tecktom.com

授業で習った形との対応

2026年10月15日8分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第15章 Einstein–Hilbert 作用と Einstein 方程式
目次
  1. Newton の重力を場の理論として書く
  2. Einstein–Hilbert 作用の2次の項
  3. 授業の式との対応表と、教科書による符号の違い
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第15章 §2.15.6 ★★ Newton の重力の Lagrangian 密度が Einstein–Hilbert 作用の弱い場での2次の項であることを確かめ、教科書ごとの符号の違いを並べる

Newton の重力を場の理論として書く

授業の Newton の重力は、ポテンシャル Φ\Phi と Poisson 方程式(重力の Gauss の法則)で書く。

∇2Φ=4πGρ,g=−∇Φ,∮g⋅dA=−4πGM内.(2.15.19)\nabla^2\Phi=4\pi G\rho,\qquad \bm{g}=-\nabla\Phi,\qquad \oint\bm{g}\cdot\mathrm{d}\bm{A}=-4\pi G M_{\text{内}} .\tag{2.15.19}

これは場 Φ\Phi の Lagrangian 密度(時間あたり・体積あたり)

LN=−18πG(∇Φ)2−ρΦ(2.15.20)\mathcal L_{\mathrm N}=-\frac{1}{8\pi G}(\nabla\Phi)^2-\rho\Phi\tag{2.15.20}

の Euler–Lagrange 方程式である(∂LN∂Φ−∂i∂LN∂(∂iΦ)=−ρ+14πG∇2Φ=0\frac{\partial \mathcal L_{\mathrm N}}{\partial \Phi}-\partial_i\frac{\partial \mathcal L_{\mathrm N}}{\partial (\partial_i\Phi)}=-\rho+\frac{1}{4\pi G}\nabla^2\Phi=0)。電磁気学の静電場の L=ϵ02(∇ϕ)2−ρeϕ\mathcal L=\frac{\epsilon_0}{2}(\nabla\phi)^2-\rho_{\mathrm e}\phi と比べると、場の項の符号が逆である。静電場では同符号の電荷が反発し、重力では同符号の質量(どれも正)が引き合う。この違いが場の項の符号に表れている。

Einstein–Hilbert 作用の2次の項

弱い静的な場を、g00=1+2Φc2g_{00}=1+\frac{2\Phi}{c^2}、gij=−(1−2Ψc2)δijg_{ij}=-(1-\frac{2\Psi}{c^2})\delta_{ij} と2つのポテンシャルで書く。SgS_{\mathrm g} の密度 −c416πG−g R-\frac{c^4}{16\pi G}\sqrt{-g}\,R(時間あたり・体積あたり。d4x=c dt d3x\mathrm{d}^4x=c\,\mathrm{d} t\,\mathrm{d}^3x)を Φ,Ψ\Phi,\Psi の2次まで展開すると、1次の項は全発散 18πG∇2Φ\frac{1}{8\pi G}\nabla^2\Phi で、2次の項は全発散を除いて

Lg(2)=18πG[(∇Ψ)2−2∇Φ⋅∇Ψ](2.15.21)\mathcal L_{\mathrm g}^{(2)}=\frac{1}{8\pi G}\bigl[(\nabla\Psi)^2-2\nabla\Phi\cdot\nabla\Psi\bigr]\tag{2.15.21}

になる(verify で sympy により確かめた)。物質(静止した塵)の作用 −∑mc∫ds-\sum mc\int\mathrm{d} s の密度は −ρc2g00≈−ρc2−ρΦ-\rho c^2\sqrt{g_{00}}\approx-\rho c^2-\rho\Phi で、Φ\Phi だけに結合する。Ψ\Psi で変分すると 14πG∇2(Φ−Ψ)=0\frac{1}{4\pi G}\nabla^2(\Phi-\Psi)=0 なので、無限遠で 00 になる解では Ψ=Φ\Psi=\Phi。Φ\Phi で変分すると 14πG∇2Ψ−ρ=0\frac1{4\pi G}\nabla^2\Psi-\rho=0 で、合わせて Poisson 方程式 (2.15.19) になる。Ψ=Φ\Psi=\Phi を代入すると Lg(2)=−18πG(∇Φ)2\mathcal L_{\mathrm g}^{(2)}=-\frac{1}{8\pi G}(\nabla\Phi)^2 で、式 (2.15.20) の場の項そのものである。

この計算は2つのことを示している。第一に、g00g_{00} だけをずらした計量(Ψ=0\Psi=0)では2次の項は全発散だけになり、Newton の重力は出ない。空間の計量も Ψ=Φ\Psi=\Phi だけ曲がっていることが要る。第二に、物質がゆっくり動くかぎり Ψ\Psi は粒子の運動に現れないが、光は g00g_{00} と gijg_{ij} の両方を感じる。光の曲がる角が Newton の計算の2倍になるのは Ψ\Psi の分で、第2部第16章で回収する。

授業の式との対応表と、教科書による符号の違い

表 2.15.1 Newton の重力と Einstein 方程式の対応
授業の形(Newton の重力)この章の形
重力場ポテンシャル Φ\Phi(1本)計量 gμνg_{\mu\nu}(10本、うち4本は座標の自由度)
源質量密度 ρ\rhoTμν=2c−gδSmδgμνT_{\mu\nu}=\frac{2c}{\sqrt{-g}}\frac{\delta S_{\mathrm m}}{\delta g^{\mu\nu}}(T00≈ρc2T_{00}\approx\rho c^2)
場の作用∫[−(∇Φ)28πG−ρΦ]dt d3x\int\bigl[-\frac{(\nabla\Phi)^2}{8\pi G}-\rho\Phi\bigr]\mathrm{d} t\,\mathrm{d}^3x−c316πG∫(R+2Λ)−g d4x+Sm-\frac{c^3}{16\pi G}\int(R+2\Lambda)\sqrt{-g}\,\mathrm{d}^4x+S_{\mathrm m}
場の方程式∇2Φ=4πGρ\nabla^2\Phi=4\pi G\rhoGμν−Λgμν=8πGc4TμνG_{\mu\nu}-\Lambda g_{\mu\nu}=\frac{8\pi G}{c^4}T_{\mu\nu}
源の保存質量の連続の式 ∂tρ+∇⋅(ρv)=0\partial_t\rho+\nabla\cdot(\rho\bm{v})=0∇μTμν=0\nabla_\mu T^{\mu\nu}=0(物質の運動方程式から)

一般相対論の教科書の多くは (−,+,+,+) で書かれている。そこでは S=c316πG∫(R−2Λ)−g d4xS=\frac{c^3}{16\pi G}\int(R-2\Lambda)\sqrt{-g}\,\mathrm{d}^4x、Tμν=−2c−gδSmδgμνT_{\mu\nu}=-\frac{2c}{\sqrt{-g}}\frac{\delta S_{\mathrm m}}{\delta g^{\mu\nu}}、方程式は Gμν+Λgμν=8πGc4TμνG_{\mu\nu}+\Lambda g_{\mu\nu}=\frac{8\pi G}{c^4}T_{\mu\nu} である(Carroll は c=1c=1 で書く)。計量の成分をすべて −1-1 倍すると RμνR_{\mu\nu} と GμνG_{\mu\nu} は変わらず、RR と gμνg_{\mu\nu} の符号だけが反転する(記法の正本 §4 で確かめた)。したがって GμνG_{\mu\nu} と TμνT_{\mu\nu} の関係は2つの流儀で同じ形になり、作用の前の符号・Λ\Lambda の項の符号・TT の定義の符号の3つだけが入れ替わる。教科書を読み比べるときは、この3か所を確かめればよい。

例題 2.15.6 Φ\Phi と Ψ\Psi の場の方程式 ★★

オリジナル式 (2.15.21) に物質の項 −ρΦ-\rho\Phi を加えた L=18πG[(∇Ψ)2−2∇Φ⋅∇Ψ]−ρΦ\mathcal L=\frac{1}{8\pi G}[(\nabla\Psi)^2-2\nabla\Phi\cdot\nabla\Psi]-\rho\Phi を考える。

  1. (1) Φ\Phi と Ψ\Psi のそれぞれについての Euler–Lagrange 方程式を書け。
  2. (2) 半径 r0r_0 の一様な球(質量 MM)の外で Φ\Phi と Ψ\Psi を求めよ。
  3. (3) Ψ=0\Psi=0 に固定して Φ\Phi だけで変分するとどうなるか。
解答

(1) Φ\Phi について:∂L∂Φ=−ρ\frac{\partial \mathcal L}{\partial \Phi}=-\rho、∂L∂(∂iΦ)=−14πG∂iΨ\frac{\partial \mathcal L}{\partial (\partial_i\Phi)}=-\frac{1}{4\pi G}\partial_i\Psi なので −ρ+14πG∇2Ψ=0-\rho+\frac{1}{4\pi G}\nabla^2\Psi=0。Ψ\Psi について:∂L∂(∂iΨ)=14πG(∂iΨ−∂iΦ)\frac{\partial \mathcal L}{\partial (\partial_i\Psi)}=\frac{1}{4\pi G}(\partial_i\Psi-\partial_i\Phi) なので −14πG∇2(Ψ−Φ)=0-\frac{1}{4\pi G}\nabla^2(\Psi-\Phi)=0。

(2) 1つめは ∇2Ψ=4πGρ\nabla^2\Psi=4\pi G\rho で、球の外では Gauss の法則から Ψ=−GM/r\Psi=-GM/r。2つめから Φ−Ψ\Phi-\Psi は至る所で調和関数で、無限遠で 00 なので Φ−Ψ=0\Phi-\Psi=0。したがって Φ=Ψ=−GM/r\Phi=\Psi=-GM/r で、Newton のポテンシャルが出る。

(3) Ψ=0\Psi=0 では L=−ρΦ\mathcal L=-\rho\Phi だけが残り、Φ\Phi の方程式は ρ=0\rho=0 になって物質を置けない。g00g_{00} の曲がりだけでは重力の場の方程式は作れず、空間の計量の曲がり Ψ\Psi と組になって初めて Poisson 方程式が出る。

近似の裏付け

型 B(極限) | 小さいもの ∣Φ∣/c2,∣Ψ∣/c2→0\lvert \Phi\rvert /c^2,\lvert \Psi\rvert /c^2\to0(作用を2次で打ち切る) | 証明 要確認(線形化した方程式の解が非線形の解を近似するための前提は原論文で確かめていない) | 行き先 近似の数理 第2章

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ