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多粒子状態と Bose 統計

2026年10月15日5分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第2部 第2章 Fock 空間と粒子解釈

AI 生成・木下が未勉強

場の量子論入門 第2部 第2章 §2.2.3 ★★★ 統計が交換関係の帰結として出る。対称化を手で課さない。

nn 個の生成演算子を掛ければ nn 粒子状態が作れる:

∣p1 p2⋯pn⟩=2Ep1⋯2Epn ap1†ap2†⋯apn†∣0⟩.| p_1\,p_2\cdots p_n \rangle =\sqrt{2E_{\bm{p}_1}}\cdots\sqrt{2E_{\bm{p}_n}}\ a^\dagger_{\bm{p}_1} a^\dagger_{\bm{p}_2}\cdots a^\dagger_{\bm{p}_n}| 0 \rangle .

エネルギーは ∑iEpi\sum_i E_{\bm{p}_i}、運動量は ∑ipi\sum_i\bm{p}_i である。すべての粒子数の状態を束ねた空間

F=H0⊕H1⊕H2⊕⋯\mathcal{F}=\mathcal{H}_0\oplus\mathcal{H}_1\oplus\mathcal{H}_2\oplus\cdots

を Fock 空間と呼ぶ(Hn\mathcal{H}_n は nn 粒子部分空間、H0\mathcal{H}_0 は真空だけの1次元空間)。

ここで決定的に重要なのは、式(2.1.7) の [ap†, aq†]=0\left[ a^\dagger_{\bm{p}},\, a^\dagger_{\bm{q}}\right]=0 である。これは ap†aq†∣0⟩=aq†ap†∣0⟩a^\dagger_{\bm{p}} a^\dagger_{\bm{q}}| 0 \rangle = a^\dagger_{\bm{q}} a^\dagger_{\bm{p}}| 0 \rangle、すなわち

∣p q⟩=∣q p⟩| p\,q \rangle =| q\,p \rangle

を意味する。2つの粒子を入れ替えても状態が変わらない、つまり Bose 統計である。『量子力学入門』第9部 第1章では、同種ボゾンの波動関数の対称性は「対称化の要請」という追加の公理として手で課すものだった。ここでは正準交換関係(2.1.1) を出発点として計算しただけで、対称性が定理として出てくる。同時に、同種粒子が区別できない理由もはっきりする。すべての粒子は同一の場 ϕ\phi の励起であって、個体としてのラベルを最初から持っていないからである。

反対称な統計(Fermi 統計)を得るには、交換子ではなく反交換子で量子化する必要がある。スカラー場でそれをやると(第1章の計算をなぞれば分かるように)ハミルトニアンが下に有界でなくなる。逆にスピン 1/21/2 の場を交換子で量子化しても破綻する。この対応が スピン統計定理で、第4部 第3章で扱う。

粒子数演算子は

N=∫ ⁣d3p(2π)3 ap†apN=\int\!\frac{\mathrm{d}^3 p}{(2\pi)^3}\ a^\dagger_{\bm{p}} a_{\bm{p}}

であり、N∣p1⋯pn⟩=n∣p1⋯pn⟩N| p_1\cdots p_n \rangle =n| p_1\cdots p_n \rangle を満たす。自由場では [N, H]=0\left[N,\,H\right]=0 であり、粒子数は保存する。これは HH がa†aa^\dagger a という「1個消して1個作る」形の項しか含まないからである。相互作用(たとえば ϕ4\phi^4 項)を入れると a†a†a†aa^\dagger a^\dagger a^\dagger a のような項が現れ、粒子数は保存しなくなる。粒子数が変わる過程を記述できることこそが、1粒子量子力学に対する場の量子論の本質的な利点であった。

例題 2.2(2粒子状態の内積)

オリジナル⟨p1p2∣q1q2⟩\langle p_1p_2 | q_1q_2 \rangle を計算し、q1↔q2\bm{q}_1\leftrightarrow\bm{q}_2 の入れ替えについて対称になることを確かめよ。

解答

∣q1q2⟩=4Eq1Eq2 aq1†aq2†∣0⟩| q_1q_2 \rangle =\sqrt{4E_{\bm{q}_1}E_{\bm{q}_2}}\, a^\dagger_{\bm{q}_1} a^\dagger_{\bm{q}_2}| 0 \rangle、⟨p1p2∣=4Ep1Ep2 ⟨0∣ ap2ap1\langle p_1p_2 |=\sqrt{4E_{\bm{p}_1}E_{\bm{p}_2}}\,\langle 0 |\, a_{\bm{p}_2} a_{\bm{p}_1} である。中身の真空期待値を、消滅演算子を右へ通しながら計算する。まず

ap1aq1†aq2†∣0⟩=(2π)3δ3(p1−q1)aq2†∣0⟩+(2π)3δ3(p1−q2)aq1†∣0⟩a_{\bm{p}_1} a^\dagger_{\bm{q}_1} a^\dagger_{\bm{q}_2}| 0 \rangle =(2\pi)^3\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_1) a^\dagger_{\bm{q}_2}| 0 \rangle +(2\pi)^3\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_2) a^\dagger_{\bm{q}_1}| 0 \rangle

(ap1a_{\bm{p}_1} を1つずつ通すたびに交換子が δ3\delta^3 を残し、最後に ap1∣0⟩=0a_{\bm{p}_1}| 0 \rangle =0)。続いて ap2a_{\bm{p}_2} を作用させ ⟨0∣\langle 0 | と内積を取ると

⟨0∣ap2ap1aq1†aq2†∣0⟩=(2π)6[δ3(p1−q1)δ3(p2−q2)+δ3(p1−q2)δ3(p2−q1)].\langle 0 | a_{\bm{p}_2} a_{\bm{p}_1} a^\dagger_{\bm{q}_1} a^\dagger_{\bm{q}_2} | 0 \rangle =(2\pi)^6\Bigl[\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_1)\delta^3(\bm{p}_2-\bm{q}_2) +\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_2)\delta^3(\bm{p}_2-\bm{q}_1)\Bigr].

規格化因子を掛け戻し、δ3\delta^3 の上でエネルギーを合わせると

⟨p1p2∣q1q2⟩=(2π)6[2Ep1δ3(p1−q1)⋅2Ep2δ3(p2−q2)+2Ep1δ3(p1−q2)⋅2Ep2δ3(p2−q1)].\langle p_1p_2 | q_1q_2 \rangle =(2\pi)^6\Bigl[2E_{\bm{p}_1}\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_1)\cdot2E_{\bm{p}_2}\delta^3(\bm{p}_2-\bm{q}_2) +2E_{\bm{p}_1}\delta^3(\bm{p}_1-\bm{q}_2)\cdot2E_{\bm{p}_2}\delta^3(\bm{p}_2-\bm{q}_1)\Bigr].

2項の和は q1↔q2\bm{q}_1\leftrightarrow\bm{q}_2 で入れ替わるだけなので全体は対称であり、Bose 統計と整合する。第1項が「そのまま対応する」寄与、第2項が「入れ替えて対応する」寄与で、第二量子化の内積公式(永久行列式)の2粒子版になっている。

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