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授業で習った形との対応

2026年10月15日7分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第1部 第6章 通信路容量
目次
  1. エントロピーの差で書く形
  2. 対称な通信路の公式
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第1部 第6章 §1.6.6 ★★ 教科書の C=max⁡[H(Y)−H(Y∣X)]C=\max[H(Y)-H(Y|X)]・1−h(ε)1-h(\varepsilon )・1−ε1-\varepsilon・log⁡2∣Y∣−H(行)\log_2|\mathcal Y|-H(\text{行}) は、どれも条件 (1.6.8) が一様な入力で成り立つ場合

エントロピーの差で書く形

学部の情報理論の授業では、対数の底を 22 にとり、容量を

C=max⁡p(x)[H(Y)−H(Y ∣ X)][ビット/回](1.6.25)C=\max_{p(x)}\bigl[H(Y)-H(Y\,|\,X)\bigr]\quad[\text{ビット/回}]\tag{1.6.25}

と書くことが多い。この章の式 (1.6.4) で見たとおり、括弧の中は ∑xp(x)D(Wx ∥ q)\sum_xp(x)D(W_x\,\|\,q) を ln⁡2\ln2 で割ったものに等しい。エントロピーの差で書くと「出力の不確かさから雑音の分を引く」と読めて覚えやすいが、最大化の条件や上界はこの形からは見えにくい。この章の行ごとの DD の形にすると、条件 (1.6.8)・上界 (1.6.10)・反復 (1.6.17) がどれも「各行と中心の DD」の言葉で書ける。

対称な通信路の公式

教科書に出てくる容量の公式の多くは、次の判定で一度に確かめられる。

命題 1.6.17(一様な入力が最適になる条件 ★★)

一様な入力 p=1∣X∣p=\frac1{|\mathcal X|} に対する出力 qq について、すべての行の D(Wx ∥ q)D(W_x\,\|\,q) が等しければ、一様な入力が最適で、容量はその共通の値である。特に、各行が同じ数の並べ替えで、各列の和も等しい通信路(対称通信路)では qq が一様分布になり

C=ln⁡∣Y∣−H(Wx)(どの行 x でもよい).(1.6.26)C=\ln|\mathcal Y|-H(W_x)\quad(\text{どの行 }x\text{ でもよい}).\tag{1.6.26}

証明

前半は条件 (1.6.8)(一様な入力ではすべての xx で p(x)>0p(x)>0)。後半は、列の和が等しいので q(y)=1∣X∣∑xW(y ∣ x)q(y)=\frac{1}{|\mathcal X|}\sum_xW(y\,|\,x) が yy によらず 1/∣Y∣1/|\mathcal Y| で、D(Wx ∥ q)=∑yW(y ∣ x)ln⁡(∣Y∣W(y ∣ x))=ln⁡∣Y∣−H(Wx)D(W_x\,\|\,q)=\sum_yW(y\,|\,x)\ln\bigl(|\mathcal Y|W(y\,|\,x)\bigr)=\ln|\mathcal Y|-H(W_x)。行が並べ替えなので H(Wx)H(W_x) は xx によらない。

この判定から、教科書の公式が次のように出る。

通信路教科書の形(ビット)この章の形(nat)
BSC(ε\varepsilon)1−h(ε)1-h(\varepsilon )D(Wx ∥ 一様)=ln⁡2−hb(ε)D(W_x\,\|\,\text{一様})=\ln2-h_{\mathrm b}(\varepsilon )(両行で等しい)
BEC(ε\varepsilon)1−ε1-\varepsilon例題 1.6.1 の (1−ε)hb(π)(1-\varepsilon )h_{\mathrm b}(\pi) を π=12\pi=\frac12 で最大化
対称通信路log⁡2∣Y∣−H(行)\log_2|\mathcal Y|-H(\text{行})式 (1.6.26)
帯域 BB の Gauss 雑音Blog⁡2(1+S/N)B\log_2(1+S/N)式 (1.6.22)

教科書の h(ε)=−εlog⁡2ε−(1−ε)log⁡2(1−ε)h(\varepsilon )=-\varepsilon \log_2\varepsilon -(1-\varepsilon )\log_2(1-\varepsilon ) はビットで測った2値エントロピーで、この巻の hb(ε)h_{\mathrm b}(\varepsilon )(nat)を ln⁡2\ln2 で割ったものである。BEC は列の和がそろわない(消失 e\mathrm e の列の和は 2ε2\varepsilon)ので対称通信路の公式は使えないが、一様な入力で両行の D(Wx ∥ q)=(1−ε)ln⁡2D(W_x\,\|\,q)=(1-\varepsilon )\ln2 がそろうので、命題 1.6.17 の前半から容量は (1−ε)ln⁡2(1-\varepsilon )\ln2 nat =1−ε=1-\varepsilon ビットになる。

授業では通信路符号化定理を「Shannon の第2定理」、情報源符号化定理(相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第1部第5章)を「第1定理」と呼ぶことがある。2つを合わせると、エントロピー HH の情報源を容量 CC の通信路で送るには、1回の使用あたりの情報源の文字数を C/HC/H 未満にすればよく、圧縮と誤り訂正を別々に設計しても損をしない(情報源・通信路の分離定理)。

例題 1.6.6 3値の対称通信路 ★★

オリジナル入力も出力も {0,1,2}\{0,1,2\} で、送った文字が確率 0.80.8 で正しく届き、残りの2つの文字に確率 0.10.1 ずつ化ける通信路を考える。

  1. 一様な入力での出力の分布を求め、各行の D(Wx ∥ q)D(W_x\,\|\,q) を計算せよ。
  2. 容量を nat とビットで求めよ。
  3. 入力を {0,1}\{0,1\} の2つだけに限って一様に使うと、相互情報量は容量より小さくなる。その理由を条件 (1.6.8) で説明せよ。
解答

(1) 各列の和は 0.8+0.1+0.1=10.8+0.1+0.1=1 なので q=(13,13,13)q=(\frac13,\frac13,\frac13)。どの行も (0.8,0.1,0.1)(0.8,0.1,0.1) の並べ替えなので

D(Wx ∥ q)=ln⁡3−H(0.8,0.1,0.1),H(0.8,0.1,0.1)=−0.8ln⁡0.8−2×0.1ln⁡0.1≈0.6390 nat.D(W_x\,\|\,q)=\ln3-H(0.8,0.1,0.1),\qquad H(0.8,0.1,0.1)=-0.8\ln0.8-2\times0.1\ln0.1\approx0.6390\ \text{nat}.

(2) 命題 1.6.17 から C=ln⁡3−0.6390≈1.0986−0.6390=0.4596C=\ln3-0.6390\approx1.0986-0.6390=0.4596 nat、ビットでは log⁡23−0.9219≈0.6630\log_23-0.9219\approx0.6630 ビット。Blahut–Arimoto の反復でも同じ値になる(verify_ch1-06.py)。

(3) 入力 22 を使わないと出力は q′=(0.45,0.45,0.1)q'=(0.45,0.45,0.1) で、この q′q' に対して使わない入力の D(W2 ∥ q′)=0.8ln⁡0.80.1+2×0.1ln⁡0.10.45≈1.36D(W_2\,\|\,q')=0.8\ln\frac{0.8}{0.1}+2\times0.1\ln\frac{0.1}{0.45}\approx1.36 nat が、使う入力の値 D(W0 ∥ q′)=0.8ln⁡0.80.45+0.1ln⁡0.10.45+0.1ln⁡0.10.1≈0.31D(W_0\,\|\,q')=0.8\ln\frac{0.8}{0.45}+0.1\ln\frac{0.1}{0.45}+0.1\ln\frac{0.1}{0.1}\approx0.31 nat よりずっと大きい。条件 (1.6.8) は「使わない入力は中心より近い」ことを要求するので、この入力の選び方は最適でない。{0,1}\{0,1\} の上での一様な入力の相互情報量は 0.310.31 nat 程度で、容量 0.460.46 nat より小さい。

木下の勉強ステータス

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