ka/2 なので

ω≈v∣k∣,v=aKm(2.4.8)\omega\approx v\lvert k\rvert ,\qquad v=a\sqrt{\frac Km}\tag{2.4.8}

になる。ω\omega が kk に比例する波は、どの波長でも同じ速さ vv で進む。これが固体の中の音波で、vv が音速である。波長が格子定数よりずっと長い波にとって、原子の粒々は見えず、列は一様な弾性体として振る舞う。第5節ではこの見方を極限として正確に書く。

短い波長:Brillouin 域

式 (2.4.6) の kk を 2π/a2\pi/a だけずらしても、原子のいる点 xj=jax_j=ja での平面波の値 eikja\mathrm{e}^{\mathrm{i} kja} は変わらない。原子のいない点での値は変わるが、原子の列の運動には原子のいる点の値しか現れない。したがって kk は −π/a<k≤π/a-\pi/a<k\le\pi/a の幅 2π/a2\pi/a の中だけを考えれば十分で、この範囲を(1次元の)Brillouin 域と呼ぶ。式 (2.4.6) の NN 個の kk をこの範囲に移すと、ちょうど NN 個の基準振動が Brillouin 域に等間隔で並ぶ。自由度の数とモードの数は一致する。

波が運ぶエネルギーの速さは、位相の進む速さ ω/k\omega/k(位相速度)ではなく、少しずつ違う kk の波を重ねた波束の進む速さ

vg=dωdk=aKmcos⁡ka2(0<k<π/a)(2.4.9)v_{\mathrm g}=\frac{\mathrm{d} \omega}{\mathrm{d} k}=a\sqrt{\frac Km}\cos\frac{ka}{2}\qquad(0<k<\pi/a)\tag{2.4.9}

(群速度)である。境界 k=π/ak=\pi/a では vg=0v_{\mathrm g}=0 になる。このとき uj∝(−1)ju_j\propto(-1)^j で、右へ進む波と左へ進む波が区別できず、定在波になっている。

例題 2.4.3 波長の短い波は長い波と見分けがつかない ★★

オリジナル

  1. (1) 波長 0.8a0.8a の波 uj=cos⁡(kja)u_j=\cos(kja) を考える。Brillouin 域の中の波数で、全部の原子で同じ変位を与えるものを求め、その波長を答えよ。
  2. (2) (1) の2つの波数で、式 (2.4.7) の角振動数が等しいことを確かめよ。
  3. (3) k=π/(2a)k=\pi/(2a) の波の群速度と位相速度を、音速 v=aK/mv=a\sqrt{K/m} との比で求めよ。
解答

(1) 波長 0.8a0.8a の波数は k=2π/(0.8a)=2.5π/ak=2\pi/(0.8a)=2.5\pi/a で、Brillouin 域の外にある。2π/a2\pi/a を引くと k′=0.5π/ak'=0.5\pi/a で、cos⁡(k′ja)=cos⁡(2.5πj−2πj)=cos⁡(2.5πj)\cos(k'ja)=\cos(2.5\pi j-2\pi j)=\cos(2.5\pi j) なので全部の原子で変位が一致する。波長は 2π/k′=4a2\pi/k'=4a である。原子の間に何回も振動する波を描いても、原子はその波の値を飛び飛びに拾うだけなので、ゆっくりした波長 4a4a の波と同じ運動になる。

(2) sin⁡2\sin^2 の周期は π\pi なので、sin⁡2(ka/2)\sin^2(k a/2) は k→k+2π/ak\to k+2\pi/a で変わらない。実際 sin⁡2(1.25π)=sin⁡2(0.25π)=0.5\sin^2(1.25\pi)=\sin^2(0.25\pi)=0.5 で、どちらも ω=2K/m\omega=\sqrt{2K/m} である。

(3) 式 (2.4.9) から vg/v=cos⁡(π/4)=0.707v_{\mathrm g}/v=\cos(\pi/4)=0.707。位相速度は

ωkv=2sin⁡(π/4)π/2=4πsin⁡π4=0.900.\frac{\omega}{kv}=\frac{2\sin(\pi/4)}{\pi/2}=\frac4\pi\sin\frac\pi4=0.900 .

群速度は位相速度より小さい。分散関係が上に凸に曲がっているので、傾き dωdk\frac{\mathrm{d} \omega}{\mathrm{d} k} は原点を通る直線の傾き ω/k\omega/k より小さい(検算 scripts/verify_ch2-04.py)。

ほかの巻では

木下の勉強ステータス

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