度数分布と累積相対度数分布、ヒストグラム
AI 生成・木下が未勉強
統計学の復習 第1章 §1.3 ★★★ 累積相対度数を階級内で線形補間して分位点を読む手順を、階級内一様の仮定から導く。経験分布関数として1級へつなぐ
度数分布表
量的変数の値の範囲を、重ならない区間(階級) に分け、各階級に入るデータの個数(度数) を数えた表を度数分布表と呼ぶ。階級の幅を 、中点 を階級値、相対度数を と書く。相対度数を小さい階級から順に足した を累積相対度数と呼ぶ。 である。
度数分布表にまとめた時点で、各階級の中でデータがどう並んでいたかの情報は失われる。そこで、平均や分位点を表から求めるときは、失われた情報について何らかの仮定を置く。平均の計算では「階級内のデータはすべて階級値にある」と仮定するのが普通で、このとき平均は である。分位点の計算では次の仮定を置く。
経験分布関数と、累積相対度数の線形補間
度数分布表を作る前の生のデータ に対しては、次の関数が分布のすべての情報を持つ。
定義 1.4(経験分布関数)
実数 に対し、 以下のデータの割合
を経験分布関数と呼ぶ。 は各データ点で (同じ値が 個あれば )だけ跳ね上がる右連続な階段関数で、 で 、 で になる。
小さい順に並べた値 (順序統計量)を使うと、 で である。 は「データの各点に確率 を置いた離散分布」の累積分布関数そのもので、第4章で定義する累積分布関数の最初の例になる。データの 分位点とは、大まかには が に達する点のことである。
度数分布表からは の値が階級の境界 でしか分からない()。境界の間を埋めるために、各階級の中でデータが一様に散らばっていると仮定する。この仮定のもとでの分布の密度は、階級 の上で一定値 をとる階段関数
になる。これを積分した累積分布関数は
で、各階級の上で一次式、境界で を通る折れ線である。この折れ線を累積相対度数の折れ線(オージブ)と呼ぶ。
式 (1.4) の読み方は「階級 に入るまでに まで溜まっている。残りの を、階級 の持ち分 のうちの割合として階級幅に比例配分する」である。階級値をそのまま答えにするのは、階級内のデータがすべて中点にあるという別の仮定を混ぜたことになり、分位点の計算としては誤りである。
ヒストグラム
式 (1.2) の のグラフを、階級ごとの長方形として描いたものがヒストグラムである。長方形の面積が相対度数 に等しく、面積の総和は になる。階級の幅がすべて等しいときは高さが度数に比例するので、度数をそのまま高さにしてよい。階級の幅が等しくないときは、高さを度数でなく「相対度数階級幅」(密度)にしなければならない。幅が2倍の階級に度数をそのまま高さとして描くと、面積が2倍になり、その階級のデータが実際の2倍あるように見える。
ヒストグラムの高さは「単位幅あたりの割合」であって、それ自体は割合ではない。割合は高さに幅を掛けた面積として初めて得られる。この関係は、第4章で扱う確率密度関数 と確率 の関係と同じものである。階級を細かくしデータを増やしていくと、ヒストグラムの上端は母集団の密度関数に近づく。
ヒストグラムの形は、山の数(単峰か多峰か)と左右の裾の長さで読む。右の裾が長い分布を右に歪んだ(正の歪みを持つ)分布と呼び、所得や待ち時間のように下限があって上限の無い量に多い。右に歪んだ分布では、裾の大きな値に引かれて平均が中央値より大きくなりやすい。代表値どうしの関係は第2章で扱う。
例題 1.3 幅の異なる階級を持つ度数分布表からの四分位数 ★★★
オリジナルある大学の学生50人の通学時間(分)を集計した。
| 階級(分) | ||||||
| 度数 | 4 | 11 | 15 | 10 | 6 | 4 |
- 相対度数・累積相対度数と、ヒストグラムの各長方形の高さ(密度)を求めよ。
- 階級内一様の仮定のもとで 、中央値、 を求めよ。
- 階級値を使って平均を求め、中央値と比べよ。
解答
(1) 相対度数は度数を で割って である。累積相対度数はこれを順に足して となる。高さは相対度数を階級幅で割る。幅 の階級は 、幅 の は 、幅 の は (いずれも1分あたり)である。度数をそのまま高さにすると の長方形が と同じ高さになり、面積は3倍になってしまう。
(2) は累積相対度数が に達する点で、 なので階級 にある。式 (1.4) に 、、、 を入れる。
中央値は なので階級 にある。
は なので階級 にある。
(3) 階級値は である。平均は 分となる。平均 は中央値 より大きい。右の裾( の長い区間)に少数の大きな値があり、平均がそちらへ引かれている。
図 1.1 例題 1.3 の累積相対度数の折れ線(実線)。階級の境界の点を線分で結ぶことが階級内一様の仮定に当たる。破線は累積相対度数 から横に引いて折れ線に当て、真下に下ろした位置で、そこが ・中央値・ になる。
階級値による平均と、階級内一様の仮定による平均
平均の計算で「階級値に集中」と仮定しても「階級内一様」と仮定しても、平均の値は同じになる(確認テスト 1.3-4)。一様分布の平均が区間の中点だからである。ただし分散は一致せず、階級内一様の仮定のほうが だけ大きくなる。度数分布表からの分散の計算は第2章で扱う。
確認テスト
オリジナル
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