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繰り返しのある二元配置と交互作用

2026年10月17日13分で読めますAI生成教科書『資格試験』第15章 F 分布・等分散性の検定と分散分析
目次
  1. データの構造式と交互作用
  2. 平方和の分解
  3. 計算の手順
  4. 確認テスト
  5. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第15章 §15.5 ★★★ 2つの要因の効果を主効果と交互作用に分け、平方和を4つに分解する。交互作用は「一方の要因の効果が他方の水準によって変わる」部分で、自由度は (a−1)(b−1)(a-1)(b-1) と掛け算になる

データの構造式と交互作用

要因 AA(水準 A1,…,AaA_1,\dots,A_a)と要因 BB(水準 B1,…,BbB_1,\dots,B_b)のすべての組合せ AiBjA_iB_j で、それぞれ rr 回(r≥2r\ge2)ずつデータを取る。これを繰り返しのある二元配置と呼ぶ。データは

xijk=μ+ai+bj+(ab)ij+εijk,εijk∼N(0,σ2) 独立(15.15)x_{ijk}=\mu+a_i+b_j+(ab)_{ij}+\varepsilon_{ijk},\qquad \varepsilon_{ijk}\sim\mathrm N(0,\sigma^2)\ \text{独立}\tag{15.15}

(k=1,…,rk=1,\dots,r)に従い、∑iai=0\sum_ia_i=0、∑jbj=0\sum_jb_j=0、すべての jj について ∑i(ab)ij=0\sum_i(ab)_{ij}=0、すべての ii について ∑j(ab)ij=0\sum_j(ab)_{ij}=0 とする。aia_i を AA の主効果、bjb_j を BB の主効果、(ab)ij(ab)_{ij} を交互作用と呼ぶ。

組合せ AiBjA_iB_j の母平均を μij\mu_{ij} とすると、μij=μ+ai+bj+(ab)ij\mu_{ij}=\mu+a_i+b_j+(ab)_{ij} である。交互作用が無い(すべて 00)とき、B1B_1 から B2B_2 へ変えたときの母平均の変化 μi2−μi1=b2−b1\mu_{i2}-\mu_{i1}=b_2-b_1 は AA の水準 ii によらない。交互作用があると、この変化が ii によって変わる。交互作用とは、一方の要因の効果が他方の要因の水準によって違うことである。横軸に BB の水準、縦軸に組合せの平均をとって AA の水準ごとに折れ線を描くと、交互作用が無ければ折れ線は平行になる(図 15.3)。

交互作用の自由度は次のように数える。(ab)ij(ab)_{ij} は abab 個の数で、行の和が 00(aa 本)・列の和が 00(bb 本)という制約を受ける。ただし行の和をすべて足したものと列の和をすべて足したものはどちらも総和なので、制約のうち1本は残りから出る。独立な制約は a+b−1a+b-1 本で、自由に動ける数は

ab−(a+b−1)=(a−1)(b−1)ab-(a+b-1)=(a-1)(b-1)

である。一元配置の自由度 k−1k-1 が「kk 個から1本の制約を引く」引き算だったのに対し、交互作用の自由度は2つの要因の「11 を引いたもの」の掛け算になる。第13章の独立性の検定の自由度 (r−1)(c−1)(r-1)(c-1) と同じ数え方である。

平方和の分解

組合せの平均を xˉij⋅=1r∑kxijk\bar x_{ij\cdot}=\frac1r\sum_kx_{ijk}、AiA_i の平均を xˉi⋅⋅\bar x_{i\cdot\cdot}、BjB_j の平均を xˉ⋅j⋅\bar x_{\cdot j\cdot}、全体の平均を xˉ\bar x と書く。偏差を4つに分ける。

xijk−xˉ=(xˉi⋅⋅−xˉ)⏟αi+(xˉ⋅j⋅−xˉ)⏟βj+(xˉij⋅−xˉi⋅⋅−xˉ⋅j⋅+xˉ)⏟γij+(xijk−xˉij⋅)⏟eijk.(15.16)x_{ijk}-\bar x=\underbrace{(\bar x_{i\cdot\cdot}-\bar x)}_{\alpha_i}+\underbrace{(\bar x_{\cdot j\cdot}-\bar x)}_{\beta_j}+\underbrace{(\bar x_{ij\cdot}-\bar x_{i\cdot\cdot}-\bar x_{\cdot j\cdot}+\bar x)}_{\gamma_{ij}}+\underbrace{(x_{ijk}-\bar x_{ij\cdot})}_{e_{ijk}}.\tag{15.16}

定理 15.11(繰り返しのある二元配置の平方和の分解)

ST=∑i,j,k(xijk−xˉ)2S_T=\sum_{i,j,k}(x_{ijk}-\bar x)^2 について

ST=SA+SB+SA×B+Se,S_T=S_A+S_B+S_{A\times B}+S_e,

SA=br∑iαi2,SB=ar∑jβj2,SA×B=r∑i,jγij2,Se=∑i,j,keijk2S_A=br\sum_i\alpha_i^2,\quad S_B=ar\sum_j\beta_j^2,\quad S_{A\times B}=r\sum_{i,j}\gamma_{ij}^2,\quad S_e=\sum_{i,j,k}e_{ijk}^2

が成り立つ。自由度は ϕA=a−1\phi_A=a-1、ϕB=b−1\phi_B=b-1、ϕA×B=(a−1)(b−1)\phi_{A\times B}=(a-1)(b-1)、ϕe=ab(r−1)\phi_e=ab(r-1) で、合計は ϕT=abr−1\phi_T=abr-1 である。

証明

4つの成分は次の和の性質を持つ。∑iαi=0\sum_i\alpha_i=0、∑jβj=0\sum_j\beta_j=0、すべての jj で ∑iγij=0\sum_i\gamma_{ij}=0、すべての ii で ∑jγij=0\sum_j\gamma_{ij}=0、すべての (i,j)(i,j) で ∑keijk=0\sum_ke_{ijk}=0。たとえば ∑iγij=axˉ⋅j⋅−axˉ−axˉ⋅j⋅+axˉ=0\sum_i\gamma_{ij}=a\bar x_{\cdot j\cdot}-a\bar x-a\bar x_{\cdot j\cdot}+a\bar x=0 である(∑ixˉij⋅=axˉ⋅j⋅\sum_i\bar x_{ij\cdot}=a\bar x_{\cdot j\cdot}、∑ixˉi⋅⋅=axˉ\sum_i\bar x_{i\cdot\cdot}=a\bar x を使った)。

式 (15.16) を2乗して i,j,ki,j,k について足すと、6種類の交差項が出る。それぞれ0になることを示す。αiβj\alpha_i\beta_j の和は r(∑iαi)(∑jβj)=0r\bigl(\sum_i\alpha_i\bigr)\bigl(\sum_j\beta_j\bigr)=0 である。αiγij\alpha_i\gamma_{ij} の和は r∑iαi(∑jγij)=0r\sum_i\alpha_i\bigl(\sum_j\gamma_{ij}\bigr)=0、βjγij\beta_j\gamma_{ij} の和は r∑jβj(∑iγij)=0r\sum_j\beta_j\bigl(\sum_i\gamma_{ij}\bigr)=0 である。αi,βj,γij\alpha_i,\beta_j,\gamma_{ij} はどれも kk によらないので、eijke_{ijk} との交差項は kk についての和 ∑keijk=0\sum_ke_{ijk}=0 を因数に持ち、0 である。2乗の項は、kk によらない成分を kk について足すと rr 倍、さらに αi\alpha_i を jj について足すと bb 倍になるので、定理の形になる。

自由度は、αi\alpha_i が aa 個の数に1本の制約、βj\beta_j が bb 個に1本、γij\gamma_{ij} が上で数えた (a−1)(b−1)(a-1)(b-1)、eijke_{ijk} が abrabr 個に abab 本の制約なので ab(r−1)ab(r-1) である。足すと (a−1)+(b−1)+(a−1)(b−1)+ab(r−1)=abr−1(a-1)+(b-1)+(a-1)(b-1)+ab(r-1)=abr-1 である。

平均平方を VA=SA/ϕAV_A=S_A/\phi_A などとすると、期待値は

E[VA]=σ2+br∑iai2a−1,E[VB]=σ2+ar∑jbj2b−1,E[VA×B]=σ2+r∑i,j(ab)ij2(a−1)(b−1),E[Ve]=σ2(15.17)E[V_A]=\sigma^2+\frac{br\sum_ia_i^2}{a-1},\quad E[V_B]=\sigma^2+\frac{ar\sum_jb_j^2}{b-1},\quad E[V_{A\times B}]=\sigma^2+\frac{r\sum_{i,j}(ab)_{ij}^2}{(a-1)(b-1)},\quad E[V_e]=\sigma^2\tag{15.17}

である。E[Ve]=σ2E[V_e]=\sigma^2 は、各組合せの中の rr 個が独立な正規標本であることから、定理 15.8 の SeS_e と同じ計算で出る。E[VA]E[V_A] は次のように出る。∑jbj=0\sum_jb_j=0 と ∑j(ab)ij=0\sum_j(ab)_{ij}=0 から xˉi⋅⋅=μ+ai+εˉi⋅⋅\bar x_{i\cdot\cdot}=\mu+a_i+\bar\varepsilon_{i\cdot\cdot} で、εˉi⋅⋅\bar\varepsilon_{i\cdot\cdot} は brbr 個の誤差の平均である。したがって SAS_A は、大きさ brbr の aa 個の群で作る一元配置の群間平方和と同じ形で、定理 15.8 の証明がそのまま使える。E[VB]E[V_B] も同様である。E[VA×B]E[V_{A\times B}] の証明は実験計画法の解説 第5章 §5.2 で扱う。

したがって、それぞれの帰無仮説(aia_i がすべて 00、bjb_j がすべて 00、(ab)ij(ab)_{ij} がすべて 00)のもとでは、対応する平均平方の期待値は σ2\sigma^2 に等しい。検定統計量は VeV_e を分母にした

FA=VAVe,FB=VBVe,FA×B=VA×BVeF_A=\frac{V_A}{V_e},\qquad F_B=\frac{V_B}{V_e},\qquad F_{A\times B}=\frac{V_{A\times B}}{V_e}

で、それぞれ FϕA,ϕeF_{\phi_A,\phi_e}・FϕB,ϕeF_{\phi_B,\phi_e}・FϕA×B,ϕeF_{\phi_{A\times B},\phi_e} の上側の点と比べる。

計算の手順

一元配置と同じく、合計から平方和を出す。TijT_{ij} を組合せ AiBjA_iB_j の合計、Ti⋅T_{i\cdot}・T⋅jT_{\cdot j} を AiA_i・BjB_j の合計、CT=T2/(abr)CT=T^2/(abr) とすると

SA=∑iTi⋅2br−CT,SB=∑jT⋅j2ar−CT,SAB=∑i,jTij2r−CT,S_A=\sum_i\frac{T_{i\cdot}^2}{br}-CT,\quad S_B=\sum_j\frac{T_{\cdot j}^2}{ar}-CT,\quad S_{AB}=\sum_{i,j}\frac{T_{ij}^2}{r}-CT,

SA×B=SAB−SA−SB,Se=ST−SABS_{A\times B}=S_{AB}-S_A-S_B,\qquad S_e=S_T-S_{AB}

である。SABS_{AB} は組合せの平均どうしのばらつき(abab 個の組合せを abab 水準の一元配置とみたときの群間平方和)で、交互作用の平方和 SA×BS_{A\times B} とは別のものである。記号を混同しないようにする。

図

図 15.3 例題 15.6 の組合せの平均 xˉij⋅\bar x_{ij\cdot}。交互作用が無ければ2本の折れ線は平行になる。B2B_2 から B3B_3 へ移ると、A1A_1 では平均が 11 下がり、A2A_2 では 66 上がる。この向きの違いが交互作用である。

例題 15.6 繰り返しのある二元配置 ★★★

オリジナル反応温度 AA(2水準)と触媒 BB(3水準)のすべての組合せで、2回ずつ収率を測った。

B1B_1B2B_2B3B_3
A1A_110, 1210,\ 1214, 1614,\ 1613, 1513,\ 15
A2A_213, 1513,\ 1515, 1715,\ 1721, 2321,\ 23
  1. 分散分析表を作り、有意水準 5%5\% で主効果と交互作用を検定せよ(F1,6(0.05)=5.987F_{1,6}(0.05)=5.987、F2,6(0.05)=5.143F_{2,6}(0.05)=5.143)。
  2. 収率が最も高くなる組合せの母平均の 95%95\% 信頼区間を求めよ(t6(0.025)=2.447t_6(0.025)=2.447)。
解答

(1) 組合せの合計は T11=22T_{11}=22、T12=30T_{12}=30、T13=28T_{13}=28、T21=28T_{21}=28、T22=32T_{22}=32、T23=44T_{23}=44、行の合計は T1⋅=80T_{1\cdot}=80、T2⋅=104T_{2\cdot}=104、列の合計は T⋅1=50T_{\cdot1}=50、T⋅2=62T_{\cdot2}=62、T⋅3=72T_{\cdot3}=72、総合計は T=184T=184 である。CT=1842/12=2821.33CT=184^2/12=2821.33、∑x2=2968\sum x^2=2968 から ST=146.67S_T=146.67 である。

SA=802+10426−CT=2869.33−2821.33=48.00,S_A=\frac{80^2+104^2}{6}-CT=2869.33-2821.33=48.00,

SB=502+622+7224−CT=2882−2821.33=60.67,S_B=\frac{50^2+62^2+72^2}{4}-CT=2882-2821.33=60.67,

SAB=222+302+282+282+322+4422−CT=2956−2821.33=134.67S_{AB}=\frac{22^2+30^2+28^2+28^2+32^2+44^2}{2}-CT=2956-2821.33=134.67

で、SA×B=134.67−48.00−60.67=26.00S_{A\times B}=134.67-48.00-60.67=26.00、Se=146.67−134.67=12.00S_e=146.67-134.67=12.00 である。SeS_e は各組合せの中の2個の偏差(どれも ±1\pm1)の2乗和 2×6=122\times6=12 と一致する。

要因平方和自由度平均平方F0F_05%5\% 点
AA48.0048.001148.0048.0024.024.05.9875.987
BB60.6760.672230.3330.3315.215.25.1435.143
A×BA\times B26.0026.002213.0013.006.56.55.1435.143
ee12.0012.00662.002.00
計146.67146.671111

3つとも 5%5\% 点を超えるので、主効果 AA・BB と交互作用 A×BA\times B はすべて有意である。

(2) 交互作用が有意なので、最適な条件は AA の最良の水準と BB の最良の水準を別々に選ぶのでなく、組合せの平均で選ぶ。最も大きいのは A2B3A_2B_3 の xˉ23⋅=22\bar x_{23\cdot}=22 である。この組合せの母平均 μ23\mu_{23} の点推定値は 2222、標準誤差は Ve/r=2/2=1\sqrt{V_e/r}=\sqrt{2/2}=1 で、自由度 ϕe=6\phi_e=6 の tt を使って

22±2.447×1=[ 19.55, 24.45 ]22\pm2.447\times1=[\,19.55,\ 24.45\,]

である。交互作用が有意でなければ、交互作用を誤差に含めて(プーリングと呼ぶ)μ+ai+bj\mu+a_i+b_j の形で推定する方法もあり、実験計画法の解説 第5章で扱う。

確認テスト

オリジナル

  1. 15.5-1 AA が3水準・BB が4水準・繰り返し r=3r=3 の二元配置で、各要因と誤差・計の自由度を求めよ。
  2. 15.5-2 2×2 の組合せの母平均が μ11=10\mu_{11}=10、μ12=14\mu_{12}=14、μ21=12\mu_{21}=12、μ22=20\mu_{22}=20 のとき、μ\mu・aia_i・bjb_j・(ab)ij(ab)_{ij} を求めよ。BB の効果 μi2−μi1\mu_{i2}-\mu_{i1} が AA の水準でどれだけ違うかを、(ab)ij(ab)_{ij} で表せ。
  3. 15.5-3 各組合せで1回ずつしかデータを取らない(r=1r=1)と、定理 15.11 の SeS_e とその自由度はどうなるか。そのとき交互作用を検定することができない理由を述べよ。
  4. 15.5-4 定理 15.11 の SAS_A を、xˉi⋅⋅\bar x_{i\cdot\cdot} を使わずに ∑iTi⋅2/(br)−CT\sum_iT_{i\cdot}^2/(br)-CT で計算してよい理由を、第2章の平行移動の公式から説明せよ。

木下の勉強ステータス

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