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多水準法

2026年10月15日20分で読めますAI生成教科書『資格試験』第10章 直交配列表を用いた多水準法と擬水準法
目次
  1. 3列をまとめると4水準の列になる
  2. 4水準の因子の平方和
  3. ほかの因子との直交性と交互作用の列
  4. 期待平均平方と推定
  5. 確認テスト
  6. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

実験計画法 第10章 §10.1 ★★ 2水準系では「2列とその交互作用の列」の3列を1本の4水準の列とみなす。平方和は3列の列平方和の和

第8章と第9章では、2水準の因子を2水準系の表に、3水準の因子を3水準系の表に置いた。実際の実験では、4水準の因子を2水準系の表に入れたい場合や、3水準の因子と2水準の因子が混在する場合がある。この章では、そのための2つの方法を道具として作る。

1つ目の多水準法は、2水準系の表の3本の列をまとめて1本の4水準の列として使う方法である(§10.1)。最初に、どの3列をまとめればよいかを第8章の交互作用の規則から決め、その3列の列平方和の和が4水準の因子の平方和に一致することを証明する。続いて、4水準の因子とほかの因子の交互作用が現れる列、期待平均平方、有効反復数を導く。

2つ目の擬水準法は、列の水準数より因子の水準数が少ないとき、因子のある水準を重複させて列の水準を埋める方法である(§10.2)。3水準の因子を多水準法で作った4水準の列に置く場合と、2水準の因子を3水準系の表の列に置く場合を扱う。擬水準法では水準ごとのデータ数がそろわないので、平方和の計算と有効反復数の求め方が第8章とは変わる。とくに、有効反復数について田口の式は使えず、伊奈の式は使えることを、推定量の分散を直接計算して示す。

1級の統計応用(理工学)で直交配列表の問題が出る場合、この章の道具は「因子の水準数と表の列を見比べて割り付けを決める → 自由度を数えて誤差の自由度を確かめる → 水準ごとのデータ数に注意して平方和を計算する →推定式と有効反復数を書く」という形で使う。

3列をまとめると4水準の列になる

第8章の L8(27)L_8(2^7) の列[1]と列[2]を並べると、実験 No. 1〜8 の水準の組は(1,1),(1,1),(1,2),(1,2),(2,1),(2,1),(2,2),(2,2)(1,1),(1,1),(1,2),(1,2),(2,1),(2,1),(2,2),(2,2) であり、4種類の組がちょうど2回ずつ現れる。そこで4つの組に新しい水準の番号を

(1,1)↦1,(1,2)↦2,(2,1)↦3,(2,2)↦4(10.1)(1,1)\mapsto 1,\qquad (1,2)\mapsto 2,\qquad (2,1)\mapsto 3,\qquad (2,2)\mapsto 4\tag{10.1}

と対応させれば、4水準の因子 AA を各水準2回ずつの形で実験に入れることができる(表 10.1)。

このとき列[3]をほかの因子に使うことはできない。第8章の定理(交互作用の列)により、列[3]の水準は列[1]と列[2]の水準から決まる(成分記号で ab=a⋅bab=a\cdot b)。したがって列[1]・[2]の組が AA の水準を決めた時点で、列[3]の水準も AA の水準の関数になっている。

列[3]に別の因子 BB を置くと、その水準は AA の水準から決まってしまう。すると2つの因子の効果を分けることができない。このため、4水準の因子は「2本の列とその交互作用の列」の3本をまとめて使う。自由度で見ても、4水準の因子の自由度は 3 で、3本の列の自由度 1+1+11+1+1 に等しい。

表 10.1 L8(27)L_8(2^7) の列[1]・[2]・[3]をまとめて4水準の列 AA にした表。残りの列[4]〜[7]はそのまま2水準の列として使う
実験 No.AA([1][2][3])[4][5][6][7]
111111
212222
321122
422211
531212
632121
741221
842112

定義 10.1(多水準法)

2水準系の直交配列表で、次の手順で4水準の因子を割り付ける方法を多水準法(多水準作成法)と呼ぶ。

  1. 列 [j],[k][j],[k]とその交互作用の列[j⊕kj\oplus k]の3本をまとめる。
  2. 列 [j],[k][j],[k]の水準の組 (1,1), (1,2), (2,1), (2,2) を、4水準の因子の水準 1, 2, 3, 4 に対応させる。

同じ考え方で、互いに独立な pp 本の列とそれらのすべての積の列をまとめれば、2p2^p 水準の列が作れる。まとめる列は合わせて 2p−12^p-1 本である(3本の独立な列からなら7本で8水準)。

ここで「互いに独立な列」とは、どの列も残りの列の成分記号の積として書けない列のことである。たとえば L16L_{16} の列[1]・[2]・[4]は独立で、列[1]・[2]・[3]は 3=1⊕23=1\oplus2 なので独立でない。

線点図で言えば、4水準の因子は1本の線とその両端の2点、合わせて3列を占める。図 10.1 は、L8L_8 の三角形型の線点図で列[1]・[3]・[2]を AA にまとめた様子を表している。

図

図 10.1 L8L_8 の線点図での多水準法。太い帯で囲んだ点[1]・[2]と線[3]を4水準の因子 AA に使う。点[4]に2水準の因子 BB を置くと、A×BA\times B は破線の[5]・[6]と、[3]と[4]の積の列[7]の3列に現れる

4水準の因子の平方和

データを x1,…,xNx_1,\dots,x_N とする。第8章と同じく、列[kk]の符号ベクトルを uk\bm u_k と書く。成分は水準1で +1+1、水準2で −1-1 である。列平方和は

S[k]=(uk⊤x)2N=(Tk1−Tk2)2NS_{[k]}=\frac{(\bm u_k^\top\bm x)^2}N=\frac{(T_{k1}-T_{k2})^2}N

と書く。4水準の因子の水準 ii のデータの和を、TAiT_{A_i} と書く。各水準のデータ数は N/4N/4 である。

定理 10.2(多水準の因子の平方和 ★★)

4水準の因子 AA を、列 [j],[k][j],[k]とその交互作用の列に割り付けたとき、

SA=∑i=14TAi2N/4−CT=S[j]+S[k]+S[j⊕k],ϕA=3.(10.2)S_A=\sum_{i=1}^{4}\frac{T_{A_i}^2}{N/4}-CT=S_{[j]}+S_{[k]}+S_{[j\oplus k]},\qquad \phi_A=3 .\tag{10.2}

証明

2本の列の符号の組 (s,t)∈{+1,−1}2(s,t)\in\{+1,-1\}^2 が、AA の1つの水準に対応する。その水準に当たる行で 1、それ以外で 0 となる指示ベクトルを g(s,t)\bm g_{(s,t)} とする。その第 rr 行の成分は

(1+s urj)(1+t urk)4\frac{(1+s\,u_{rj})(1+t\,u_{rk})}4

に等しい。urj=su_{rj}=s かつ urk=tu_{rk}=t のときだけ 1 になり、それ以外は 0 になるからである。展開すると

g(s,t)=14(1+s uj+t uk+st uj⊙uk)=14(1+s uj+t uk+st uj⊕k)(10.3)\bm g_{(s,t)}=\frac14\bigl(\bm 1+s\,\bm u_j+t\,\bm u_k+st\,\bm u_j\odot\bm u_k\bigr)=\frac14\bigl(\bm 1+s\,\bm u_j+t\,\bm u_k+st\,\bm u_{j\oplus k}\bigr)\tag{10.3}

である。ここで第8章の定理(交互作用の列)により、成分ごとの積 uj⊙uk\bm u_j\odot\bm u_k は列[j⊕kj\oplus k]の符号ベクトルである。式 (10.3) から、4本の指示ベクトルが張る空間 WW は、次の4本が張る空間に含まれる。

1,uj,uk,uj⊕k\bm 1,\quad \bm u_j,\quad \bm u_k,\quad \bm u_{j\oplus k}

どちらの組も互いに直交する0でない4本のベクトルなので、両方とも4次元であり、2つの空間は一致する。

x\bm x の WW への正射影の長さの2乗を2通りに計算する。4本の指示ベクトルは互いに直交し、長さの2乗はどれも N/4N/4 である。よって

∥PWx∥2=∑(s,t)(g(s,t)⊤x)2g(s,t)⊤g(s,t)=∑i=14TAi2N/4.\lVert P_W\bm x\rVert ^2=\sum_{(s,t)}\frac{(\bm g_{(s,t)}^\top\bm x)^2}{\bm g_{(s,t)}^\top\bm g_{(s,t)}}=\sum_{i=1}^4\frac{T_{A_i}^2}{N/4}.

一方、上の4本をそれぞれ N\sqrt N で割った正規直交基底で計算すると

∥PWx∥2=(1⊤x)2N+(uj⊤x)2N+(uk⊤x)2N+(uj⊕k⊤x)2N=CT+S[j]+S[k]+S[j⊕k].\lVert P_W\bm x\rVert ^2=\frac{(\bm 1^\top\bm x)^2}{N}+\frac{(\bm u_j^\top\bm x)^2}{N}+\frac{(\bm u_k^\top\bm x)^2}{N}+\frac{(\bm u_{j\oplus k}^\top\bm x)^2}{N} =CT+S_{[j]}+S_{[k]}+S_{[j\oplus k]} .

両者を等しいとおいて CTCT を移項すれば式 (10.2) を得る。

定理の左の式は、4水準・繰返し N/4N/4 の1元配置の要因平方和そのものである。したがって、次の2つの計算は同じ値を与える。

  • 表の上で3列の列平方和を足す。
  • AA の水準ごとの和から、1元配置の公式で計算する。

試験の計算では後者の方が手早く、前者は検算に使う。

ほかの因子との直交性と交互作用の列

多水準の因子を置いた3列以外の列[mm]は、上の4本のベクトルのすべてと直交する。式 (10.3) から g(s,t)⊤um=0\bm g_{(s,t)}^\top\bm u_m=0 となる。つまり AA のどの水準のデータの中でも、この列の水準1と水準2が N/8N/8 回ずつ現れる。

これが、4水準の因子とほかの列の因子が互いに釣り合っているということである。AA の水準ごとの平均を比べるとき、ほかの因子の効果は打ち消し合う。

4水準の因子 AA を列 [j],[k],[j⊕k][j],[k],[j\oplus k] に置く。2水準の因子 BB は列[ll]に置く。2つの交互作用は、3本の列

[j⊕l],[k⊕l],[j⊕k⊕l](10.4)[j\oplus l],\qquad [k\oplus l],\qquad [j\oplus k\oplus l]\tag{10.4}

に現れ、自由度は 3×1=33\times1=3 である。

理由は次のとおりである。AiBmA_iB_m の組合せ8種類の指示ベクトルは、式 (10.3) に (1±ul)/2(1\pm\bm u_l)/2 を成分ごとに掛けたものである。よってこれらは次の8本が張る空間に入る。

1, uj, uk, uj⊕k, ulとuj⊕l, uk⊕l, uj⊕k⊕l\bm 1,\ \bm u_j,\ \bm u_k,\ \bm u_{j\oplus k},\ \bm u_l\quad\text{と}\quad \bm u_{j\oplus l},\ \bm u_{k\oplus l},\ \bm u_{j\oplus k\oplus l}

このうち主効果に当たらない後ろの3本が、交互作用の自由度3を担う。したがって

SA×B=S[j⊕l]+S[k⊕l]+S[j⊕k⊕l]S_{A\times B}=S_{[j\oplus l]}+S_{[k\oplus l]}+S_{[j\oplus k\oplus l]}

である。

L8L_8 での例

4水準の因子を列[1]・[2]・[3]に置き、BB を列[4]に置く。交互作用は次の3列に現れる(図 10.1)。

1⊕4=5,2⊕4=6,3⊕4=71\oplus4=5,\qquad 2\oplus4=6,\qquad 3\oplus4=7

7列はこれで使い切るので、交互作用を求めるなら誤差の列が残らない。交互作用を無視できるなら、列[5]〜[7]に2水準の因子を置くか、誤差の列とする。

期待平均平方と推定

水準 ii の主効果を aia_i とし、その和は 0 とする。前段で示したとおり、ほかの列の因子は AA の各水準の中で釣り合っている。よって水準ごとの平均 xˉAi=TAi/(N/4)\bar x_{A_i}=T_{A_i}/(N/4) の期待値は μ+ai\mu+a_i である。第4章の1元配置の期待平均平方に、水準数 4、繰返し N/4N/4 を代入して

E(VA)=σ2+N4⋅∑i=14ai23(10.5)E(V_A)=\sigma^2+\frac{N}{4}\cdot\frac{\sum_{i=1}^4a_i^2}{3}\tag{10.5}

を得る(確認テスト 10.1-4 で、列の符号から直接導く)。検定は F0=VA/VeF_0=V_A/V_e を F3,ϕe(α)F_{3,\phi_e}(\alpha) と比べる。

母平均の点推定と有効反復数は第8章と同じ形である。たとえば AA と2水準の BB が残り、交互作用が無視できるときは

μ^(AiBm)=xˉAi+xˉBm−xˉ,1ne=1N/4+1N/2−1N=5N\hat\mu(A_iB_m)=\bar x_{A_i}+\bar x_{B_m}-\bar x,\qquad \frac{1}{n_e}=\frac{1}{N/4}+\frac{1}{N/2}-\frac1N=\frac{5}{N}

である(伊奈の式)。田口の式でも、推定に用いた要因の自由度の和は ϕA+ϕB=3+1=4\phi_A+\phi_B=3+1=4 である。よって 1/ne=(1+4)/N=5/N1/n_e=(1+4)/N=5/N となり一致する。多水準法では各水準のデータ数がそろっているので、田口の式はそのまま使える。

例題 10.1 L8L_8 に4水準の因子を入れた実験の解析 ★★

オリジナル

4水準の因子 AA と2水準の因子 B,CB,C を取り上げる。表 10.1 のとおり、次のように割り付けた。

A: 列[1]・[2]・[3],B: 列[4],C: 列[7]A:\ \text{列[1]・[2]・[3]},\qquad B:\ \text{列[4]},\qquad C:\ \text{列[7]}

交互作用はすべて無視できるとし、列[5]・[6]を誤差とする。特性値は大きいほど望ましい。実験 No. 1〜8 の順に

20, 17, 25, 24, 30, 27, 26, 2120,\ 17,\ 25,\ 24,\ 30,\ 27,\ 26,\ 21

を得た。

  1. SAS_A を水準ごとの和から計算し、列平方和 S[1]+S[2]+S[3]S_{[1]}+S_{[2]}+S_{[3]} と一致することを確かめよ。
  2. 分散分析表を作れ。F0F_0 が2以下の要因があれば誤差にプールして作り直し、有意水準5%で判定せよ。
  3. 最適条件を決め、その母平均の点推定値、有効反復数、95%信頼区間を求めよ(t3(0.025)=3.182t_3(0.025)=3.182)。
解答

(1) 総平方和までを求める。

T=190,CT=19028=4512.5,∑xr2=4636,ST=4636−4512.5=123.5.T=190,\qquad CT=\frac{190^2}8=4512.5,\qquad \sum x_r^2=4636,\qquad S_T=4636-4512.5=123.5 .

AA の水準は No. 1,2 から順に2つずつ A1,A2,A3,A4A_1,A_2,A_3,A_4 なので、水準の和は

TA1=37,TA2=49,TA3=57,TA4=47.T_{A_1}=37,\qquad T_{A_2}=49,\qquad T_{A_3}=57,\qquad T_{A_4}=47 .

各水準のデータ数は2なので

SA=372+492+572+4722−4512.5=92282−4512.5=101.5.S_A=\frac{37^2+49^2+57^2+47^2}{2}-4512.5=\frac{9228}{2}-4512.5=101.5 .

一方、3列の水準1・水準2の和 (Tk1,Tk2)(T_{k1},T_{k2}) と列平方和は次のとおりである。

列[1]: (86,104),S[1]=182/8=40.5,列[2]: (94,96),S[2]=22/8=0.5,列[3]: (84,106),S[3]=222/8=60.5.\begin{aligned}\text{列[1]}&:\ (86,104), & S_{[1]}&=18^2/8=40.5,\\ \text{列[2]}&:\ (94,96), & S_{[2]}&=2^2/8=0.5,\\ \text{列[3]}&:\ (84,106), & S_{[3]}&=22^2/8=60.5.\end{aligned}

和は 101.5 となり一致する。

(2) 残りの列も同じように計算する。

列[4] (B): (101,89),SB=122/8=18,列[7] (C): (97,93),SC=42/8=2,列[5] (e): (93,97),S[5]=2,列[6] (e): (95,95),S[6]=0.\begin{aligned}\text{列[4]}\ (B)&:\ (101,89), & S_B&=12^2/8=18,\\ \text{列[7]}\ (C)&:\ (97,93), & S_C&=4^2/8=2,\\ \text{列[5]}\ (e)&:\ (93,97), & S_{[5]}&=2,\\ \text{列[6]}\ (e)&:\ (95,95), & S_{[6]}&=0.\end{aligned}

誤差は Se=2+0=2S_e=2+0=2、ϕe=2\phi_e=2 である。101.5+18+2+2=123.5=ST101.5+18+2+2=123.5=S_T で分解が確かめられる。

要因SSϕ\phiVVF0F_0
AA101.5333.8333.83
BB18.0118.0018.00
CC2.012.002.00
ee2.021.00
計123.57

CC は F0=2F_0=2 なので誤差にプールする。プール後は

Se=4,ϕe=3,Ve=4/3S_e=4,\qquad \phi_e=3,\qquad V_e=4/3

で、

F0(A)=33.83/(4/3)=25.38>F3,3(0.05)=9.28,F0(B)=18/(4/3)=13.5>F1,3(0.05)=10.13\begin{aligned}F_0(A)&=33.83/(4/3)=25.38>F_{3,3}(0.05)=9.28,\\ F_0(B)&=18/(4/3)=13.5>F_{1,3}(0.05)=10.13\end{aligned}

となる。AA と BB はともに有意水準5%で有意である。ただし F3,3(0.01)=29.46F_{3,3}(0.01)=29.46、F1,3(0.01)=34.12F_{1,3}(0.01)=34.12 より小さいので、1%では有意でない。

(3) 水準ごとの平均は次のとおりである。

xˉA1=18.5,xˉA2=24.5,xˉA3=28.5,xˉA4=23.5,xˉB1=25.25,xˉB2=22.25,xˉ=23.75.\begin{aligned}&\bar x_{A_1}=18.5,\quad \bar x_{A_2}=24.5,\quad \bar x_{A_3}=28.5,\quad \bar x_{A_4}=23.5,\\ &\bar x_{B_1}=25.25,\quad \bar x_{B_2}=22.25,\quad \bar x=23.75 .\end{aligned}

最適条件は A3B1A_3B_1 で、

μ^(A3B1)=xˉA3+xˉB1−xˉ=28.5+25.25−23.75=30.0.\hat\mu(A_3B_1)=\bar x_{A_3}+\bar x_{B_1}-\bar x=28.5+25.25-23.75=30.0 .

伊奈の式で

1ne=12+14−18=58,ne=1.6.\frac1{n_e}=\frac12+\frac14-\frac18=\frac58,\qquad n_e=1.6 .

田口の式でも (1+3+1)/8=5/8(1+3+1)/8=5/8 である。95%信頼区間は

30.0±t3(0.025)Vene=30.0±3.1824/31.6=30.0±2.90,30.0\pm t_3(0.025)\sqrt{\frac{V_e}{n_e}}=30.0\pm3.182\sqrt{\frac{4/3}{1.6}}=30.0\pm2.90,

すなわち [27.10, 32.90][27.10,\ 32.90] である。

例題 10.2 L16L_{16} への4水準の因子の割り付け ★★

オリジナル

4水準の因子 AA と2水準の因子 B,C,D,FB,C,D,F を取り上げる。交互作用 A×BA\times B と B×CB\times C を求めたい。ほかの交互作用は無視できる。

  1. 必要な自由度を数え、L8L_8 では足りず L16L_{16} が要ることを示せ。
  2. L16L_{16} への割り付けを1つ与え、誤差の列と誤差の自由度を答えよ。
  3. AA を列[1]・[2]・[4]に置くことができない理由を述べよ。
解答

(1) 必要な自由度を数える。

  • 主効果:AA が3、B,C,D,FB,C,D,F が1ずつで計7。
  • 交互作用:A×BA\times B が 3×1=33\times1=3。B×CB\times C が1。

合計は 7+3+1=117+3+1=11 で、L8L_8 の7を超える。L16L_{16} の15なら収まり、誤差に 15−11=415-11=4 が残る。

(2) 割り付けの一例を示す。

  • AA を列[1]・[2]・[3]に置く(1⊕2=31\oplus2=3)。
  • BB を列[4]に置く。式 (10.4) より、A×BA\times B は列[5]・[6]・[7]に現れる([1⊕4]=[5][1\oplus4]=[5] など)。
  • CC を列[8]に置く。B×CB\times C は [4⊕8]=[12][4\oplus8]=[12] に現れる。
  • DD を列[15]に、FF を列[14]に置く。

使った列は 1〜8, 12, 14, 15 で、互いに重ならない。誤差の列は [9]・[10]・[11]・[13] で、誤差の自由度は4である。列[9]・[10]・[11]には、無視できると仮定した A×CA\times C が入る(1⊕8=91\oplus8=9 など)。

(3) 列[1]・[2]の水準の組が決まると、列[3]の水準も決まる。4水準の因子は列[1]・[2]の組で水準を決めるので、3本目は必ずその積の列[3]になる。列[1]・[2]・[4]の3本は互いに独立で、その水準の組は 23=82^3=8 種類あり、1本の4水準の列にはならない。また、列[1]・[2]を AA に使えば列[3]は AA の水準の関数になるので、列[3]をほかの因子に回すこともできない。

3水準系での多水準法

3水準系でも同じ考え方を使う。3水準系の表で互いに独立な2列の水準の組は 32=93^2=9 種類あり、これを9水準の因子の水準に対応させる。このとき、2列の交互作用が現れる2本の列(成分記号で abab と ab2ab^2 の列)も同時に使う。合わせて4列、自由度 2×4=8=9−12\times4=8=9-1 を占める。

たとえば L27(313)L_{27}(3^{13}) の列[1]・[2]・[3]・[4]がこの形である。成分記号は順に a, b, ab, ab2a,\ b,\ ab,\ ab^2 である。2水準系の多水準法と比べて使う機会は少ないが、平方和が4列の列平方和の和になる点は同じである。

確認テスト

オリジナル

  1. 10.1-1 L8(27)L_8(2^7) で4水準の因子を置くことができる3列の組をすべて挙げよ。組はいくつあるか。
  2. 10.1-2 表 10.1 の割り付けで AA を列[1]・[2]・[3]に置き、実験 No. 1〜8 の順に 12, 10, 15, 13, 18, 16, 11, 9 を得た。SAS_A を水準ごとの和から求め、列平方和 S[1],S[2],S[3]S_{[1]},S_{[2]},S_{[3]} の和と一致することを確かめよ。さらに STS_T と、列[4]の列平方和を求めよ。
  3. 10.1-3 L16(215)L_{16}(2^{15}) で、4水準の因子 AA を列[1]・[2]・[3]に置いた。もう1つの4水準の因子 CC は列[4]・[8]・[12]に置いた。CC の3列の組が4水準の列として正しいことを確かめよ。A×CA\times C が現れる列とその自由度を求めよ。
  4. 10.1-4 4水準の因子 AA を列 [j],[k],[j⊕k][j],[k],[j\oplus k]に置き、構造式を

x=μ1+∑i=14aigi+(ほかの列の効果)+ε\bm x=\mu\bm 1+\sum_{i=1}^4a_i\bm g_i+(\text{ほかの列の効果})+\bm\varepsilon

とする。gi\bm g_i は AiA_i の指示ベクトルで、主効果の和は 0 とする。次の式を導け。

E(SA)=3σ2+N4∑iai2E(S_A)=3\sigma^2+\frac N4\sum_{i}a_i^2

使ってよいのは、定理 10.2 の分解 SA=S[j]+S[k]+S[j⊕k]S_A=S_{[j]}+S_{[k]}+S_{[j\oplus k]} と、第8章で示した次の式である。

E(S[m])=σ2+(E[um⊤x])2NE(S_{[m]})=\sigma^2+\frac{(E[\bm u_m^\top\bm x])^2}N 5. 10.1-5 例題 10.1 で、最適条件 A3B1A_3B_1 と A1B1A_1B_1 の母平均の差を点推定せよ。その推定量の分散を誤差分散で表し、95%信頼区間を求めよ(プール後の誤差を使う)。

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