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一様等方な宇宙と FLRW 計量

2026年10月15日16分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第14章 宇宙論の入口
目次
  1. 宇宙原理と共動観測者
  2. 計量の形
  3. 一定の曲率を持つ3次元の空間
  4. FLRW 計量とその Christoffel 記号
  5. 固有距離
  6. 確認テスト
  7. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

相対論入門 第14章 §14.1 ★★ 一様等方の仮定だけで計量は c2dt2−a(t)2dσ2c^2\mathrm{d} t^2-a(t)^2\mathrm{d}\sigma^2 の形に決まり、空間の部分は曲率が一定の3通りに限られる

第11章では Einstein 方程式

Rμν−12gμνR−Λgμν=8πGc4TμνR_{\mu\nu}-\frac12g_{\mu\nu}R-\Lambda g_{\mu\nu}=\frac{8\pi G}{c^4}T_{\mu\nu}

を導き、第12章と第13章では星やブラックホールのまわりの時空、重力波をこの方程式の解として調べた。この章では、宇宙全体を1つの時空として扱う。個々の星や銀河の細かい構造をならしてしまうと、宇宙は大きな尺度で一様かつ等方であると考えてよい。この仮定を計量の形に翻訳したものが FLRW 計量であり、そのとき Einstein 方程式は空間の大きさを表す1つの関数 a(t)a(t) についての常微分方程式(Friedmann 方程式)になる。

章の流れは次のとおりである。§14.1 では一様等方の仮定から計量の形を決め、空間の曲がり方が3通りに限られることを示す。§14.2 ではその計量の Ricci テンソルを計算し、完全流体を源とする Einstein 方程式から Friedmann 方程式を導く。

§14.3 では遠くの銀河から来る光の赤方偏移が a(t)a(t) の比で決まることを示し、Hubble の法則とその高次の補正を導く。§14.4 では物質・放射・宇宙定数のそれぞれが支配する宇宙の解を求め、それらを組み合わせた現在の標準的な模型で宇宙の年齢と加速膨張を見積もる。

前の章から借りる結果は次の3つである。第6章 §6.4 と第11章 §11.1 の完全流体のエネルギー運動量テンソル

Tμν=(ρ+Pc2)uμuν−P gμνT^{\mu\nu}=\Bigl(\rho+\frac{P}{c^2}\Bigr)u^\mu u^\nu-P\,g^{\mu\nu}

(ρ\rho は静止系の質量密度、PP は圧力)、第11章の確認テスト 11.1-4 で導いた平坦な膨張する時空での流体の式

ρ˙+3a˙a(ρ+Pc2)=0,\dot\rho+3\frac{\dot a}{a}\Bigl(\rho+\frac{P}{c^2}\Bigr)=0,

そして第11章 §11.3 の宇宙定数の性質(密度 ρΛ=Λc2/(8πG)\rho_\Lambda=\Lambda c^2/(8\pi G)、圧力 PΛ=−ρΛc2P_\Lambda=-\rho_\Lambda c^2 の流体と同じ働きをすること)である。作用原理から Friedmann 方程式を導く道は、虎の巻『解析力学から様々な理論分野を組み立てる』第2部第15章の例題にある。

宇宙原理と共動観測者

宇宙を大きな尺度で眺めると、2つの観測事実が目につく。1つ目は、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の温度が、地球の運動による双極子の成分(相対的に 10−310^{-3} の程度)を除くと、空のどの方向でも相対的に 10−510^{-5} の程度の精度で等しいことである。2つ目は、銀河の分布が、数百 Mpc より大きな箱で平均すると、どこでもほぼ同じ密度になることである。

1つ目は私たちのまわりの等方性を表す。私たちが宇宙の中で特別な位置にいないと仮定すると、どの点から見ても等方であることになり、どの点からも等方なら、空間は一様でもある。大きな尺度で宇宙が一様かつ等方であるというこの仮定を宇宙原理と呼ぶ。

一様等方といっても、どの観測者から見てもそう見えるわけではない。CMB に対して速さ vv で動く観測者には、Doppler 効果によって進む向きの空が熱く、反対の空が冷たく見える。そこで、各点で CMB が等方に見える観測者、すなわち物質の平均の運動とともに動く観測者を選び、これを共動観測者と呼ぶ。

共動観測者は空間の各点に1人ずついて、それぞれに番号として空間座標 xix^i を割り振る。各観測者は宇宙が膨張しても同じ番号を持ち続けるので、この座標を共動座標と呼ぶ。

さらに、各共動観測者の持つ時計の固有時を時刻 tt に選ぶ。一様性により、共動観測者たちは CMB の温度などの同じ局所的な量を使って時計を合わせることができ、こうして決めた tt を宇宙時と呼ぶ。

計量の形

この座標で計量がどんな形になるかを、3段階で決める。

  1. 共動観測者の世界線は xi=一定x^i=\text{一定} で、その固有時が tt である。したがって世界線に沿って ds2=c2dt2\mathrm{d} s^2=c^2\mathrm{d} t^2 が成り立つ。x0=ctx^0=ct とすると g00=1g_{00}=1 である。
  2. 混ざった成分 g0ig_{0i} は空間の3成分のベクトル (g01,g02,g03)(g_{01},g_{02},g_{03}) をなす。g0i≠0g_{0i}\neq0 なら、空間に特別な向きが1つ決まってしまい、等方性に反する。したがって g0i=0g_{0i}=0 である。
  3. 時刻 tt の空間の計量 −gijdxidxj-g_{ij}\mathrm{d} x^i\mathrm{d} x^j は、等方性により、ある時刻から別の時刻へ移るとき形を変えてはならない。ある向きだけが速く伸びると、共動観測者から見て空間の伸び方に向きの違いが生じ、等方性に反するからである。したがって、空間の計量は時刻によらない正定値の計量 γij\gamma_{ij} を1つの関数 a(t)2a(t)^2 倍したものになる。

以上をまとめると

ds2=c2dt2−a(t)2 γij(x) dxidxj(14.1)\mathrm{d} s^2=c^2\mathrm{d} t^2-a(t)^2\,\gamma_{ij}(\bm{x})\,\mathrm{d} x^i\mathrm{d} x^j\tag{14.1}

である。a(t)a(t) をスケール因子と呼ぶ。この章ではスケール因子を無次元にとり、現在の時刻 t0t_0 で a(t0)=1a(t_0)=1 と規格化する。共動座標 xix^i は長さの次元を持ち、現在の時刻での長さの目盛りに一致する。

一定の曲率を持つ3次元の空間

残るのは、空間の計量 dσ2=γijdxidxj\mathrm{d}\sigma^2=\gamma_{ij}\mathrm{d} x^i\mathrm{d} x^j を決めることである。この空間はどの点でも同じで、どの点のまわりでもどの向きにも同じである。このような空間の曲がり方は1つの定数で決まる。

定理 14.1(一様等方な空間の曲率)

3次元の正定値の計量 γij\gamma_{ij} が一様かつ等方なら、ある定数 kk があって、Riemann テンソルは

(3) ⁣Rijkl=k (γikγjl−γilγjk)(14.2){}^{(3)}\!R_{ijkl}=k\,(\gamma_{ik}\gamma_{jl}-\gamma_{il}\gamma_{jk})\tag{14.2}

の形になる。このとき Ricci テンソルは (3) ⁣Rij=2k γij{}^{(3)}\!R_{ij}=2k\,\gamma_{ij}、スカラー曲率は (3) ⁣R=6k{}^{(3)}\!R=6k である。

証明の筋

1点 pp を固定する。Riemann テンソルは (ij)(ij) と (kl)(kl) のそれぞれで反対称なので、反対称な2階テンソル(3次元では3成分)の空間の上の対称な線形写像とみなせる。

等方性は、pp のまわりの任意の回転でこの写像が変わらないことを意味する。3次元の回転と可換な対称写像は単位写像の定数倍しかない。したがって pp での Riemann テンソルは (14.2) の形で、係数 kk は点ごとに決まる。

一様性により、どの点も同じなので kk は点によらない定数である。(厳密には、一様性と等方性を等長変換の言葉で定式化してから議論する。この論証は本の最大対称空間の節に譲る。)

Ricci テンソルは (14.2) を縮約して (3) ⁣Rjl=γik (3) ⁣Rijkl=k(3γjl−γjl)=2kγjl{}^{(3)}\!R_{jl}=\gamma^{ik}\,{}^{(3)}\!R_{ijkl}=k(3\gamma_{jl}-\gamma_{jl})=2k\gamma_{jl}、スカラー曲率はさらに縮約して 6k6k である。

k>0k>0 の場合の空間は、4次元の Euclid 空間の中の半径 R=1/k\mathcal R=1/\sqrt k の球面

x2+y2+z2+w2=R2x^2+y^2+z^2+w^2=\mathcal R^2

として作ることができる。r2=x2+y2+z2r^2=x^2+y^2+z^2 とおくと、球面の上では w2=R2−r2w^2=\mathcal R^2-r^2 である。微分すると w dw=−r drw\,\mathrm{d} w=-r\,\mathrm{d} r となる。

4次元の線素 dx2+dy2+dz2+dw2\mathrm{d} x^2+\mathrm{d} y^2+\mathrm{d} z^2+\mathrm{d} w^2 のうち、最初の3項は球座標で dr2+r2dΩ2\mathrm{d} r^2+r^2\mathrm{d}\Omega^2 である。ここで dΩ2=dθ2+sin⁡2θ dϕ2\mathrm{d}\Omega^2=\mathrm{d}\theta^2+\sin^2\theta\,\mathrm{d}\phi^2 である。したがって

dσ2=dr2+r2dΩ2+r2dr2R2−r2=dr21−r2/R2+r2dΩ2\mathrm{d}\sigma^2=\mathrm{d} r^2+r^2\mathrm{d}\Omega^2+\frac{r^2\mathrm{d} r^2}{\mathcal R^2-r^2} =\frac{\mathrm{d} r^2}{1-r^2/\mathcal R^2}+r^2\mathrm{d}\Omega^2

となる。k<0k<0 の場合は、4次元の Minkowski 空間の中の双曲面 w2−x2−y2−z2=1/∣k∣w^2-x^2-y^2-z^2=1/\left\vert k\right\vert から同じ計算で作れる。k=0k=0 は平らな Euclid 空間である。3つの場合をまとめて

dσ2=dr21−kr2+r2(dθ2+sin⁡2θ dϕ2)(14.3)\mathrm{d}\sigma^2=\frac{\mathrm{d} r^2}{1-kr^2}+r^2\bigl(\mathrm{d}\theta^2+\sin^2\theta\,\mathrm{d}\phi^2\bigr)\tag{14.3}

と書く。この計量の Ricci テンソルが 2kγij2k\gamma_{ij}、スカラー曲率が 6k6k になることは、第10章 §10.4 で2次元球面について行ったのと同じ成分計算で確かめられる(verify で確認した)。kk は長さの −2-2 乗の次元を持つ定数である。その符号で、空間を次のように呼び分ける。

  • k>0k>0 の空間を閉じた空間と呼ぶ。
  • k=0k=0 の空間を平坦な空間と呼ぶ。
  • k<0k<0 の空間を開いた空間と呼ぶ。

動径の座標を r=Sk(χ)r=S_k(\chi) で取り替えると、計量はさらに見やすくなる。ここで

Sk(χ)={sin⁡(k χ)k(k>0)χ(k=0)sinh⁡(∣k∣ χ)∣k∣(k<0)(14.4)S_k(\chi)= \begin{cases} \dfrac{\sin(\sqrt k\,\chi)}{\sqrt k} & (k>0)\\[2mm] \chi & (k=0)\\[1mm] \dfrac{\sinh(\sqrt{\left\vert k\right\vert }\,\chi)}{\sqrt{\left\vert k\right\vert }} & (k<0) \end{cases}\tag{14.4}

である。k>0k>0 のとき

dr=cos⁡(kχ) dχ,1−kr2=cos⁡2(kχ)\mathrm{d} r=\cos(\sqrt k\chi)\,\mathrm{d}\chi,\qquad 1-kr^2=\cos^2(\sqrt k\chi)

なので、dr2/(1−kr2)=dχ2\mathrm{d} r^2/(1-kr^2)=\mathrm{d}\chi^2 となり、

dσ2=dχ2+Sk(χ)2 dΩ2(14.5)\mathrm{d}\sigma^2=\mathrm{d}\chi^2+S_k(\chi)^2\,\mathrm{d}\Omega^2\tag{14.5}

を得る(k<0k<0 は確認テスト 14.1-2)。χ\chi は、原点から測った空間の測地線に沿う長さである。半径 χ\chi の球面の面積は 4πSk(χ)24\pi S_k(\chi)^2 である。

閉じた空間では面積が χ\chi とともに増えたあと減り、平坦な空間の 4πχ24\pi\chi^2 より小さい。開いた空間では面積が 4πχ24\pi\chi^2 より速く増える。

FLRW 計量とその Christoffel 記号

(14.1) と (14.3) を合わせた

ds2=c2dt2−a(t)2[dr21−kr2+r2(dθ2+sin⁡2θ dϕ2)](14.6)\mathrm{d} s^2=c^2\mathrm{d} t^2-a(t)^2\Bigl[\frac{\mathrm{d} r^2}{1-kr^2}+r^2\bigl(\mathrm{d}\theta^2+\sin^2\theta\,\mathrm{d}\phi^2\bigr)\Bigr]\tag{14.6}

を FLRW 計量(Friedmann–Lemaître–Robertson–Walker 計量)と呼ぶ。成分は

g00=1,g0i=0,gij=−a2γijg_{00}=1,\qquad g_{0i}=0,\qquad g_{ij}=-a^2\gamma_{ij}

である。

第8章 §8.3 の Christoffel 記号の式 Γρμν=12gρσ(∂μgσν+∂νgσμ−∂σgμν)\Gamma^\rho{}_{\mu\nu}=\frac12g^{\rho\sigma}(\partial_\mu g_{\sigma\nu}+\partial_\nu g_{\sigma\mu}-\partial_\sigma g_{\mu\nu}) で計算する。x0=ctx^0=ct なので ∂0=c−1∂t\partial_0=c^{-1}\partial_t である。時間微分を a˙=da/dt\dot a=\mathrm{d} a/\mathrm{d} t と書く。

g00g_{00} は定数で g0i=0g_{0i}=0 である。したがって Γρ00\Gamma^\rho{}_{00} に寄与する項はすべて0になり、Γ000=Γi00=0\Gamma^0{}_{00}=\Gamma^i{}_{00}=0 である。Γ00i\Gamma^0{}_{0i} も ∂ig00=0\partial_ig_{00}=0 から0である。残りは

Γ0ij=−12g00∂0gij=−12⋅1c ∂t(−a2γij)=aa˙c γij,Γi0j=12gil∂0glj=12(−γila2)(−2aa˙cγlj)=a˙ca δij,\begin{align*}\Gamma^0{}_{ij}&=-\frac12g^{00}\partial_0g_{ij}=-\frac12\cdot\frac1c\,\partial_t\bigl(-a^2\gamma_{ij}\bigr)=\frac{a\dot a}{c}\,\gamma_{ij},\tag{14.7}\\\Gamma^i{}_{0j}&=\frac12g^{il}\partial_0g_{lj}=\frac12\Bigl(-\frac{\gamma^{il}}{a^2}\Bigr)\Bigl(-\frac{2a\dot a}{c}\gamma_{lj}\Bigr)=\frac{\dot a}{ca}\,\delta^i{}_j,\tag{14.8}\end{align*}

と、空間の添字だけの Γijk\Gamma^i{}_{jk} である。最後のものは、分母と分子のスケール因子が打ち消し合う。そのため、計量 γij\gamma_{ij} だけから作った3次元の Christoffel 記号 (3)Γijk{}^{(3)}\Gamma^i{}_{jk} に一致する。

Γi00=0\Gamma^i{}_{00}=0 から、共動観測者の世界線は測地線の方程式(第9章 §9.1)を満たす。この世界線は xi=一定x^i=\text{一定}、t=τt=\tau で表される。共動観測者は重力以外の力を受けずに自由落下していて、宇宙時はその固有時である(確認テスト 14.1-1)。

固有距離

時刻 tt で、原点の共動観測者から共動座標 χ\chi にいる共動観測者までの空間の測地線の長さは、(14.5) にスケール因子を掛けて

D(t)=a(t) χ(14.9)D(t)=a(t)\,\chi\tag{14.9}

である。これを固有距離と呼ぶ。共動観測者の共動座標は変わらないので、固有距離は a(t)a(t) に比例して伸び縮みする。宇宙の膨張とは、銀河が空間の中を飛び去ることではなく、共動観測者のあいだの固有距離がすべて同じ割合で伸びることである(図 14.1)。

図

図 14.1 共動座標の格子と共動観測者(点)。格子の番号は変わらず、格子の目盛り全体が a(t)a(t) 倍に伸びる。2点を結ぶ矢印(固有距離)も同じ 1.51.5 倍になり、向きは変わらない。

例題 14.1 閉じた宇宙の空間の大きさ ★★

オリジナルk>0k>0 の閉じた空間を考える。時刻 tt での空間の曲率半径を R=a/k\mathcal R=a/\sqrt k とおく。

  1. (a) 固有距離 D=aχD=a\chi の球面を考える。その面積を DD と R\mathcal R で表せ。面積が最大になる固有距離と、最大の面積を求めよ。
  2. (b) 空間全体の体積が 2π2R32\pi^2\mathcal R^3 であることを示せ。
  3. (c) (a) で面積が最大になる球面の内側の体積が、全体の体積のちょうど半分であることを示せ。
解答

(a) 時刻 tt の空間の計量は a2dσ2=a2dχ2+a2Sk(χ)2dΩ2a^2\mathrm{d}\sigma^2=a^2\mathrm{d}\chi^2+a^2S_k(\chi)^2\mathrm{d}\Omega^2 である。D=aχD=a\chi とすると kχ=D/R\sqrt k\chi=D/\mathcal R なので

a Sk(χ)=a sin⁡(kχ)k=Rsin⁡DRa\,S_k(\chi)=a\,\frac{\sin(\sqrt k\chi)}{\sqrt k}=\mathcal R\sin\frac{D}{\mathcal R}

となり、球面の面積は

A(D)=4πR2sin⁡2DRA(D)=4\pi\mathcal R^2\sin^2\frac{D}{\mathcal R}

である。sin⁡2\sin^2 は D/R=π/2D/\mathcal R=\pi/2 で最大値1をとる。したがって面積は D=πR/2D=\pi\mathcal R/2 で最大値 4πR24\pi\mathcal R^2 になる。

DD がそれより大きくなると面積は減り、D=πRD=\pi\mathcal R で0になる。D=πRD=\pi\mathcal R の点は原点の反対側の1点で、4次元の球面で言えば「南極」に当たる。

(b) 厚さ dD\mathrm{d} D の球殻の体積は A(D)dDA(D)\mathrm{d} D なので、全体の体積は

V=∫0πR4πR2sin⁡2DR dD=4πR3∫0πsin⁡2u du=4πR3⋅π2=2π2R3V=\int_0^{\pi\mathcal R}4\pi\mathcal R^2\sin^2\frac{D}{\mathcal R}\,\mathrm{d} D =4\pi\mathcal R^3\int_0^{\pi}\sin^2u\,\mathrm{d} u=4\pi\mathcal R^3\cdot\frac\pi2=2\pi^2\mathcal R^3

である(u=D/Ru=D/\mathcal R)。閉じた空間は有限の体積を持ち、端は無い。

(c) 内側の体積は

∫0πR/24πR2sin⁡2DR dD=4πR3∫0π/2sin⁡2u du=4πR3⋅π4=π2R3\int_0^{\pi\mathcal R/2}4\pi\mathcal R^2\sin^2\frac{D}{\mathcal R}\,\mathrm{d} D=4\pi\mathcal R^3\int_0^{\pi/2}\sin^2u\,\mathrm{d} u=4\pi\mathcal R^3\cdot\frac\pi4=\pi^2\mathcal R^3

で、(b) の半分である。面積が最大の球面は、4次元の球面の「赤道」に当たり、空間を同じ大きさの2つに分ける。

確認テスト

オリジナル

  1. 14.1-1 FLRW 計量で Γi00=0\Gamma^i{}_{00}=0 であることを確かめよ。さらに、共動観測者の世界線 xi=一定x^i=\text{一定} が測地線であることと、その固有時が宇宙時 tt に一致することを示せ。
  2. 14.1-2 k<0k<0 のとき、

r=Sk(χ)=sinh⁡(∣k∣χ)∣k∣r=S_k(\chi)=\frac{\sinh(\sqrt{\left\vert k\right\vert }\chi)}{\sqrt{\left\vert k\right\vert }}

とおくと dr2/(1−kr2)=dχ2\mathrm{d} r^2/(1-kr^2)=\mathrm{d}\chi^2 となることを示せ。3. 14.1-3 2次元の正定値の計量 dχ2+Sk(χ)2dψ2\mathrm{d}\chi^2+S_k(\chi)^2\mathrm{d}\psi^2 を考える。このスカラー曲率が 2k2k であることを、k>0k>0 の場合に Christoffel 記号から計算して示せ。4. 14.1-4 閉じた空間で、θ=π/2\theta=\pi/2 の平面の中に円を描く。固有距離 DD の円の周の長さを CC とする。C=2πRsin⁡(D/R)C=2\pi\mathcal R\sin(D/\mathcal R) を示し、D≪RD\ll\mathcal R で

C≃2πD(1−D26R2)C\simeq2\pi D\Bigl(1-\frac{D^2}{6\mathcal R^2}\Bigr)

となることを示せ。周が 2πD2\pi D より短いことの幾何学的な意味を述べよ。

木下の勉強ステータス

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