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授業で習った形との対応

2026年10月15日6分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第5部 第6章 Ginzburg–Landau 理論と Meissner 効果
目次
  1. London 方程式
  2. 完全導体と Meissner 効果
  3. 臨界磁場の温度依存性
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第5部 第6章 §5.6.6 ★★ London 兄弟の2つの方程式・完全導体との違い・Bc(T)B_{\mathrm c}(T) の経験式を、GL の汎関数の停留条件から読み直す

London 方程式

学部の固体物理や電磁気の授業では、超伝導を次のように導入することが多い。密度 nsn_{\mathrm s} の「超伝導電子」(質量 mm、電荷 −e-e)が抵抗なく加速されるとして、Newton の運動方程式 mv˙=−eEm\dot{\bm{v}}=-e\bm{E} と j=−nsev\bm{j}=-n_{\mathrm s}e\bm{v} から

∂j∂t=nse2mE(London の第1式)(5.6.35)\frac{\partial \bm{j}}{\partial t}=\frac{n_{\mathrm s}e^2}{m}\bm{E}\qquad(\text{London の第1式})\tag{5.6.35}

を得る。これに Faraday の法則の回転を組み合わせると ∂∂t(∇×j+nse2mB)=0\frac{\partial }{\partial t}\bigl(\nabla\times\bm{j}+\frac{n_{\mathrm s}e^2}{m}\bm{B}\bigr)=0 になる。括弧の中は時間変化しないというだけで、その値が 00 かどうかは決まらない。F. London と H. London(1935)は、括弧の中そのものが 00 である

∇×j=−nse2mB(London の第2式)(5.6.36)\nabla\times\bm{j}=-\frac{n_{\mathrm s}e^2}{m}\bm{B}\qquad(\text{London の第2式})\tag{5.6.36}

を仮定として置いた(F. London and H. London (1935), Proc. R. Soc. Lond. A 149, 71)。侵入長は λL=m/(μ0nse2)\lambda_{\mathrm L}=\sqrt{m/(\mu_0n_{\mathrm s}e^2)} と書かれる。

この章の形との対応は次のとおりである。式 (5.6.14) の係数は q2∣ψ0∣2/m∗q^2\lvert \psi_0\rvert ^2/m^* で、q=−2eq=-2e, m∗=2mm^*=2m, ∣ψ0∣2=ns/2\lvert \psi_0\rvert ^2=n_{\mathrm s}/2(対の密度は電子の密度の半分)と置くとq2∣ψ0∣2/m∗=4e2(ns/2)/(2m)=nse2/mq^2\lvert \psi_0\rvert ^2/m^*=4e^2(n_{\mathrm s}/2)/(2m)=n_{\mathrm s}e^2/m で、London の第2式と一致する。第1式は、位相が一定になるゲージ(∇⋅A=0\nabla\cdot\bm{A}=0 で θ\theta が定数)でjs=−(q2∣ψ0∣2/m∗)A\bm{j}_{\mathrm s}=-(q^2\lvert \psi_0\rvert ^2/m^*)\bm{A} と書き、E=−∂A/∂t\bm{E}=-\partial\bm{A}/\partial t(スカラーポテンシャル 00)で時間微分すれば出る。∣ψ∣2\lvert \psi\rvert ^2 と m∗m^* の規格化は勝手に選べ、物理に現れるのは比 ∣ψ∣2/m∗\lvert \psi\rvert ^2/m^* だけである。

授業では第2式を「Meissner 効果を説明するために置く仮定」として導入する。この章では、第2式は ψ\psi の1価性と、電流が ℏ∇θ−qA\hbar\nabla\theta-q\bm{A} に比例すること(式 (5.6.13))から出た。電流が正準運動量でなくゲージ不変な運動学的運動量に比例し、しかも ∇θ\nabla\theta が回転を持たないことが、括弧の中を 00 にする理由である。

完全導体と Meissner 効果

抵抗が 00 の導体(完全導体)は第1式だけを満たす。磁場の中で冷やして抵抗を消し、そのあと外場を切ると、第1式と Faraday の法則から内部の B\bm{B} は冷やしたときの値に保たれる(磁束が凍結する)。超伝導体は第2式も満たすので、内部の B\bm{B} は冷やし方によらず 00 になる。Meissner と Ochsenfeld の測定は、磁場の中で冷やしたときにも磁束が押し出されることを示し、超伝導体が単なる完全導体ではないことを確かめた。この章の言葉では、内部で B=0\bm{B}=0 は GG の最小点という平衡の条件であり、どの経路で来たかによらない。

授業ではまた、超伝導体を「磁化率 χm=−1\chi_{\mathrm m}=-1 の完全反磁性体」と呼ぶ。厚い試料では内部で B=μ0(H+M)=0\bm{B}=\mu_0(\bm{H}+\bm{M})=0 なので M=−H\bm{M}=-\bm{H} で、χm=−1\chi_{\mathrm m}=-1 になる。表面の厚さ λ\lambda の層を流れる電流 (5.6.16) を、磁化 M\bm{M} の表面電流と読み替えたものである。

臨界磁場の温度依存性

実験の教科書では、熱力学的な臨界磁場の温度依存性を経験式 Bc(T)≈Bc(0)[1−(T/Tc)2]B_{\mathrm c}(T)\approx B_{\mathrm c}(0)[1-(T/T_{\mathrm c})^2] で書くことが多い。GL 理論は TcT_{\mathrm c} の近くでしか使えず、式 (5.6.6) からは Bc∝(Tc−T)B_{\mathrm c}\propto(T_{\mathrm c}-T) が出る。t=T/Tct=T/T_{\mathrm c} とすると 1−t2=(1−t)(1+t)≈2(1−t)1-t^2=(1-t)(1+t)\approx2(1-t) で、経験式は TcT_{\mathrm c} の近くで直線になり、GL の形と同じ1次の振る舞いをする。上部臨界磁場 (5.6.33) も ξ−2∝(Tc−T)\xi^{-2}\propto(T_{\mathrm c}-T) なので TcT_{\mathrm c} の近くで直線になる。

例題 5.6.8 London の侵入長と GL の侵入長 ★★

オリジナル超伝導電子の密度を ns=1.0×1028 m−3n_{\mathrm s}=1.0\times10^{28}\,\mathrm{m^{-3}} とする(仮の値)。

  1. (1) London の侵入長 λL=m/(μ0nse2)\lambda_{\mathrm L}=\sqrt{m/(\mu_0n_{\mathrm s}e^2)} を求めよ。
  2. (2) GL の式 (5.6.14) で q=−2eq=-2e, m∗=2mm^*=2m, ∣ψ0∣2=ns/2\lvert \psi_0\rvert ^2=n_{\mathrm s}/2 と置いた値が (1) と同じになることを確かめよ。
  3. (3) 規格化を m∗=mm^*=m、∣ψ0∣2=ns/4\lvert \psi_0\rvert ^2=n_{\mathrm s}/4 に変えると λ\lambda は変わるか。
解答

(1) μ0nse2=1.2566×10−6×1028×(1.602×10−19)2=3.23×10−16\mu_0n_{\mathrm s}e^2=1.2566\times10^{-6}\times10^{28}\times(1.602\times10^{-19})^2=3.23\times10^{-16} で、m/(μ0nse2)=2.82×10−15 m2m/(\mu_0n_{\mathrm s}e^2)=2.82\times10^{-15}\,\mathrm{m^2}、λL=53.1 nm\lambda_{\mathrm L}=53.1\,\mathrm{nm}。

(2) λ−2=μ0q2∣ψ0∣2/m∗=μ0(4e2)(ns/2)/(2m)=μ0nse2/m\lambda^{-2}=\mu_0q^2\lvert \psi_0\rvert ^2/m^*=\mu_0(4e^2)(n_{\mathrm s}/2)/(2m)=\mu_0n_{\mathrm s}e^2/m で (1) と同じ。

(3) ∣ψ0∣2/m∗=ns/(4m)\lvert \psi_0\rvert ^2/m^*=n_{\mathrm s}/(4m) で (2) の ns/(4m)n_{\mathrm s}/(4m) と同じなので、λ\lambda は変わらない。∣ψ∣2\lvert \psi\rvert ^2 と m∗m^* を同じ倍率で変えても観測量は変わらず、m∗=2mm^*=2m はこの比を固定するための慣例である。電荷 q=−2eq=-2e の方は、磁束の量子 h/∣q∣h/\lvert q\rvert が測れるので慣例でなく決まった値である。

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