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場合の数

2026年10月17日11分で読めますAI生成教科書『資格試験』第3章 場合の数と確率
目次
  1. 和の法則と積の法則
  2. 階乗と順列
  3. いろいろな順列
  4. 組合せと二項係数
  5. 重複組合せ
  6. 確認テスト
  7. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第3章 §3.1 ★★ 順列・組合せ・重複組合せの公式を積の法則から導き、数え上げの道具をそろえる

この章は、2級の対策本の第6章〜第9章(場合の数・さまざまな事象・確率と期待値・条件付き確率とベイズの定理)に当たる。

統計学で扱う確率は、最終的にはすべて「起こりうる結果の集まり(標本空間)の部分集合に数を割り当てる規則」の上に立っている。第4章で確率変数と分布を定義するときも、第5章で二項分布や超幾何分布の確率関数を書くときも、その式の中身はこの章で扱う数え上げと確率の計算である。この章では、まず順列と組合せの公式をすべて積の法則から導き、次に事象を集合として扱う言葉(和事象・積事象・余事象・排反)を整える。そのうえで、等確率の場合の確率を定義して、余事象・加法定理・独立性・期待値を導く。最後に条件付き確率を定義し、乗法定理・全確率の公式・Bayes の定理を導いて、検査の陽性的中率の計算まで行う。

2級の試験では、この範囲は「独立かどうかを判定せよ」「陽性だった人が病気である確率を求めよ」という単独の小問として出る。1級では、この章の内容が大問1つ全体になることは少なく、離散分布の確率関数を導く前半や、ベイズ推定の大問の最初の小問として現れる。どちらの場合も、答案に必要なのは公式の暗記でなく、「根元事象を何にとるか」「何を条件にしているか」を1行で書いてから計算を進める手順である。この章の目標は、その手順を自分の手で最後まで走らせられるようにすることである。

和の法則と積の法則

数え上げの公式はすべて、次の2つの法則から導かれる。

命題 3.1(和の法則・積の法則)

  1. (和の法則)2つの事柄 AA・BB が同時には起こらないとき、AA が mm 通り、BB が nn 通りの起こり方を持つなら、「AA または BB」の起こり方は m+nm+n 通りである。
  2. (積の法則)事柄 AA の起こり方が mm 通りあり、そのそれぞれに対して事柄 BB の起こり方が nn 通りずつあるなら、「AA に続いて BB」の起こり方は mnmn 通りである。

和の法則は、重なりの無い2つの集合の要素の個数を足すことにすぎない。積の法則は、AA の結果を行、BB の結果を列にとった m×nm\times n の表のマスの個数を数えることにあたる。積の法則で大事なのは「AA の結果ごとに BB の起こり方の個数が同じ nn である」という条件で、BB の中身は AA の結果によって変わってよい。順列の公式はこの点を使う。

階乗と順列

定義 3.2(階乗・順列)

正の整数 nn に対して n!=n(n−1)⋯2⋅1n!=n(n-1)\cdots2\cdot1 を nn の階乗と呼び、0!=10!=1 と定める。異なる nn 個のものから rr 個を取り出して1列に並べたものを順列と呼び、その総数を nPr{}_n\mathrm{P}_r と書く(0≤r≤n0\le r\le n)。

定理 3.3(順列の数)

nPr=n(n−1)⋯(n−r+1)=n!(n−r)!.(3.1){}_n\mathrm{P}_r=n(n-1)\cdots(n-r+1)=\frac{n!}{(n-r)!}.\tag{3.1}

証明

並びの1番目には nn 個のどれを置いてもよいので nn 通りある。1番目を決めたあと、2番目には残りの n−1n-1 個のどれかを置く。1番目に何を置いたかで残りの中身は変わるが、残りの個数はつねに n−1n-1 である。同様に、kk 番目を置く時点では k−1k-1 個がすでに使われているので、選び方は n−k+1n-k+1 通りである。積の法則を rr 回使って

nPr=n⋅(n−1)⋯(n−r+1).{}_n\mathrm{P}_r=n\cdot(n-1)\cdots(n-r+1).

右辺に (n−r)!(n-r)! を掛けて割ると n!/(n−r)!n!/(n-r)! になる。

r=nr=n とすると nPn=n!{}_n\mathrm{P}_n=n! で、これは nn 個すべてを並べる並べ方の数である。式 (3.1) の右端の形を r=nr=n にも使えるようにするには、n!/0!=n!n!/0!=n! でなければならない。0!=10!=1 という約束は、この一致を保つために置かれている。

いろいろな順列

命題 3.4(重複順列・円順列・同じものを含む順列)

  1. (重複順列)nn 種類のものから、同じものを何回選んでもよいとして rr 個を並べる並べ方は nrn^r 通りである。
  2. (円順列)異なる nn 個のものを円形に並べる並べ方は、回転して重なるものを同じとみなすと (n−1)!(n-1)! 通りである。
  3. (同じものを含む順列)1種類目が p1p_1 個、2種類目が p2p_2 個、…、kk 種類目が pkp_k 個、合計 n=p1+⋯+pkn=p_1+\cdots+p_k 個あり、同じ種類のものは区別しないとする。これらを1列に並べる並べ方は

n!p1! p2!⋯pk!(3.2)\frac{n!}{p_1!\,p_2!\cdots p_k!}\tag{3.2}

通りである。

証明
  1. どの位置にも nn 通りのものを置けるので、積の法則で n⋅n⋯n=nrn\cdot n\cdots n=n^r。

  2. nn 個を1列に並べる n!n! 通りの並べ方を、それぞれ円形に並べ直す。1つの円形の並べ方は、どこを先頭として読み始めるかで nn 通りの1列の並べ方から作られる。したがって円形の並べ方の数を NN とすると n!=N⋅nn!=N\cdot n で、N=(n−1)!N=(n-1)!。

  3. 求める並べ方の数を NN とする。同じ種類のものに一時的に番号をつけて区別すると、全体は異なる nn 個になり、並べ方は n!n! 通りになる。番号を消した1つの並べ方からは、1種類目の p1p_1 個の番号の付け方が p1!p_1! 通り、2種類目が p2!p_2! 通り、… だけ番号つきの並べ方が作られる。積の法則から n!=N⋅p1! p2!⋯pk!n!=N\cdot p_1!\,p_2!\cdots p_k! となり、(3.2) を得る。

3 の証明で使った「区別のないものに一時的に番号をつけ、あとで重複の数で割る」という手順は、組合せの公式や、次の章以降で出てくる多項分布の確率関数でも同じ形で使う。

組合せと二項係数

定義 3.5(組合せ)

異なる nn 個のものから、順序を考えずに rr 個を選んだ組を組合せと呼び、その総数を nCr{}_n\mathrm{C}_r または (nr)\binom nr と書く。

定理 3.6(組合せの数とその性質)

  1. (nr)=nPrr!=n!r! (n−r)!\displaystyle \binom nr=\frac{{}_n\mathrm{P}_r}{r!}=\frac{n!}{r!\,(n-r)!}。
  2. (nr)=(nn−r)\displaystyle \binom nr=\binom n{n-r}。
  3. (Pascal の関係)1≤r≤n−11\le r\le n-1 のとき (nr)=(n−1r−1)+(n−1r)\displaystyle \binom nr=\binom{n-1}{r-1}+\binom{n-1}{r}。
  4. (二項定理)(a+b)n=∑k=0n(nk)akbn−k\displaystyle (a+b)^n=\sum_{k=0}^n\binom nk a^kb^{n-k}。特に ∑k=0n(nk)=2n\displaystyle\sum_{k=0}^n\binom nk=2^n。
証明
  1. rr 個の順列を、まず組合せを選び(nCr{}_n\mathrm{C}_r 通り)、次にその rr 個を並べる(r!r! 通り)、という2段階で作る。積の法則からnPr=nCr⋅r!{}_n\mathrm{P}_r={}_n\mathrm{C}_r\cdot r! である。(3.1) を代入する。

  2. 選ぶ rr 個を決めることと、選ばない n−rn-r 個を決めることは1対1に対応する。式 1 の右辺が rr と n−rn-r について対称であることからも分かる。

  3. nn 個のうち特定の1個を xx とする。rr 個の組は「xx を含む組」と「xx を含まない組」に重なりなく分かれる。xx を含む組は、残り n−1n-1 個からr−1r-1 個を選んで xx を加えたものなので (n−1r−1)\binom{n-1}{r-1} 通りある。xx を含まない組は残り n−1n-1 個から rr 個を選ぶので (n−1r)\binom{n-1}{r} 通りある。和の法則で両者を足す。

  4. (a+b)n=(a+b)(a+b)⋯(a+b)(a+b)^n=(a+b)(a+b)\cdots(a+b) を展開すると、各因子から aa か bb のどちらかを1つずつ選んで掛けた 2n2^n 個の項の和になる。そのうち akbn−ka^kb^{n-k} になる項は、nn 個の因子のうち aa を選ぶ kk 個を決めれば1つに決まるので、(nk)\binom nk 個ある。a=b=1a=b=1 とおけば後半の式を得る。

後半の式 ∑k(nk)=2n\sum_k\binom nk=2^n は、nn 個の要素からなる集合の部分集合の総数を、要素の個数 kk で分類して数えたものとも読める。各要素について「入れる・入れない」の2通りを選ぶので、重複順列として 2n2^n 通りになるからである。

重複組合せ

命題 3.7(重複組合せ)

nn 種類のものから、同じ種類を何個選んでもよいとして合計 rr 個を選ぶ選び方(順序は考えない)は

nHr=(n+r−1r)(3.3){}_n\mathrm{H}_r=\binom{n+r-1}{r}\tag{3.3}

通りである。これは方程式 x1+⋯+xn=rx_1+\cdots+x_n=r の0以上の整数解の個数に等しい。

証明

種類 ii を選んだ個数を xix_i とすると、選び方は x1+⋯+xn=rx_1+\cdots+x_n=r をみたす0以上の整数の組 (x1,…,xn)(x_1,\dots,x_n) と1対1に対応する。この組を、rr 個の ∘\circ と n−1n-1 本の仕切り ∣| の列で表す。左から順に、最初の仕切りより前の ∘\circ の個数を x1x_1、1本目と2本目の仕切りの間の個数を x2x_2、… と読む。たとえば n=3n=3、r=4r=4 で ∘∘∣ ∣∘∘\circ\circ|\,|\circ\circ は (2,0,2)(2,0,2) を表す。この対応は1対1なので、求める数は n+r−1n+r-1 個の位置から∘\circ を置く rr 個を選ぶ数 (n+r−1r)\binom{n+r-1}{r} に等しい。

例題 3.1 格子上の最短経路 ★★

オリジナル平面の格子点 O=(0,0)\mathrm{O}=(0,0) から G=(5,3)\mathrm{G}=(5,3) まで、格子線に沿って右(+x+x 方向)か上(+y+y 方向)に1目盛りずつ進む最短経路を考える。

  1. 最短経路は全部で何通りあるか。
  2. 点 P=(2,1)\mathrm{P}=(2,1) を通る最短経路は何通りあるか。また P を通らない最短経路は何通りあるか。
解答
  1. 最短経路は、右への1歩 R\mathrm R を5個、上への1歩 U\mathrm U を3個、合計8個並べた列と1対1に対応する。同じものを含む順列 (3.2) から

8!5! 3!=(83)=56 通り.\frac{8!}{5!\,3!}=\binom83=56\ \text{通り}.

8歩のうちどの3歩を U\mathrm U にするかを選ぶと考えても同じ式になる。2. P を通る経路は、O から P までの部分と P から G までの部分に分けて作る。O から P までは R\mathrm R 2個と U\mathrm U 1個の並べ方で (31)=3\binom31=3 通り、P から G までは R\mathrm R 3個と U\mathrm U 2個の並べ方で (52)=10\binom52=10 通りである。前半の各経路に後半のどの経路をつないでもよいので、積の法則から

3×10=30 通り.3\times10=30\ \text{通り}.

P を通らない経路は、全体からこれを引いて 56−30=2656-30=26 通りである。

例題 3.2 重複組合せと「1個以上」の条件 ★★

オリジナル3種類のおにぎり(梅・鮭・昆布)を合計8個買う。どの種類も何個でも買えるものとし、同じ種類のおにぎりは区別しない。

  1. 買い方は何通りあるか(買わない種類があってもよい)。
  2. 3種類とも少なくとも1個ずつ買う買い方は何通りあるか。
解答

梅・鮭・昆布の個数を x1,x2,x3x_1,x_2,x_3 とする。

  1. x1+x2+x3=8x_1+x_2+x_3=8 の0以上の整数解の個数なので、(3.3) で n=3n=3、r=8r=8 として

(3+8−18)=(108)=(102)=45 通り.\binom{3+8-1}{8}=\binom{10}{8}=\binom{10}{2}=45\ \text{通り}. 2. yi=xi−1y_i=x_i-1 とおくと、条件 xi≥1x_i\ge1 は yi≥0y_i\ge0 に、方程式は y1+y2+y3=5y_1+y_2+y_3=5 に変わる。この対応は1対1なので、求める数は

(3+5−15)=(75)=(72)=21 通り.\binom{3+5-1}{5}=\binom75=\binom72=21\ \text{通り}.

先に各種類を1個ずつ買っておき、残りの5個を自由に選ぶ、と読んでも同じ計算になる。

確認テスト

オリジナル

  1. 3.1-1 7P3{}_7\mathrm{P}_3 と 7C3{}_7\mathrm{C}_3 を求め、両者の比が 3!3! になる理由を1行で説明せよ。
  2. 3.1-2 12文字の列 TOUKEIKENTEI の文字をすべて使ってできる文字列は何通りあるか。
  3. 3.1-3 6人が円卓に座る。座り方は全部で何通りか(回転して重なるものは同じとみなす)。そのうち特定の2人 A・B が隣り合う座り方は何通りか。
  4. 3.1-4 1≤k≤n1\le k\le n のとき k(nk)=n(n−1k−1)k\binom nk=n\binom{n-1}{k-1} を、(a) 定理3.6 の 1 の式の計算で、(b)「nn 人から kk 人の委員を選び、その中から委員長を1人決める」選び方を2通りに数えることで、それぞれ示せ。
  5. 3.1-5 10人を4人・3人・3人の3組に分ける。(a) 3組に「第1班・第2班・第3班」の名前がついている(第1班が4人)とき、分け方は何通りか。(b) 組に名前がついていないとき、分け方は何通りか。

木下の勉強ステータス

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