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重回帰分析と決定係数・重相関係数

2026年10月17日10分で読めますAI生成教科書『資格試験』第14章 相関と回帰
目次
  1. 説明変数が2つの重回帰
  2. 偏回帰係数の意味
  3. 決定係数と重相関係数
  4. 多重共線性とダミー変数
  5. 確認テスト
  6. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第14章 §14.5 ★★ 説明変数が2つの最小二乗法は2本の正規方程式を解けばよい。偏回帰係数は「ほかの変数で説明できる分を除いた xjx_j」に yy を回帰した傾きで、単回帰の傾きとは一般に異なる

説明変数が2つの重回帰

説明変数が x1,x2x_1,x_2 の2つのとき、予測式 y^=b0+b1x1+b2x2\hat y=b_0+b_1x_1+b_2x_2 の係数を、残差平方和 ∑(yi−b0−b1x1i−b2x2i)2\sum(y_i-b_0-b_1x_{1i}-b_2x_{2i})^2 を最小にするように選ぶ。b1,b2b_1,b_2 を偏回帰係数と呼ぶ。偏差平方和と偏差積和を S11=∑(x1i−xˉ1)2S_{11}=\sum(x_{1i}-\bar x_1)^2、S22S_{22}、S12=∑(x1i−xˉ1)(x2i−xˉ2)S_{12}=\sum(x_{1i}-\bar x_1)(x_{2i}-\bar x_2)、S1y=∑(x1i−xˉ1)(yi−yˉ)S_{1y}=\sum(x_{1i}-\bar x_1)(y_i-\bar y)、S2yS_{2y} と書く。

単回帰と同じく、b0b_0 について最小化すると b0=yˉ−b1xˉ1−b2xˉ2b_0=\bar y-b_1\bar x_1-b_2\bar x_2 で、予測式は平均の点を通る。これを代入して b1,b2b_1,b_2 で偏微分して 00 と置くと、正規方程式

S11b1+S12b2=S1y,S12b1+S22b2=S2y(14.17)S_{11}b_1+S_{12}b_2=S_{1y},\qquad S_{12}b_1+S_{22}b_2=S_{2y}\tag{14.17}

が得られる。S11S22−S122>0S_{11}S_{22}-S_{12}^2>0(x1x_1 と x2x_2 の相関係数が ±1\pm1 でない)なら、連立方程式はただ1組の解

b1=S22S1y−S12S2yS11S22−S122,b2=S11S2y−S12S1yS11S22−S122(14.18)b_1=\frac{S_{22}S_{1y}-S_{12}S_{2y}}{S_{11}S_{22}-S_{12}^2},\qquad b_2=\frac{S_{11}S_{2y}-S_{12}S_{1y}}{S_{11}S_{22}-S_{12}^2}\tag{14.18}

を持つ。単回帰と同じ残差の直交性(残差は 11・x1x_1・x2x_2 のどれとも直交する)から、平方和の分解 Syy=SR+SeS_{yy}=S_R+S_e も成り立ち、

SR=∑(y^i−yˉ)2=∑(y^i−yˉ)(yi−yˉ)=b1S1y+b2S2y(14.19)S_R=\sum(\hat y_i-\bar y)^2=\sum(\hat y_i-\bar y)(y_i-\bar y)=b_1S_{1y}+b_2S_{2y}\tag{14.19}

である。2つ目の等号は yi−yˉ=(y^i−yˉ)+eiy_i-\bar y=(\hat y_i-\bar y)+e_i と ∑(y^i−yˉ)ei=0\sum(\hat y_i-\bar y)e_i=0 から、3つ目は y^i−yˉ=b1(x1i−xˉ1)+b2(x2i−xˉ2)\hat y_i-\bar y=b_1(x_{1i}-\bar x_1)+b_2(x_{2i}-\bar x_2) から出る。

偏回帰係数の意味

式 (14.18) の b1b_1 の分子と分母を S22S_{22} で割ると

b1=S1y−S12S22S2yS11−S122S22b_1=\frac{S_{1y}-\dfrac{S_{12}}{S_{22}}S_{2y}}{S_{11}-\dfrac{S_{12}^2}{S_{22}}}

となる。§14.2 の式 (14.5) と同じく、x1x_1 から x2x_2 の1次式で説明できる分を引いた残り x~1i=(x1i−xˉ1)−(S12/S22)(x2i−xˉ2)\tilde x_{1i}=(x_{1i}-\bar x_1)-(S_{12}/S_{22})(x_{2i}-\bar x_2) を作ると、分子は ∑x~1i(yi−yˉ)\sum\tilde x_{1i}(y_i-\bar y)、分母は ∑x~1i2\sum\tilde x_{1i}^2 である。したがって

b1=∑ix~1i yi∑ix~1i2(14.20)b_1=\frac{\sum_i\tilde x_{1i}\,y_i}{\sum_i\tilde x_{1i}^2}\tag{14.20}

であり(∑x~1i=0\sum\tilde x_{1i}=0 なので yi−yˉy_i-\bar y を yiy_i にしてよい)、b1b_1 は「x2x_2 で説明できる分を除いた x1x_1」に yy を単回帰した傾きである。このため b1b_1 は「x2x_2 を固定したまま x1x_1 を1単位増やしたときの yy の変化」と読まれ、x1x_1 だけで単回帰したときの傾き S1y/S11S_{1y}/S_{11} とは一般に一致しない。第1式 (14.17) を S11S_{11} で割ると

S1yS11=b1+b2 S12S11(14.21)\frac{S_{1y}}{S_{11}}=b_1+b_2\,\frac{S_{12}}{S_{11}}\tag{14.21}

で、単回帰の傾きは、偏回帰係数 b1b_1 に「x2x_2 の効果 b2b_2 を、x1x_1 と x2x_2 の連動の分 S12/S11S_{12}/S_{11} だけ取り込んだもの」を足した値になる。

決定係数と重相関係数

定義 14.9(決定係数と重相関係数)

回帰(単回帰でも重回帰でも)の平方和の分解 Syy=SR+SeS_{yy}=S_R+S_e について、

R2=SRSyy=1−SeSyy(14.22)R^2=\frac{S_R}{S_{yy}}=1-\frac{S_e}{S_{yy}}\tag{14.22}

を決定係数と呼ぶ。また、観測値 yiy_i と予測値 y^i\hat y_i の相関係数 RR を重相関係数と呼ぶ。

0≤SR≤Syy0\le S_R\le S_{yy} なので 0≤R2≤10\le R^2\le1 で、R2R^2 は yy の散らばりのうち回帰で説明される割合である。重相関係数と決定係数の関係は次のとおりである。y^i\hat y_i の平均は yˉ\bar y(∑ei=0\sum e_i=0 から)で、∑(yi−yˉ)(y^i−yˉ)=SR\sum(y_i-\bar y)(\hat y_i-\bar y)=S_R(式 (14.19) の2つ目の等号)なので

R=SRSyy SR=SRSyyR=\frac{S_R}{\sqrt{S_{yy}\,S_R}}=\sqrt{\frac{S_R}{S_{yy}}}

となり、重相関係数の2乗が決定係数である。R≥0R\ge0 である。単回帰では式 (14.16) から R2=r2R^2=r^2 で、R=∣r∣R=\lvert r\rvert になる。単回帰で決定係数から相関係数を戻すときは、傾き b1b_1 の符号を付ける(R2=0.49R^2=0.49、b1<0b_1<0 なら r=−0.7r=-0.7)。重回帰の R2R^2 は、どれか1つの相関係数の2乗ではない。

説明変数を増やすと、最小化する範囲が広がるので(新しい係数を 00 に固定すれば元のモデルになる)、SeS_e は増えず、R2R^2 は減らない。yy と無関係な変数を足しても R2R^2 は上がるので、説明変数の数が違うモデルを R2R^2 で比べることはできない。そこで、説明変数が pp 個のとき

Rˉ2=1−Se/(n−p−1)Syy/(n−1)=1−(1−R2)n−1n−p−1(14.23)\bar R^2=1-\frac{S_e/(n-p-1)}{S_{yy}/(n-1)}=1-(1-R^2)\frac{n-1}{n-p-1}\tag{14.23}

を自由度調整済み決定係数と呼ぶ。分子と分母の平方和をそれぞれの自由度で割っている。SeS_e の自由度 n−p−1n-p-1 は、データ数 nn から推定した係数の数 p+1p+1(切片と pp 個の偏回帰係数)を引いた数である。Rˉ2\bar R^2 は変数を足すと下がることがあり、負になることもある。

多重共線性とダミー変数

式 (14.18) の分母 S11S22−S122=S11S22(1−r122)S_{11}S_{22}-S_{12}^2=S_{11}S_{22}(1-r_{12}^2) は、x1x_1 と x2x_2 の相関係数 r12r_{12} が ±1\pm1 に近いと 00 に近くなる。このとき偏回帰係数はデータの小さな変化で大きく動き、標準誤差が大きくなる(確認テスト 14.5-4 で V[b1]=σ2/{S11(1−r122)}V[b_1]=\sigma^2/\{S_{11}(1-r_{12}^2)\} を示す)。説明変数どうしが強く相関しているこの状態を多重共線性と呼ぶ。R2R^2 は大きいのに個々の係数が有意にならない、係数の符号が予想と逆になる、といった症状が出る。1/(1−r122)1/(1-r_{12}^2) を分散拡大係数(VIF)と呼び、診断に使う。対処は、相関の強い変数の片方を外すことである。

性別や地域のような質的な変数は、00 と 11 をとるダミー変数にして回帰に入れる。2水準なら1本のダミー dd(基準の水準で 00、もう一方で 11)を入れ、y^=b0+b1x+b2d\hat y=b_0+b_1x+b_2d とすると、b2b_2 は xx が同じときの2水準の予測値の差を表す。mm 水準の変数には m−1m-1 本のダミーを入れる。mm 本すべてを入れると、ダミーの和がいつも 11 になって切片の列と一致し、正規方程式の解が1つに決まらなくなる。

例題 14.6 説明変数が2つの重回帰と単回帰の傾きの違い ★★

オリジナルある製品の強度 yy を、2つの原料の配合量 x1,x2x_1,x_2 で説明する。n=10n=10 個の試作品について、xˉ1=4\bar x_1=4、xˉ2=6\bar x_2=6、yˉ=15\bar y=15、S11=10S_{11}=10、S22=20S_{22}=20、S12=8S_{12}=8、S1y=13S_{1y}=13、S2y=24S_{2y}=24、Syy=40S_{yy}=40 であった。

  1. 重回帰式 y^=b0+b1x1+b2x2\hat y=b_0+b_1x_1+b_2x_2 を求めよ。
  2. yy を x1x_1 だけに単回帰したときの傾きを求め、b1b_1 と違う理由を式 (14.21) で説明せよ。
  3. 決定係数・重相関係数・自由度調整済み決定係数を求めよ。
解答

(1) 分母は S11S22−S122=200−64=136S_{11}S_{22}-S_{12}^2=200-64=136 である。式 (14.18) から

b1=20×13−8×24136=260−192136=0.5,b2=10×24−8×13136=240−104136=1.0b_1=\frac{20\times13-8\times24}{136}=\frac{260-192}{136}=0.5,\qquad b_2=\frac{10\times24-8\times13}{136}=\frac{240-104}{136}=1.0

で、b0=15−0.5×4−1.0×6=7b_0=15-0.5\times4-1.0\times6=7 である。重回帰式は y^=7+0.5x1+1.0x2\hat y=7+0.5x_1+1.0x_2 である。

(2) 単回帰の傾きは S1y/S11=13/10=1.3S_{1y}/S_{11}=13/10=1.3 で、b1=0.5b_1=0.5 の2倍以上である。式 (14.21) に入れると 1.3=0.5+1.0×(8/10)=0.5+0.81.3=0.5+1.0\times(8/10)=0.5+0.8 である。x1x_1 と x2x_2 は正の相関(r12=8/200=0.566r_{12}=8/\sqrt{200}=0.566)を持つので、x1x_1 が大きい試作品は x2x_2 も大きい傾向がある。単回帰では x2x_2 の効果 0.80.8 ぶんが x1x_1 の傾きに取り込まれている。

(3) 式 (14.19) から SR=0.5×13+1.0×24=30.5S_R=0.5\times13+1.0\times24=30.5、Se=40−30.5=9.5S_e=40-30.5=9.5 である。R2=30.5/40=0.7625R^2=30.5/40=0.7625、R=0.7625=0.873R=\sqrt{0.7625}=0.873 である。p=2p=2 なので式 (14.23) から Rˉ2=1−(9.5/7)/(40/9)=1−1.3571/4.4444=0.695\bar R^2=1-(9.5/7)/(40/9)=1-1.3571/4.4444=0.695 である。

確認テスト

オリジナル

  1. 14.5-1 説明変数を1つ増やすと決定係数 R2R^2 が減らない理由を1文で答えよ。
  2. 14.5-2 r1y=0.6r_{1y}=0.6、r2y=0.5r_{2y}=0.5、r12=0.4r_{12}=0.4 のとき、標準化した変数(各変数から平均を引き、偏差平方和が 11 になるように割ったもの)での偏回帰係数 b1∗,b2∗b_1^*,b_2^* と決定係数 R2R^2 を求めよ。
  3. 14.5-3 気温 xx とダミー変数 dd(平日 00・休日 11)で来客数 yy を説明する重回帰式 y^=20+3x+5d\hat y=20+3x+5d を得た。x=4x=4 の平日と休日の予測値を求め、55 の意味を答えよ。また、曜日を「月〜金・土・日」の3水準で扱うときダミー変数は何本入れるか。
  4. 14.5-4 誤差が独立で分散 σ2\sigma^2 のとき(§14.6 のモデル)、式 (14.20) を使って V[b1]=σ2/{S11(1−r122)}V[b_1]=\sigma^2/\{S_{11}(1-r_{12}^2)\} を示せ。例題 14.6 の値で、x2x_2 を入れたことによる b1b_1 の分散の増え方(VIF)を求めよ。

木下の勉強ステータス

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