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度数分布と累積相対度数分布、ヒストグラム

2026年10月17日10分で読めますAI生成教科書『資格試験』第1章 データの種類と分布の表し方
目次
  1. 度数分布表
  2. 経験分布関数と、累積相対度数の線形補間
  3. ヒストグラム
  4. 確認テスト
  5. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第1章 §1.3 ★★★ 累積相対度数を階級内で線形補間して分位点を読む手順を、階級内一様の仮定から導く。経験分布関数として1級へつなぐ

度数分布表

量的変数の値の範囲を、重ならない区間(階級)[a0,a1),[a1,a2),…,[aK−1,aK)[a_0,a_1),[a_1,a_2),\dots,[a_{K-1},a_K) に分け、各階級に入るデータの個数(度数)njn_j を数えた表を度数分布表と呼ぶ。階級の幅を hj=aj−aj−1h_j=a_j-a_{j-1}、中点 mj=(aj−1+aj)/2m_j=(a_{j-1}+a_j)/2 を階級値、相対度数を fj=nj/nf_j=n_j/n と書く。相対度数を小さい階級から順に足した Fj=f1+⋯+fjF_j=f_1+\cdots+f_j を累積相対度数と呼ぶ。FK=1F_K=1 である。

度数分布表にまとめた時点で、各階級の中でデータがどう並んでいたかの情報は失われる。そこで、平均や分位点を表から求めるときは、失われた情報について何らかの仮定を置く。平均の計算では「階級内のデータはすべて階級値にある」と仮定するのが普通で、このとき平均は ∑jmjfj\sum_j m_jf_j である。分位点の計算では次の仮定を置く。

経験分布関数と、累積相対度数の線形補間

度数分布表を作る前の生のデータ x1,…,xnx_1,\dots,x_n に対しては、次の関数が分布のすべての情報を持つ。

定義 1.4(経験分布関数)

実数 xx に対し、xx 以下のデータの割合

Fn(x)=1n#{i:xi≤x}F_n(x)=\frac1n\#\{i: x_i\le x\}

を経験分布関数と呼ぶ。FnF_n は各データ点で 1/n1/n(同じ値が kk 個あれば k/nk/n)だけ跳ね上がる右連続な階段関数で、x→−∞x\to-\infty で 00、x→∞x\to\infty で 11 になる。

小さい順に並べた値 x(1)≤⋯≤x(n)x_{(1)}\le\cdots\le x_{(n)}(順序統計量)を使うと、x(k)≤x<x(k+1)x_{(k)}\le x<x_{(k+1)} で Fn(x)=k/nF_n(x)=k/n である。FnF_n は「データの各点に確率 1/n1/n を置いた離散分布」の累積分布関数そのもので、第4章で定義する累積分布関数の最初の例になる。データの pp 分位点とは、大まかには FnF_n が pp に達する点のことである。

度数分布表からは FnF_n の値が階級の境界 aja_j でしか分からない(Fn(aj)≈FjF_n(a_j)\approx F_j)。境界の間を埋めるために、各階級の中でデータが一様に散らばっていると仮定する。この仮定のもとでの分布の密度は、階級 jj の上で一定値 fj/hjf_j/h_j をとる階段関数

f~(x)=fjhj(aj−1≤x<aj)(1.2)\tilde f(x)=\frac{f_j}{h_j}\qquad(a_{j-1}\le x<a_j)\tag{1.2}

になる。これを積分した累積分布関数は

F~(x)=∫a0xf~(t) dt=Fj−1+fjhj(x−aj−1)(aj−1≤x<aj)(1.3)\tilde F(x)=\int_{a_0}^{x}\tilde f(t)\,\mathrm{d} t=F_{j-1}+\frac{f_j}{h_j}(x-a_{j-1})\qquad(a_{j-1}\le x<a_j)\tag{1.3}

で、各階級の上で一次式、境界で FjF_j を通る折れ線である。この折れ線を累積相対度数の折れ線(オージブ)と呼ぶ。

命題 1.5(度数分布表からの分位点)

0<p<10<p<1 に対し、Fj−1<p≤FjF_{j-1}<p\le F_j となる階級 jj をとる。階級内一様の仮定のもとで F~(xp)=p\tilde F(x_p)=p となる点(pp 分位点)は

xp=aj−1+p−Fj−1fj hj(1.4)x_p=a_{j-1}+\frac{p-F_{j-1}}{f_j}\,h_j\tag{1.4}

である。p=1/4,1/2,3/4p=1/4,1/2,3/4 のときがそれぞれ第1四分位数 Q1Q_1、中央値、第3四分位数 Q3Q_3 である。

証明

F~\tilde F は階級 jj の上で (1.3) の一次式で、x=aj−1x=a_{j-1} で Fj−1<pF_{j-1}<p、x→ajx\to a_j で Fj≥pF_j\ge p をとる。fj>0f_j>0 なので傾き fj/hjf_j/h_j は正で、この区間に F~(x)=p\tilde F(x)=p の解がただ1つある。Fj−1+fjhj(x−aj−1)=pF_{j-1}+\frac{f_j}{h_j}(x-a_{j-1})=p を xx について解くと (1.4) になる。

式 (1.4) の読み方は「階級 jj に入るまでに Fj−1F_{j-1} まで溜まっている。残りの p−Fj−1p-F_{j-1} を、階級 jj の持ち分 fjf_j のうちの割合として階級幅に比例配分する」である。階級値をそのまま答えにするのは、階級内のデータがすべて中点にあるという別の仮定を混ぜたことになり、分位点の計算としては誤りである。

ヒストグラム

式 (1.2) の f~\tilde f のグラフを、階級ごとの長方形として描いたものがヒストグラムである。長方形の面積が相対度数 fjf_j に等しく、面積の総和は 11 になる。階級の幅がすべて等しいときは高さが度数に比例するので、度数をそのまま高さにしてよい。階級の幅が等しくないときは、高さを度数でなく「相対度数÷\div階級幅」(密度)にしなければならない。幅が2倍の階級に度数をそのまま高さとして描くと、面積が2倍になり、その階級のデータが実際の2倍あるように見える。

ヒストグラムの高さは「単位幅あたりの割合」であって、それ自体は割合ではない。割合は高さに幅を掛けた面積として初めて得られる。この関係は、第4章で扱う確率密度関数 f(x)f(x) と確率 ∫abf(x) dx\int_a^b f(x)\,\mathrm{d} x の関係と同じものである。階級を細かくしデータを増やしていくと、ヒストグラムの上端は母集団の密度関数に近づく。

ヒストグラムの形は、山の数(単峰か多峰か)と左右の裾の長さで読む。右の裾が長い分布を右に歪んだ(正の歪みを持つ)分布と呼び、所得や待ち時間のように下限があって上限の無い量に多い。右に歪んだ分布では、裾の大きな値に引かれて平均が中央値より大きくなりやすい。代表値どうしの関係は第2章で扱う。

例題 1.3 幅の異なる階級を持つ度数分布表からの四分位数 ★★★

オリジナルある大学の学生50人の通学時間(分)を集計した。

階級(分)[0,10)[0,10)[10,20)[10,20)[20,30)[20,30)[30,40)[30,40)[40,60)[40,60)[60,90)[60,90)
度数411151064
  1. 相対度数・累積相対度数と、ヒストグラムの各長方形の高さ(密度)を求めよ。
  2. 階級内一様の仮定のもとで Q1Q_1、中央値、Q3Q_3 を求めよ。
  3. 階級値を使って平均を求め、中央値と比べよ。
解答

(1) 相対度数は度数を 5050 で割って 0.08, 0.22, 0.30, 0.20, 0.12, 0.080.08,\,0.22,\,0.30,\,0.20,\,0.12,\,0.08 である。累積相対度数はこれを順に足して 0.08, 0.30, 0.60, 0.80, 0.92, 1.000.08,\,0.30,\,0.60,\,0.80,\,0.92,\,1.00 となる。高さは相対度数を階級幅で割る。幅 1010 の階級は 0.008, 0.022, 0.030, 0.0200.008,\,0.022,\,0.030,\,0.020、幅 2020 の [40,60)[40,60) は 0.12/20=0.0060.12/20=0.006、幅 3030 の [60,90)[60,90) は 0.08/30≈0.002670.08/30\approx0.00267(いずれも1分あたり)である。度数をそのまま高さにすると [60,90)[60,90) の長方形が [0,10)[0,10) と同じ高さになり、面積は3倍になってしまう。

(2) Q1Q_1 は累積相対度数が 0.250.25 に達する点で、F1=0.08<0.25≤F2=0.30F_1=0.08<0.25\le F_2=0.30 なので階級 [10,20)[10,20) にある。式 (1.4) に a1=10a_1=10、F1=0.08F_1=0.08、f2=0.22f_2=0.22、h2=10h_2=10 を入れる。

Q1=10+0.25−0.080.22×10=10+7.727≈17.73 分.Q_1=10+\frac{0.25-0.08}{0.22}\times10=10+7.727\approx17.73\ \text{分}.

中央値は F2=0.30<0.50≤F3=0.60F_2=0.30<0.50\le F_3=0.60 なので階級 [20,30)[20,30) にある。

中央値=20+0.50−0.300.30×10=20+6.667≈26.67 分.\text{中央値}=20+\frac{0.50-0.30}{0.30}\times10=20+6.667\approx26.67\ \text{分}.

Q3Q_3 は F3=0.60<0.75≤F4=0.80F_3=0.60<0.75\le F_4=0.80 なので階級 [30,40)[30,40) にある。

Q3=30+0.75−0.600.20×10=37.5 分.Q_3=30+\frac{0.75-0.60}{0.20}\times10=37.5\ \text{分}.

(3) 階級値は 5,15,25,35,50,755,15,25,35,50,75 である。平均は5(0.08)+15(0.22)+25(0.30)+35(0.20)+50(0.12)+75(0.08)=0.4+3.3+7.5+7+6+6=30.25(0.08)+15(0.22)+25(0.30)+35(0.20)+50(0.12)+75(0.08)=0.4+3.3+7.5+7+6+6=30.2 分となる。平均 30.230.2 は中央値 26.6726.67 より大きい。右の裾([40,90)[40,90) の長い区間)に少数の大きな値があり、平均がそちらへ引かれている。

図

図 1.1 例題 1.3 の累積相対度数の折れ線(実線)。階級の境界の点を線分で結ぶことが階級内一様の仮定に当たる。破線は累積相対度数 0.25, 0.50, 0.750.25,\,0.50,\,0.75 から横に引いて折れ線に当て、真下に下ろした位置で、そこが Q1Q_1・中央値・Q3Q_3 になる。

階級値による平均と、階級内一様の仮定による平均

平均の計算で「階級値に集中」と仮定しても「階級内一様」と仮定しても、平均の値は同じになる(確認テスト 1.3-4)。一様分布の平均が区間の中点だからである。ただし分散は一致せず、階級内一様の仮定のほうが ∑jfjhj2/12\sum_j f_jh_j^2/12 だけ大きくなる。度数分布表からの分散の計算は第2章で扱う。

確認テスト

オリジナル

  1. 1.3-1 データ {3,5,5,8}\{3,5,5,8\} の経験分布関数 Fn(x)F_n(x) を区間ごとに書け。Fn(5)F_n(5) と、xx を左から 55 に近づけたときの極限 Fn(5−0)F_n(5-0) を求めよ。
  2. 1.3-2 50人のデータで、階級 [0,10)[0,10) の度数が 1010、階級 [10,30)[10,30) の度数が 2020 であった。ヒストグラムでどちらの長方形が高いか。
  3. 1.3-3 例題 1.3 の表で、(a) 90パーセント点と、(b) 通学時間が35分以下の学生の割合を、階級内一様の仮定のもとで求めよ。
  4. 1.3-4 階級内一様の仮定のもとでの分布(密度 (1.2))について、平均が ∑jmjfj\sum_jm_jf_j に等しく、分散が ∑jfj(mj−μ)2+∑jfjhj2/12\sum_jf_j(m_j-\mu)^2+\sum_jf_jh_j^2/12(μ=∑jmjfj\mu=\sum_jm_jf_j)になることを示せ。

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