tecktom.com

例題

2026年10月9日7分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第1章 序章:近似を数学の言葉で見る

AI 生成・木下が未勉強

近似の数理 第1章 §1.5 ★★ 3つの型の区別を手で確かめる

例題 1.5 ガウス変分のエネルギー ★★

オリジナル非調和振動子 (1.1) について、規格化した試行関数 ψs(x)=(2πs)−1/4exp⁡(−x2/4s)\psi_s(x)=(2\pi s)^{-1/4}\exp(-x^2/4s)(s>0s>0)を考える。

  • (1) ⟨x2⟩=s\langle x^2 \rangle =s、⟨x4⟩=3s2\langle x^4 \rangle =3s^2、⟨p2⟩=1/(4s)\langle p^2 \rangle =1/(4s) を示せ。
  • (2) λ=0\lambda=0 のとき EG(s)E_{\mathrm G}(s) を最小化し、厳密な基底エネルギー 1/21/2 が得られることを確かめよ。
  • (3) λ>0\lambda>0 が小さいとき、最小値を λ\lambda の1次まで求め、1次摂動の結果と一致することを示せ。
解答

(1) ∣ψs∣2=(2πs)−1/2e−x2/2s\lvert \psi_s\rvert ^2=(2\pi s)^{-1/2}\mathrm{e}^{-x^2/2s} は分散 ss の正規分布の密度なので、⟨x2⟩=s\langle x^2 \rangle =s、4次モーメントは 3s23s^2 である。運動エネルギーは部分積分で ⟨p2⟩=∫∣ψs′∣2dx\langle p^2 \rangle =\int\lvert \psi_s'\rvert ^2\mathrm{d} x となり、ψs′=−(x/2s)ψs\psi_s'=-(x/2s)\psi_s より ⟨p2⟩=⟨x2⟩/(4s2)=1/(4s)\langle p^2 \rangle =\langle x^2 \rangle /(4s^2)=1/(4s)。

(2) EG(s)=1/(8s)+s/2E_{\mathrm G}(s)=1/(8s)+s/2 を ss で微分して 0 とおくと −1/(8s2)+1/2=0-1/(8s^2)+1/2=0、s=1/2s=1/2。このとき EG=1/4+1/4=1/2E_{\mathrm G}=1/4+1/4=1/2。ψ1/2\psi_{1/2} は調和振動子の基底状態そのものなので、試行関数の集合が厳密解を含み、変分の結果は厳密になる。

(3) s=12+δs=\frac12+\delta とおくと、λ=0\lambda=0 での最小点が s=1/2s=1/2 なので δ=O(λ)\delta=\mathcal{O}(\lambda) である。EG(s)=EG(0)(s)+3λs2E_{\mathrm G}(s)=E_{\mathrm G}^{(0)}(s)+3\lambda s^2 で、EG(0)E_{\mathrm G}^{(0)} は s=1/2s=1/2 で停留しているから EG(0)(12+δ)=12+O(δ2)=12+O(λ2)E_{\mathrm G}^{(0)}(\tfrac12+\delta)=\tfrac12+\mathcal{O}(\delta^2)=\tfrac12+\mathcal{O}(\lambda^2)。第2項は 3λ(12)2+O(λδ)=34λ+O(λ2)3\lambda(\tfrac12)^2+\mathcal{O}(\lambda\delta)=\tfrac34\lambda+\mathcal{O}(\lambda^2)。よって min⁡EG=12+34λ+O(λ2)\min E_{\mathrm G}=\tfrac12+\tfrac34\lambda+\mathcal{O}(\lambda^2) で、1次摂動 ⟨ϕ0∣λx4∣ϕ0⟩=3λ/4\langle \phi_0 | \lambda x^4 | \phi_0 \rangle =3\lambda/4 と一致する。2次の係数は一致しない。同じ計算を2次まで進めると δ=−32λ\delta=-\tfrac32\lambda、min⁡EG=12+34λ−94λ2+O(λ3)\min E_{\mathrm G}=\tfrac12+\tfrac34\lambda-\tfrac94\lambda^2+\mathcal{O}(\lambda^3) となり、厳密な係数 −218-\tfrac{21}{8} に届かない(検算スクリプト)。試行関数がガウス形に縛られているので、基底状態の形の歪み(x4x^4 成分の混入)を表せないためである。

例題 1.6 漸近級数の最適な打ち切り ★

オリジナルある量 F(λ)F(\lambda) の漸近級数の係数が ck=(−1)kk!c_k=(-1)^k k! であるとする。

  • (1) λ>0\lambda>0 を固定したとき、第 kk 項 ∣ck∣λk\lvert c_k\rvert \lambda^k が最小になる kk を求めよ。
  • (2) その最小の項の大きさが exp⁡(−1/λ)\exp(-1/\lambda) 程度であることを Stirling の公式で示せ。これを「最適打ち切りの誤差」という。
解答

(1) 隣り合う項の比は ∣ck+1λk+1∣/∣ckλk∣=(k+1)λ\lvert c_{k+1}\lambda^{k+1}\rvert /\lvert c_k\lambda^k\rvert =(k+1)\lambda。これが 1 より小さい間は項が減り、k+1>1/λk+1>1/\lambda で増え始める。よって k≈1/λk\approx 1/\lambda で最小になる。

(2) k=1/λk=1/\lambda とおくと、Stirling の公式 k!≈2πk (k/e)kk!\approx\sqrt{2\pi k}\,(k/\mathrm{e})^k より

k! λk≈2πk(kλe)k=2πλ e−1/λ.k!\,\lambda^k\approx\sqrt{2\pi k}\Bigl(\frac{k\lambda}{\mathrm{e}}\Bigr)^k=\sqrt{\frac{2\pi}{\lambda}}\,\mathrm{e}^{-1/\lambda}.

交代級数では、最小の項で打ち切ったときの誤差はその項と同程度なので、誤差は e−1/λ\mathrm{e}^{-1/\lambda} 程度になる。λ→0\lambda\to 0 ではどんなべき λn\lambda^n よりも速く 0 に近づくが、λ\lambda を固定すると e−1/λ\mathrm{e}^{-1/\lambda} より小さくはできない。非調和振動子の係数は 3kΓ(k+12)3^k\Gamma(k+\tfrac12) 程度で増えるので、同じ議論で k≈1/(3λ)k\approx 1/(3\lambda) が最適な次数になり、λ=0.1\lambda=0.1 では k≈3k\approx 3 となる。これは表1.1で誤差が最小になる次数(2〜3次)と合う。

例題 1.7 近似の型の判定 ★★

オリジナル次の近似が A 型・B 型・C 型のどれにあたるかを判定し、そう判定する理由を、近似の誤差を何が抑えるか(または何も抑えないか)で述べよ。

  • (1) 水素分子イオン H2+_2^+ の電子の波動関数を、2つの水素原子の 1s 軌道の線型結合 cAϕA+cBϕBc_A\phi_A+c_B\phi_B で表し、エネルギーを最小化する。
  • (2) 地球を回る人工衛星の軌道計算で、地球を質点とみなす。
  • (3) 乱流中の応力を、平均流の速度勾配に比例する「渦粘性」で表す。
解答

(1) A 型(線型部分空間への射影)。試行関数は2次元の線型部分空間 span⁡{ϕA,ϕB}\operatorname{span}\{\phi_A,\phi_B\} に制限され、変分原理(第3章の min-max 原理)により得られるエネルギーは真の基底エネルギーの上界になる。部分空間を広げれば(軌道指数を最適化する、2p 軌道を足すなど)単調に改善する。誤差は「その部分空間で真の波動関数をどこまで表せるか」で抑えられる(第4章)。

(2) B 型(極限)。小さいパラメータは「地球の半径と扁平率に起因する重力の非球対称成分」÷「中心の質点の重力」で、軌道半径を rr、地球の半径を RR とすると四重極の補正は J2(R/r)2J_2(R/r)^2 程度(J2≈10−3J_2\approx 10^{-3})である。誤差はこのパラメータの大きさで抑えられ、低軌道で長時間積分すると補正が累積して効果が現れる(極限の近似が、長時間では破れる例)。

(3) C 型(閉じる)。平均化した Navier–Stokes 方程式には Reynolds 応力という未知量が現れ、それを平均流の量で表す式を仮定することで方程式を閉じている。この仮定を正当化する小さいパラメータは無く、誤差を抑える定理も無い(第9章)。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ